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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
アイドルマネージャー編
394/438

384.お礼の品


 翌日、俺とヒルダは、めぐみちゃんの家にお呼ばれされた。


 俺は、仕事を定時で上がり、

 ヒルダを連れて、めぐみちゃんの家に来た。


「こんばんは」

「丸山、いらっしゃい」


 ん!?

 めぐみちゃんが、出迎えてくれたんだけど……。

 セーラー服だ!

 かわええ。



「丸山、何へんな顔をしているの?」

 変な顔は生まれつきです!


「いや、何で制服なのかなと思って」

「今日から学校が始まったのよ。

 私もさっき帰ってきたばっかりなの!

 バカな話をしてないで、さっさと上がりなさいよ」


 なるほど、今日から二学期か。


 あれ? そういえば……。

 めぐみちゃんの俺に対する呼び方が、『丸山』と呼び捨てに戻ってる。

 まあいいか。

 たぶん、神様的な存在から何かしらの命令を受けたのだろう。



「さあ、ヒルダも早く来て!」

 めぐみちゃんは嬉しそうにヒルダの手を引っ張った。


-----


 リビングには、八千代家の人々が勢揃いしていた。


 八千代家は、社長夫妻、長男一家、次男一家の、3世帯住宅だ。

 東京に建つ、ちょっとした城のような感じだ。


「丸山君、よく来てくれた」

 社長がにこやかに歓迎してくれた。



「君が丸山さんか、はじめまして。

 例の薬の時は、大変お世話になりました」

 次に、社長の長男で名前は八千代一郎さん。

 凍傷で寝たきりになっていたのを、エリクサーで治した人だ。


 一郎さんとその奥さんから、握手を求められてしまった。


 この夫婦にも子供がいるそうなのだが、

 もう家を出ていて、今回は不参加だそうだ。



「めぐみを助けてくれて本当にありがとう」

 次に、次男で名前は八千代次郎さん。

 めぐみちゃんのお父さんで、八千代プロダクションの社長さんだ。


 こちらも、次郎さんとその奥さんに握手を求められた。


「丸山、あ、ありがとう (ございました)

 そして、めぐみちゃんからも、改めてお礼を言われた。

 なんか恥ずかしそうにしていたのが、逆にかわえかった。



「さあ、話はそれくらいにして、

 お夕飯を用意したので、みんなで食べましょう」

 社長の奥さんに促されて、

 料理がずら~っと並んだテーブルをみんなで囲んだ。



 なぜか、俺とヒルダが誕生日席だ。

 おそらく、いつもだったら、ここに社長と奥さんが座るのだろう。



 みんなで『いただきます』を言って、盛大なパーリーが始まった。


 かなり高級そうな料理と酒が並び、

 どんどん勧められた。



「美味い!」

「美味しいです!」

 おそらく、高級な食材を贅沢に使って作られているのだろう。

 テーブルに並ぶたくさんの料理は、どれも超美味かった。

 ヒルダも、美味しい料理に大はしゃぎだ。


「丸山君、お酒もどうだね?

 これは、ワシがヨーロッパに旅行……じゃなくて出張に行った時に買ってきたものなんだ」

 何か高そうなワインを勧められてしまった。



「う、美味い!!」

 なんだか、深い歴史を感じさせる、凄く美味いワインだ。

 これ、かなり高いんじゃないだろうか?

 まあ、いいか。


「せっかくだから、この酒も開けてしまうか」

 社長は、調子に乗って、次々に高そうな酒を持ってくる。

「これも美味い!」

 俺が、調子よく飲んでいると……。


「めぐみ、丸山さんにお酌してあげなさいよ」

「わ、私が?」

 めぐみちゃんのお母さんが、めぐみちゃんの背中を押す。


「か、勘違いしないでよね!

 お母様が言うから、仕方なく、し、してあげるんだからね!」


 ナ、ナ、ナニをしてくれるというんだ!

 あ、お酌か~。

 危うく勘違いするところだった。

 まずい、だいぶ酔ってきてしまった。



「おっとっとっと。

 ありがとう」

「ふん」


 めぐみちゃんがお酌してくれた大吟醸は、もの凄く美味かった。

 なんだか、顔の筋肉が崩壊しそうな感じだ。



 その後、俺は、ベロンベロンになるまでめぐみちゃんにお酌をしてもらった。


 飲みすぎで、ちょっと気持ち悪くなったりもしたけど、

 【回復魔法】で気持ちの悪いのだけを治したので、

 いくらでもイケた。



「丸山さん、もうこうなったら、めぐみをもらってくださいな」

「またまた、冗談ばっかり~」

 めぐみちゃんのお母さんも酔っ払っているのかな?

 変なことを言い出す。


「お母様!

 何で私が丸山に……もらわれなくちゃいけないの!」

「そんなこと言って~。

 あなたもまんざらじゃないんでしょ?」

「そそそ、そんなこと、あるわけないでしょ!」


 めぐみちゃんは、顔を真赤にさせて、リビングから出ていってしまった。

 お母さんの冗談に腹を立てちゃったのかな?



「めぐみの嫁ぎ先のことはひとまず置いておいて、

 丸山君には、もらってほしいものがあるんだ」

 社長が、急に真剣な顔をしてそう言い出した。

 いったい、ナニをくれるというのだろう?


 社長は、別室から風格のある木箱を運んできて、

 俺の前に置いた。


「もらってほしいものは、これだ」

 社長は、木箱の蓋を開け、それを取り出した。


 俺は、思わず【鑑定】してしまう。


┌─<鑑定>────

│【妖刀村正ようとうむらまさ

刀工とうこう村正が作り上げた刀。

│妖刀と呼ばれてはいるものの、

│実際にはたたりなどはない。

│レア度:★★★★★

└─────────


「む、村正!?」

 一気に酔いが冷めて、冷や汗が出てきてしまった。


「おぉ、見ただけで分かるとは!

 丸山君もそうとう日本刀が好きみたいだな」


 しまった、思わず鑑定結果を口にしてしまった。

 しかし、こんな物、もらって良いんだろうか?



「お、お父さん。

 これは、お父さんが一番大事にしていた……」

 次郎さんが、驚いている。

 やっぱり、かなり大事なものらしい。



 どうしよう。

 日本刀は好きだけど……。

 それは、魔物と戦うための武器としてだ。


 しかしこれは、美術品としての日本刀。


 なんか八千代ファミリーは、俺が日本刀大好きと勘違いしているみたいだし……。



「あ、ありがたく、頂戴いたします」


 俺は、雰囲気にのまれて、村正をもらってしまった。

 これ、本当にどうしよう……。


ご感想お待ちしております。

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