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XXX日後に呪われるだけの誰かさんの日記  作者: 寝舟はやせ
日記
36/97

呉宮家


 生肉の散歩ついでに、呉宮湊斗くんのお家を見に行った。立派なもんである。

 両親共に良い仕事に就いているそうなので、まあそりゃ、当然それに見合ったもんが建っているものだろう。


 呉宮家は男三人兄弟で、湊斗くんには二人の兄が居るそうだ。

 湊斗くんとは違って大層優秀らしい。


 さて。その大変優秀な兄二人は、現在原因不明の体調不良に陥っている。

 なんとなーく聞いた話だが、二人とも毎夜のように焼かれる夢を見るそうだ。


 これだけ目立つ家だと詮索も噂話も抑えようがないね。

 それでいて、湊斗くんの学校での傷害と恐喝については黙されていた辺りが最高に気色が悪い。


 ちなみに、兄二人は全く何も悪いことはしていない。

 清廉潔白で人畜無害で善良な、極めて優れた人間だと言える。

 可哀想に。一人だけ出来がそれなり(・・・・)な湊斗くんが拗らせたばっかりに、理不尽に不幸な目に遭うだなんて。

 生まれも育ちも恵まれていて、友人も恋人も学歴も健康も何もかもを持ち合わせているのに、たまたま家族が拗らせたばっかりに。

 可哀想に。


 可哀想なので、お話を聞いてあげることにした。


 多分これで解決ってやつだろう。

 いや別に。湊斗くん自身は何一つ解決しないんだけど。

 ほら。もっと他に救われるべき人間はいるし。

 やっちゃったもんは仕方がないし。


 よかったね。


 

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