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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
王国の危機編
421/438

411.竜巻の中に隠れていた者


 ライルゲバルトは、エレナの治療を受け、意識が戻ったみたいだ。


「お、王様は無事か?」

 気がついて最初の言葉が、それかよ!

 こいつもこいつで、あっぱれな奴だな。



「王様は、お前が庇ったおかげで、無事だぞ」

「お前はセイジ! こ、ここは?」


「お父様ぁ!!!!」


 リルラが、ライルゲバルトに抱きつく。


「痛い痛い。

 ん? リ、リルラか!?

 何をそんなに慌てているのだ?」



「お父様……。

 お父様は、ケガをなされて……」

「ケガ?

 そういえば……。

 ぎゃー、あ、足が~」


 どうやら、やっと自分の状況を理解したらしい。


「きゅぅ……」


 そして、ショックでまた気を失ってしまった。


 足くらいでだらしないな~。

 それくらい、お前が教えてくれたエリクサーで治せるだろうに。


 ま、俺は作ってやらないけどね。

 どうしても欲しいなら、リルラが作ればいいさ。




 気絶してしまったライルゲバルトを、しばらくの間エレナが治療していると……。



「リルラ様。緊急連絡です!!」


 ん?

 連絡係が息を切らせている。

 今度は何事だ?


「どうしたのだ?」


「ニッポの街が……」


 今度はニッポか!



「連絡が途絶えたのか?」

「いえ。

 巨大な竜巻が、避難所であるロンド様のお屋敷に近づいてきているそうです」


 それは……まずそうだな。



「セ、セイジ……」


 リルラが、すがるような表情で俺をみる。


「仕方ない、俺が見てきてやる」

「ありがとう、このお礼は何でも……」


 お礼に何を頼もうか考えたいところだけど、

 あまり時間もないので、それは後にしておこう。


-----


「ロンド、来たぞ。

 状況はどうなっている?」

「おお、セイジ来たか!

 外を見てくれ、アレだ!」


 屋敷の外をみてみると、

 シンジュの街でもみた巨大な竜巻が、

 あたりの水を吸い上げつつ、こちらに近づいてきていた。



「セイジ、どうしたらいい?

 避難民たちを移動させるか?」


 うーむ、

 ここには、水と風を防ぐバリアを張っているから、

 あれくらい大丈夫だと思うんだけど……。



「もう少し様子を見よう、

 移動させるにしても、今からじゃ間に合わない」

「そ、そうか……」



 しばらく様子を見ていると、

 ついに、竜巻がバリアに接触し始めた。



バリバリバリ!!!


 バリアが竜巻を弾き、

 その音と振動が、屋敷全体を揺らす。


「おお!?」

「大丈夫そうだな」



 と思った直後だった。



ドスン!!!!


 バリアに、何かがぶつかるような大きな音と振動が響いた。


「な、何だ!?」



 おかしい……。


 この振動は、どう考えても物理的な振動だ……。



 バリアと竜巻の衝突現場を、目を凝らして見てみると……。




 何だ、あれは!!!?



 バリアとの接触部分、

 竜巻の中から、巨大な何かが見え隠れしている!



 この振動の正体は、アレだ!


 竜巻の中に何かいるのか!?



「セイジ。何か様子が変だぞ!」



 ロンドのいうとうり、竜巻がおかしな動きを見せた。



 竜巻が、いったん持ち上がり、

 直後、勢い良くバリアに体当たりをしてきた。



パリン。


「あ!」


 ヤバイ、バリアが……。

 割れた。



 水と風を防ぐバリアが、あのように割れるわけがない。

 そして、竜巻から見え隠れしている何か。

 何より、あの竜巻の動き……。

 どう考えても、バリアを壊そうという、意志・・が感じられた。



 あの竜巻。

 自然現象じゃないな。



「ロンド。ちょっと行ってくる」

「お、おう」



-----


 俺は、【瞬間移動】で竜巻の近くへ飛んだ。


 竜巻のようなそれは、

 たまごの殻を少しずつ端っこから壊すように、

 バリアを突いてパリパリと破壊していた。



 これ以上バリアを破壊されるわけにはいかない。


 俺は、名刀マサムネを抜き、

 ありったけの魔力を込める。


 膨大な魔力を受け取った俺の刀は、

 爆発しそうなほどの光を発していた。



「竜巻の中に隠れているのが何かは分からんが……。

 初めての全力だ。

 覚悟しろよ!」



 バリアに向けて突進してくる竜巻、

 俺は、タイミングを図ってジャンプした。


「どりゃーー!!!」


 横一閃に名刀マサムネを振り抜く。

 その衝撃波は、巨大な竜巻を……。


 真っ二つにした。



「何だアレは!!!!!!!」


 竜巻は、痛がるように上空へと逃げていく。


 しかし、地上には、下半分の竜巻が取り残されている。



 下半分の竜巻は、

 解けるように風と水の渦が剥がれ落ちた。



 そして……。


 その内側に隠していた、ソレがあらわになった。




 超巨大なタコの足。


 俺には、そう見えた。



 しかし、大きさが尋常じゃない。


 直径100mはある。



 1mでも10mでもない、

 100mだ。



 そんなものが、ちょん切られてなお、

 ウネウネと、うごめいていた。



【鑑定】してみた。


┌─<鑑定>────

│【台風衣蛸】の触手の先端

│雨雲と竜巻の衣をまとい魔力を食らう超巨大なタコの魔物の触手の先端。

│本体は直径10㎞ほど、8本の触手は長さ100㎞にもなる。

│レア度:?????

└─────────



 この、超巨大な物体が、

 触手の、さらに先端部分だと!?


 そして、台風全体が1つの魔物ってことか。




 マップ上で見ていた危険を示す赤色のエリア、

 あれは危険エリアじゃなくて、

 魔物そのもの(・・・・・・)の姿が、そのまま映し出されていただけだったみたいだ。



 こんなのと、

 どうやって戦うんだ?


ご感想お待ちしております。

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