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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
アイドルマネージャー編
382/438

372.公開オーディション・第2回戦


『それでは、第2回戦の種目を発表いたします!

 それは……尻相撲しりずもうだーーー!』

『『うわーーー!!』』


 尻相撲しりずもう

 オーディションでそんなことをやるのか?


 舞台上にマットなどが運び込まれ、

 準備が整った。



『トーナメント方式で戦い、最後に勝ち残った者が優勝です。

 戦い方は、舞台中央の【島】の上に2人が乗り、

 尻のみを使って、相手をそこから落としたら勝ちとなります』

『『うわーーー!!!』』


 なんか会場が、異常なくらいに盛り上がってるな……。



『それでは、1番と2番は島に上がってください』


『始め!』

 審判の合図で、尻相撲が始まった。



 アイドルの女の子たちが、胸を揺らし、己の尻をぶつけ合い、戦う姿は、

 筆舌に尽くし難い壮絶なものだった。


 めぐみちゃんは、他のアイドルと比べるとじゃっかん体が小さかったのだが、

 逆にそれを活かして、素早く動き回り、

 順当に勝ち進んでいった。



『決勝戦は、この二人だ~!!』


 めぐみちゃんは、決勝戦まで勝ち進んだが、

 相手は背が高くナイスボディのモデル系のお姉さんだった。


 さすがにこの体格差では無理かと思っていたのだが、

 めぐみちゃんは、善戦を繰り広げ、思わぬ長期戦にもつれ込んでいた。


『まさか、ここまで白熱した決勝戦になるとは!

 この戦い、どちらが勝利をつかむのでしょうか!!!』

『『うをぉぉぉーーー!!』』

 実況者も、観客たちも大盛り上がりである。



 このままでは埒が明かない。

 そう思ったのもの束の間、

 めぐみちゃんが、姿勢を低くして、

 対戦相手に対して執拗に下段攻撃を繰り出し始めた。


 背の高い対戦相手の、弱点をつく良い作戦だ。


 それが功を奏し、

 めぐみちゃんの下段へのお尻攻撃が、対戦相手の足にクリーンヒットした!



「やったか!?」

 俺は、思わず叫んでしまった。



 攻撃をうけた対戦相手は、よろよろとバランスを崩す。


 誰もがめぐみちゃんの優勝を確信した……その時!


 めぐみちゃんは、下段攻撃をしたばかりで、かなり姿勢が低くなっていた。

 そのめぐみちゃんの顔面に目掛けて、

 バランスを崩してよろめいた対戦相手のお姉さんのお尻が……。


ドスン!!



 二人はもつれるように体勢を崩し、

 対戦相手のお尻(・・)が……

 仰向けに倒れためぐみちゃんの顔面を……、

 押しつぶしていた。


 お姉さんのお尻の下敷きになり、

 そこから抜け出そうと暴れるめぐみちゃん。


「だ、だめぇ~」

 お姉さんは、お尻の下でめぐみちゃんにもぞもぞされ、

 変な悲鳴をあげていた。



 なんということだ!

 うらやま……かわいそうなめぐみちゃん、

 代われるものなら俺が変わってあげたい!!

 いや、むしろ代わってくれ!!!



『逆転勝利!!

 第2回戦、尻相撲しりずもう対決の優勝は~、

 ○○さんです!』


 対戦相手のお姉さんが優勝し、第2回戦は幕を閉じた。




『最終審査は、個人個人による歌と踊りのアピール対決になります。

 出場者は、最後の衣装に着替えてください』


 最後は、歌と踊りか……。

 ヒルダと一緒にだいぶ練習していたから、めぐみちゃんなら大丈夫だろう。


-----


 しばらくして、

 めぐみちゃんが、控え室に戻ってきた。


「めぐみちゃん、ケガはありませんか?」

 ヒルダが即座にめぐみちゃんに駆け寄る。


「だ、大丈夫……」

 大丈夫と言う割には、だいぶ落ち込んでいるようだ。

 顔面をお尻で潰されて、よほどプライドを傷つけられたのだろう。


 ヒルダは、落ち込んでいるめぐみちゃんの頭をナデナデしてあげて、慰めている。



 俺からも何か言ってやらねば。


「次は最後のアピールなんだろ?

 頑張なくちゃな!」

「丸山のくせに生意気よ!

 あなたに言われなくても、頑張るに決まってるじゃない!」


 どうやらめぐみちゃんは、俺を罵倒(ばとう)すると元気を取り戻すらしい。

 まあ、別にいいけど~。



 やっと少し立ち直っためぐみちゃんは、ヒルダを連れて更衣室へ向かった。



 さてと、

 ここまで、1回戦、2回戦ともに妨害工作は発生していない。

 さすがに本番中に事を起こすようなバカな奴らではないらしい。

 まあ、だからといって、警戒を緩めるわけにはいかない。


 泣いても笑っても、次が最終審査だ。

 気を引き締めて護衛を完遂かんすいさせなくては。




 しばらくすると、

 最後の衣装に着替えためぐみちゃんが登場した。


「どう? この衣装かわいいでしょう?」

「……」

 そこには『妖精』がいた。



「ちょっと丸山、黙ってないで何か言いなさいよ!」

「かわええ……」

「まあ、丸山が私に見とれてしまうのも、無理のないことね」

 めぐみちゃんは、ない胸をはって、鼻高々になっていた。



「その衣装、どうしたんだ?」

「ああ、これ?

 これは、『りんご』に作ってもらったのよ」

「なるほど!

 りんごが作ったのか!」



※『りんごちゃん』のことを、忘れたなんて人はいませんか?

 りんごちゃんは、コスプレ大会で知り合った、デザインとかが得意な娘だ。

 ジュエリーナンシーのデザイナーをやっているので、

 その関係で、めぐみちゃんと仲良くなり、衣装の作成を引き受けたのだろう。



 めぐみちゃんは、妖精のようなかわいい衣装で、くるくるまわってはしゃいでいた。

 そのあまりのかわいさに、周りの出場者たちからも注目が集まっている。



「それでは、最終審査を開始します。

 出場者の方々は、集まってください」


 スタッフからの呼び出しがかかり、

 とうとうオーディションの最終審査が開始された。



 意気揚々と舞台へ向かうめぐみちゃん。


 俺とヒルダは、めぐみちゃんを見送った後、

 【追跡用ビーコン】の映像を見ながら、めぐみちゃんの活躍を祈っていた。


ご感想お待ちしております。

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