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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
闘技大会と肉体強化魔法編
47/438

43.セイジvsリッシュ

俺は、最初の対戦相手『リッシュ』を改めて【鑑定】した。


┌─<ステータス>─

│名前:リッシュ

│職業:格闘家見習い

│年齢:15

│レベル:10

│HP:210

│MP:44

│力:30 耐久:15

│技:28 魔力:10

│スキル

│【体術】

│ (レベル:2、レア度:★★)

│ ・足払い

│ ・カウンター

└─────────


職業が『格闘家見習い』って事は、何処かの道場とかで修行をしている最中なのだろうか?

年齢はエレナと同い年か

ステータスは力、技とも俺より上

【体術】は俺と同じレベルだ。


レベル、ステータス的には大差は無いが、結構余裕かもしれない。



平らな石が敷き詰められた試合会場に俺が登ると『リッシュ』は、礼儀正しくお辞儀をして来た。

学生時代に剣道や柔道の授業を受けた時の事を思い出して、俺も思わずお辞儀を返していた。


「よろしくお願いします」

「よろしくな」


『リッシュ』は、少し緊張しているみたいだった。



「これより、【肉体強化の神殿】日曜闘技大会を開催いたします。

 この時間を持ちまして、【投票券】の販売を終了とさせていただきます、ご了承ください。

 それでは、第一試合、男子の部、第一回戦、『セイジ』対『リッシュ』の試合を取り行います。」


「わー!」

「いいぞ!」

「殺し合えー!」


なんか変なヤジが聞こえたが、やっと始まるみたいだ。


「選手番号2番、『セイジ』!武器は珍しい『刀』です。」


名前を呼ばれたので、拳を上げて観客にアピールしたが、あまり反応はなかった。

こう言うノリじゃないのかな?


『刀』はやっぱり珍しいのか

あと、折角昨日買った【バックラー】は『刀』と相性が悪いので使っていない、買って失敗したかな?



「選手番号3番、『リッシュ』!武器は『ナックル』です」


『リッシュ』は名前を呼ばれると、手を合わせて四方にお辞儀をしていた。



「それでは、始め!」


うを、いきなり始まるのか!

俺は急いで【模造刀】を構えて自分に【クイック】の魔法を掛けた。

とりあえず、【スロウ】は封印する予定でいる。

ルール違反ではないが、大会の特性上、動きを鈍らせるのは、大会の盛り上がりに水を刺す可能性があるからな。

まあ、いよいよ危ない時には使わざるを得ないかもしれないけど。



『リッシュ』は構えをしたまま、すり足で近づいてきた。

俺も、剣道の要領で構えながら擦り寄る。


ある程度近づいた所で『リッシュ』が、いきなり踏み込んできた。

左拳で顔面を狙ってきたところを、中段に構えた刀で『小手』の要領で内側に弾いていなす。

拳をいなされて『リッシュ』の体勢が崩れた所で『面』を打ち込もうとしたが、『リッシュ』はさっと後退したので俺の『面』は空を切った。


いやあ『小手』『面』と上手くつないだのに、当たらないとは、こいつも結構やるな。

しかし、最初の『小手』は決まっているので『リッシュ』は、左手を痛めているようだ。

真剣だったら『小手』の時点で勝敗が決まっていたところだな。


『リッシュ』は俺を手強いと感じているのか、攻撃しあぐねていた。

今度は俺から攻撃をしかけるか。


俺は、一気に踏み込んで『面』を狙う、

『リッシュ』は右斜め前に避けて右フックをカウンター気味に狙ってきた。

しかし、リーチの差があるため、『リッシュ』の右フックが届くまでに一瞬の間が出来、俺は刀を戻す時間を得て、刀の根本で『リッシュ』の拳を受けることが出来た。


刀とナックルが衝突し「ガキンッ!」と大きな音を立てて『リッシュ』のナックルが真っ二つに割れてしまった。



「参りました!」

『リッシュ』は三歩さがってお辞儀をして、負けを宣言した。



「『セイジ』対『リッシュ』の試合、選手番号2番、『セイジ』の勝ち―――!!」


「「わー!!」」


審判が俺の勝ちを宣言すると、観客から喜んだり、悲しんだりする叫び声が上がった。


『【刀術】を取得しました。

 【刀術】がレベル2になりました。』


やった、レベル2【刀術】ゲット!



┌─<ステータス>─

│名前:丸山(まるやま) 誠司(せいじ)

│職業:SE

│レベル:13

│HP:353 (+49)

│MP:3350 (+26)

│力:32 (+3) 耐久:32 (+3)

│技:132 (+4) 魔力:335 (+3)

│スキル

│【時空魔法】(レベル:MAX)

│【情報魔法】(レベル:MAX)

│【雷の魔法】(レベル:MAX)

│【体術】(レベル:2)

│【剣術】(レベル:2)

│【刀術】 ★NEW

│ (レベル:2、レア度:★★★)

│ ・二段攻撃 ★NEW

│ ・鍔迫り合い ★NEW

│ ・武器破壊 ★NEW

└─────────


「ありがとうございました、完敗です。」

「おう、お前もなかなかだったぞ。」


俺達は握手を交わした。



しかし、『リッシュ』の野郎は愚かにも

救護班のエレナに、左手を【回復魔法】で癒してもらって鼻の下を伸ばしていた。


殺しておけばよかった。

闘技大会は設定とかを色々考えなくちゃいけなくて、すげー大変だ


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