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僕の中の悪魔を殺してください  作者: あまね
ダンジョン編
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ビアンコ18歳 シーデンの森 pt.3

 僕たちは洞窟の入り口で休憩が終わった後、洞窟に入った。しばらく歩くと二十匹ぐらいのアルミラージが一気に僕たちを襲ってきた。ケリーさんはすぐにミハイルさん、ブライアンさんと僕に強化魔法と防御魔法をかけ、僕たちはすぐ剣と魔法でアルミラージを退治していった。アルミラージが退治されるとだんだんダンジョンの地面に溶けていく。僕たちはその現象が目に入ると首を傾げた。

「もしかして、ここ、ダンジョンかな?」ミハイルさんは先に疑問を言い出した。

「ダンジョン・・・っぽいですね・・・」

「ですね~。洞窟にしては深すぎるし、魔物もたくさん出てくるし、魔物が勝手に消えちゃったし」

「えっ俺たち、シーデンの森のダンジョンを発見したんっすか?すげーじゃん!」

「よーし、できるところまでこのダンジョンを攻略しようじゃないか!」

「「「おっーー!」」」

「あっ、ミハイルさん、アルミラージの素材はどうしますか?拾いますか?見た限りアルミラージのツノばかりですけでお」僕はミハイルさんに聞いた。

「アルミラージのツノか・・冒険者ギルドで買取してもらえるんだけどな・・・でもな・・」ミハイルさんは迷っている。

「俺たちはダンジョン攻略するし、荷物になっちゃいますね〜」ケリーさんもあまり拾う気はないみたい。

「このままにしましょうよ!アルミラージのツノって大したものじゃないっすから」

「じゃこのままにしようか。このダンジョンはどこまで続くのかわからないしな。確かに荷物を増やしたくないんだよな。価値が高いものだけ拾おうか」

「それがいいと思います!」

「賛成です!」

「やったぁ!」

 この通り、僕たちの意見は満場一致だった。


 僕たちはさらにダンジョンの奥に進むと、アルミラージの群れがまた現れて僕たちを襲ってきた。大量にいたけど、僕たちが退治できない魔物でもないから助かった。僕は魔法を使わず剣でアルミラージを斬り殺していって、ミハイルさんも剣でアルミラージを倒していって、ブライアンさんは攻撃魔法を使ってアルミラージを退治した。更に奥に進むと、オークが奥からだんだん出てきて、僕たちはだんだん退治していた。僕もミハイルさんも剣でオークを斬撃していって、ブライアンさんは攻撃魔法でオークを倒していった。オークは全部で十匹いた。ケリーさんは僕たちに回復魔法をかけると、僕たちはまた先を進んだ。

 通路の奥に宝箱が見つかった。僕たちは宝箱に近づいた。

「よし、ブライアン!おまえが開けてみろ!」

「えーー、俺、ドッキリとか苦手っすよ」

「ケリー、おまえ行け!頼むぞ!」

「ここはリーダーの実力を見せる場だと思いますよ〜」

「だったら、ビアンコしかいないんだな!ビアンコ、おまえなら大丈夫だ!」

「はぁ・・・わかりましたよ」

 その宝箱は罠の可能性があるから、僕が箱を開ける前に、ブライアンさんが状態異常防御魔法をかけてくれた。ミミックの可能性もあるから、ミハイルさんは剣を構えて待機して、ケリーさんも万が一何かあったとき、いつでも治癒魔法をかけられるように魔法の杖をかまっている。僕ができるだけ宝箱から離れて、宝箱を開けると、宝箱から黒い煙が出てきた。ブライアンさんの状態異常防御魔法のおかげで僕は死なずに済んだ。

