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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
ヒルダの冒険編
399/438

389.初めてのゴブリン退治


コンコン。

「こんばんは~」

「どなたですか!?」

「オレだよオレ」

「オレさんなんて人は、知りませんよ~」

 ヒルダが、俺の声を分かってくれない。

 寂しい……。


「……丸山、セイジです。

 開けてください、お願いします……」

「今、開けます」

 宿屋の部屋のドアが開き、ヒルダがニコニコ顔で出迎えてくれた。



「どうして、すぐに開けてくれなかったんだ?」

「だって、セイジお兄ちゃんが来ても、

 夜這いかもしれないから、すぐに入れちゃダメだって言われていたので」

「よばぃぃだとぉ!

 一応聞くけど……誰に言われたんだ?」

「ひみつです!」

 まあ、こんなことを吹き込むのは、アヤしかいないけど!



 俺は、なんとかヒルダの部屋に入れてもらえた。


 ヒルダの泊まっていたのは、広さが2畳くらいしかない狭い部屋で、

 粗末なベッドが1つあるだけだった。

 なにも、こんなところに泊まらなくてもいいのに……。



「で。

 なんで、家に帰ってこないで宿屋に泊まっているのかな?

 帰る用の【瞬間移動の魔石】は、ちゃんと持ってるよな?」

「だ、だって……。

 ふつう冒険者は宿屋に泊まるものです」


「ずっと宿屋に泊まるつもりなのか?」

「Cランクになるまでは……。

 ダメですか?」


「ダメじゃないけど……。

 エレナとアヤが心配するから、たまには帰ってこいよ?」

「はい!」


 ヒルダも冒険したいお年頃なのかな?



「話は変わるけど、

 今日一日、みんなでヒルダのことを見させてもらった」

「はい」


「女の子を助けたのは、お手柄だ!

 よくやったな」

「はい//」

 ヒルダがテレてる。こんなヒルダはレアだな。


「しかし、【火の魔法】を使って、森が燃えそうになっちゃったのは良くない」

「は、はい……」


「まあでも、Eランクに昇格できたことは、よくやった。

 初日でいきなりなんて、すごいじゃないか」

「はい!」


 今日のヒルダは、やけに表情が豊かだな。

 冒険者をやりたいと言い出した時は、正直不安だったけど、

 やらせてみて正解だったかもしれないな。



「それでだ。

 Eランクに昇格したお祝いに、プレゼントを持ってきた」

「プレゼント!?」


「まずは、エレナから。

 お着替えセットだそうだ」

「ありがとうございます」

 商店街にいって、何やらいろいろ買ってきたみたいだが、

 俺には見せてくれなかったので、そういう(・・・・)たぐいの物なのだろう。


「次は、アヤから。

 おしゃれポーチだそうだ」

「ありがとうございます」

【格納の腕輪】があるから必要なさそうに思えるのだが……。

 カモフラージュ的な意味合いなのか?

 アヤのことだから、何も考えていない可能性もあるな。


「最後に俺からは……。

 【魔石コンセント】と、【どこでも通信魔石】だ」

「え!?」

 驚いてる驚いてる。



「【魔石コンセント】は、どこでも使えるコンセントだ。

 これでスマホの充電ができる。

 スマホ持ってきてるだろ?」

「はい」



「【どこでも通信魔石】は、この魔石を持っていればどこでも電波が届く。

 こっちの世界にいても、スマホで通話や通信ができるぞ」

「ほんとですか!?」

 ヒルダは、自分用のスマホを取り出した。


「電波が来てます! すごいです!」

 そうだろうそうだろう。

 ヒルダも大喜びだ。



 この魔石は、今さっき作ったものだ。


 【電気情報魔法】レベル2の【どこでも通信】の魔法。

 それを、ヌルポ魔石に記録したものだ。


 まさか、自分で使うより先に魔石にするとは思わなかった。



「めぐみちゃんから連絡が来た時に、電波が届かないと困るからな。

 あと、何かあったら、すぐに俺たちに連絡するんだぞ?」

「セイジお兄ちゃん、ありがとう!」


 ヒルダは、俺に抱きつきほっぺにチューをしてきた。


 ホテルの一室で、12歳の少女にキスをされる30歳。

 日本だったら、完全にアウトの事案・・だな。



「あと最後に、俺からヒルダに宿題・・を出します」

「宿題!? は、はい!」


「ヒルダは、火の魔法が得意だけど、

 もっと他の魔法や武器を使ったほうがいい。

 そうすれば、戦いに幅が出てくるはずだ。

 ということで、

 明日から、【火の魔法】禁止だ」


「【火の魔法】禁止!?」

「どうだ? できそうか?」

「や、やります!

 がんばります!」



 俺は、決意を新たにしたヒルダの頭をナデナデしてから、家に帰った。


-----


 翌日の日曜日。

 俺たちは、昨日に引き続いてテレビでヒルダの応援だ。



 今日のヒルダは、森の奥へ来ていた。

 そして、ゴブリンを見つけては、火以外の魔法で倒してまわっている。



 まずは、『水』。

 巨大な水の玉ができあがり、ゴブリンに直撃。

 周囲の木を巻き込んで、盛大に炸裂。


 どうやら、加減が難しいらしい。


 『風』、『氷』、『土』も試しているが、どれも同じ感じだ。



 次に『雷』。

 ヒルダの電撃は、なかなかゴブリンに命中しなかった。

 電撃が真っすぐ飛ばないのだ。

 上空から落ちる雷も試しているが、そちらの命中率も低い。


 これは、練習が必要だな。



 次にヒルダが試したのは『光』。


ピカッ!

 眩しい光が、ゴブリンの視力を奪う。


 しかし、光で攻撃することに関してヒルダはイメージできないらしく、

 それ以上の攻撃はできないでいた。



 仕方ないので、ヒルダはアヤから借りたナイフを取り出し、攻撃した。



シュバババッ。

 ゴブリンは、生きたまま解体されてしまった……。


 解体をいつもヒルダに任せていたからな~。

 それにしても、鮮やかな手さばきだった。




 続いて取り出したのは、エレナから借りた『魔力のロッド』だ。


 ヒルダは、別のゴブリンを探し、

 やっと見つけた1匹のゴブリンに、ロッドで殴りかかる。



 しかし!

 ヒルダは攻撃が命中する寸前に中断し、素早く距離を取った。



パシュッ。


 ヒルダがいた場所に、どこからか飛んできた『矢』が突き刺さった。


 ゴブリンの増援・・だ。

 森の奥から、別のゴブリンが4匹現れた。

 矢を放ったのは、こいつらだったのだろう。


 ヒルダ、どうする!



 俺とエレナとアヤの3人は、

 テレビでその様子を見て、ヤキモキしていた。


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