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346話 最高戦力

「おっ、どうやら向こうはもう決着が付いた様だな」


「うん、そうだね」


 世間話の様にそんな会話を交わす長身の美女と可憐な少女。

 その少女、シングル序列4位のクロエは統一神界の外壁の縁に腰掛けて足を揺らす。


 クロエに焦った様子は一切無く、マイペースにジュースが注がれたお気に入りのコップを傾ける。

 そんなクロエの隣で腕を組んで佇む長身の美女ことリュグズールは苦笑いを浮かべつつ、クロエから前方に視線を向けて……


「なぁ、クロエ」


「何?」


「流石にそろそろ戦わねぇか?」


 2人の前方には魔皇神配下の大軍勢が視界を埋め尽くし。

 その大軍勢との間には薄い紫の堀が両者を分つ様に鎮座し、その上空を薄らと白い霧が静かに舞う。


 堀には僅かでも触れてしまえば即死、近くだけでさえ体を内部から破壊するリュグズールの猛毒が満ちており。

 周囲に舞っている霧はクロエの権能で生み出された絶対零度の氷結領域。


 地上の猛毒と上空の氷結をもって不可侵領域が形成されており。

 他の場所で続々と戦闘が開始される中、ずっと睨み合いが続いていたのだが……


「睨み合いじゃあ埒が明かねぇからな。

 まぁオレはゆっくり腰を据えてやっても良いんだけどよ、それだと……」


「それだと?」


「他の奴らに見せ場を取られて、お嬢に褒めて貰えねぇぞ?」


「っ!!」


 リュグズールの言葉を受けて、呑気にジュースを飲んでいたクロエが雷に打たれた様に硬直して目を見開く。


「それはマズイ!」


 お気に入りのコップを握り締め、勢いよく立ち上がって意気込むクロエにニヤリとリュグズールが笑みを浮かべる。


「じゃあ急がねぇと」


 いつもは面倒がってるフェルは活躍してお嬢に褒めて貰おうと早々に敵を片付けたみたいだし。

 流石は序列2位、いつもはアレだがフォルクレスも既に敵を殲滅済。

 そしてついさっき、4人のシングルと対峙していた魔力が消滅した。


「敵を潰した誰かに横取りされるぜ?」


「そ、それはダメ!

 エルたん褒めて貰って頭を撫でて貰って、それから私もエルたんを撫でてあげて……」


 ぐふふ! と残念な顔で妄想に浸るクロエに軽く苦笑いを浮かべつつ、リュグズールは内心思う。

 ちょろいな、と。


 面倒臭がりな子供の扱い方は、クロエよりもさらに面倒臭がりで幼いフェルで網羅済。

 妄想に浸って残念な感じになるのも2人の吸血鬼で耐性があるリュグズールにとって、クロエをやる気にさせる事なんて児戯に等しかった。


「まっ、そうと決まったなら……」


 クロエの頭をポンポンと撫でて、意識を引き戻しつつ前方へと視線を向ける。

 そこには先程と同様に視界を埋め尽くす大軍勢と、優雅に寛ぎつつもこちらを鋭い視線で睨み付けてくる2人の魔皇神の姿。


 あの2人は、魔皇神の中でもかなり上位の奴らみたいだし。

 もうちょっと、このまま観察しても良かったが……マジで見せ場を取られるとヤバいし仕方ねぇな。


 その推測通り、魔皇神の中でも最上位の一桁順位にしてヴィスデロビアの眷属である2人を見てリュグズールがニヤリと獰猛な笑みを浮かべる。


「オレ達もそろそろやろうぜ!」


「分かった。

 最速で敵を殲滅する」


 リュグズールから漏れ出る魔力で足元の外壁が溶け出し。

 クロエから魔力が立ち昇って、その身体がフワリと宙に浮き上がる。


「凍れ」


 ポツリと呟かれた可憐なクロエの声によって、蠢いていたいた軍勢が一瞬で凍り付き、視界が一気に白銀に染まる。


「これで雑魚はやった。

 あとはアイツらだけ」


 これだけの光景を作り出したクロエが、淡々と言葉を紡ぐ。

 その視線の先には空中に浮遊する2人の姿。


「やっと、やる気になった様ですね?」


「睨み合いだけじゃあつまらないからね。

 キミ達がその気になってくれて良かった」


 当然のようにクロエの攻撃を回避した魔皇神の2人が戦意に満ちた笑みを浮かべる。

 シングルとナイトメア最高幹部 VS 魔皇神序列一桁の眷属達。


 魔皇神は30名全員がヴィスデロビアが認めた、並の神程度歯牙にかけずに屠れる強者。

 その中でも一桁に位置する者達は、ヴィスデロビア直々に名を与えられた眷属であり、他の魔皇神とは一線を画する実力を誇る。


「さぁ、思う存分に殺り合おうか!」


 統一神界・ナイトメア勢力とヴィスデロビア勢力。

 双方の最高戦力が衝突した……


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