「お金がまあまあ入っていましたよ」

「お金か~まあいっか」

「よし!回収して次行くぞ」

「リーダー、あの扉、怪しいと思いません?」ブライアンさんは一枚の扉を指さしながら、ミハイルさんに聞いた。

「そうだな。よし、ブライアン、おまえが見つかったから、おまえは行け!扉を開けてみろ!」

「えっ!俺一人っすか!?みんなで一緒に行きましょうよ!一人は寂しいっすよ!」

「はぁぁ・・しょうがないな。よし、ケリー、おまえもブライアンと一緒に行け!」

「ミハイルさんは先にどうぞ。俺はミハイルさんについて行きますから」

「ビアンコ!おまえ行け!」

「はぁぁ・・・はいはい、僕は行きますよ」

「「「頼もしっ!」」」

 アイアンナイトは時々子どもっぽいのだ。僕はそう考えながら、扉をゆっくり開け、中を覗いた。

「休憩所みたいですね〜。空っぽで人間も魔物も何もいませんよ」

「よし!おまえたち、俺について来い!」

「「おっーー!」」

「・・・・・」

 ミハイルさんは基本頼もしいけど、時々子どもっぽいのだ。こっちの方がミハイルさんの素かもしれない。

 僕たちは休憩所に入って地面に座り込み、ここでしばらく休むことにした。

「それにしても、一階層は弱い魔物ばかりで助かったんっすね」

「そうだな、ダンジョンだと知らずで入ってきたから、いきなり強いやつが出てきたら、もっと大変だったかもしれんな」

「このダンジョンは何階層ですかね?なんだかワクワクしますね。僕、ダンジョンを制覇したいです」

「シーデンの森のダンジョンを見つけた上に制覇できたら、絶対かっこいいですよね、俺たち。アイアンナイトの名はぐんと上がりますよね~」

「ははは、そうだな。慎重に行こうぜ!」


 僕たちは一階層の休憩所を出発して、二階層へ向かった。二階層の魔物はオークとハイオークとオークキングだった。ミハイルさんとブライアンさんとケリーさんはオークキングに恨みを持っているから、みんなはさっきまでと打って変わって今までにないぐらい険しい表情だった。ミハイルさんとブライアンさんは容赦なく二階層でうろうろしているハイオークとオークキングを全部斬り殺して、攻撃魔法を放った。僕はほとんど出番がなかった。二階層の奥にさらに進んだら、オーガが出てきた。

「みなさん、こいつ、僕がやります」僕も二年前のことでオーガとリベンジしたかった。

 僕は火の剣を握ってオーガに飛び込んで斬りかかった。二年がたった今、僕の剣はオーガに届いた。オーガが火の剣でダメージを与えると、僕はもっと火の剣に魔力を込めてすぐに追撃してオーガの体を切断した。

(よし、僕はちゃんと二年前より強くなった)

 オーガを倒したら、奥に宝箱を見つけた。ブライアンさんがまた僕に状態異常防御魔法をかけて、ミハイルさんが剣を構えて、僕はできるだけ宝箱から離れて宝箱を開けた。

「おっ!中にはマジックバッグが入っていました!おっー!二十個もです!」

「おぉー!大当たりじゃないか!」

「やったぁ〜マジックバッグ!マジックバッグ!」

「早速使おうっ!」

 レアアイテムを見つけて、みんな歓喜した。宝箱のところから出発して通路の奥まで歩いてみると、休憩所を見つけた。この洞窟に入ったのは午後ぐらいだった。外だとおそらく日が暮れたところだろうから、僕たちは今夜二階層の休憩所に泊まることにした。

 ダンジョンの一泊目は三時間ごとに交替で見張りをすることにした。夕食は外で確保できた魔物の肉と木の実だった。そして僕はさっき宝箱から回収したマジックバッグをみんなに五個ずつ渡した。小さいポーチだから、みんな自分の荷物からマジックバッグに入れられるものを取り出して、「これマジ大当たりな!」「マジックバッグすげぇ!全部入れた!」「荷物めちゃ軽っ!」とイキイキしながら、マジックバッグに入れ替える作業を始めた。


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