363.ファイト!
1巻、発売中です……。m(_ _)m
女の子たちが、おみやげを買いに行ってしまって、
俺だけ荷物番をしていると……。
いきなり、俺の頭を後ろから狙う【攻撃予想範囲】が、表示された。
俺は、振り返りもせず、
首だけを曲げて、それを回避した。
「うおっと!」
俺を後ろから攻撃しようとした奴は、
いきなり回避されてバランスを崩し、俺の前で転んでしまった。
「大丈夫ですか?
あなたは、たしか……」
俺を後ろから襲ったのは、
重量級で、いきなり舞衣さんと戦って一回戦負けをした、
アメリカ代表の『シャーロット選手』だった。
「おまえ! 何で避けるんだよ!
てか、後ろに目がついてるのか?
もしかして忍者なのか?」
そっちから攻撃しておいて、この言い草。
この人は、いったい何がしたいんだろう?
てか、変なのに絡まれたのは、俺だったか!
シャーロット選手と一緒に、
中量級でアヤに負けたエミリー選手と
軽量級でロシアのイリーナにケガさせられたアン選手もいた。
エミリー選手は元気そうだが、
アン選手は、足に包帯を巻いて、杖をついていた。
「おい、ジャップ。
舞衣はどこだ?」
まだジャップ呼ばわりかよ。
「舞衣さんは、おみやげを買いに行ってますよ。
俺は、そんなみんなの荷物番をしているところ」
「くそう。いないのかよ!
じゃあ、代わりにお前さんを殴らせろ」
うわ、面倒くさい人だ。
「俺、空手はやったことないですよ?」
「ごちゃごちゃうるせえ!」
シャーロット選手は、いきなり殴りかかってきた。
パシッ!
「ちょっと、いきなり何するんですか」
俺は、シャーロット選手の拳を、手で受け止めた。
またコケられても困るしね。
「お前、なかなかやるじゃないか。
ちょっと本気を出してみようかな~」
シャーロット選手は、本格的な空手の構えを取り始めた。
「「なんだなんだ?」」
周りの一般人が、いきなり始まったストリートファイトを見学しようと集まってくる。
俺にどうしろっていうんだ?
「いくぞ!」
シャーロット選手は、いきなり目をキラリと光らせ、
有無を言わさず、連続キックを仕掛けてきた。
そして、その連続キックに合わせて、豊満な2つのモノがリズムカルに揺れている。
パシッ、パシッ、パシッ。
俺は、そのリズムカルなモノを鑑賞しながら、
シャーロット選手の連続キックを全弾ブロックしてやった。
「うぉーーー!」
周りの観客からは、歓喜の雄叫びが響き渡った。
そして、連続キックを出し終わった直後にできたスキに、
俺は、シャーロット選手の間合いに入り込み、
脇に向けて、寸止めギリギリのパンチをツンツンと食らわせてやった。
「ひゃ!」
シャーロット選手は、短い悲鳴を上げて、真っ赤な顔で俺を睨みつけた。
「大丈夫?
もしかして、痛かった?」
「くそう! 変態ジャップめ!!」
シャーロット選手は、顔を真赤にして怒っている。
素人の俺に攻撃を食らったのが、そんなに悔しかったのかな?
シャーロット選手は、
よほどさっきの攻撃が効いたのだろう、
今度は、ガードを固めながら、突っ込んできた。
そして、コンパクトな、それでいて鋭いパンチが、
近距離から俺に向かって飛んでくる。
俺は、そのパンチを外側に受け流してそらし、
がら空きになった顎にめがけて、アッパーを繰り出す。
今度も、もちろん寸止めのつもりだ。
しかし、俺のアッパーは、運悪く先っちょをかすってしまった。
「ひやぁ!」
シャーロット選手は、変な悲鳴を上げたかと思ったら、
内股で座り込み、胸と顔を隠して、うずくまってしまった。
あれ?
そんなに強く当たったか?
そういえば、顎の先っちょをかすめる攻撃は、
脳を揺らして、軽い脳震盪を起こすと、何かのマンガで見たことがある。
もしかして、それか?
もしそうだとしたら、大丈夫だろうか?
あれ?
でも、顎というよりは……。
何か、もっと柔らかいものの先っちょだったような感触があったな~。
顎が柔らかいわけないしな~。
変だな~。
「ジャップのくせに、生意気だー!!」
シャーロット選手は、そう言い残すと、
泣きながら逃げていってしまった。
「シャーロットが迷惑を掛けたね」
「あんた、見かけによらず、強いんだね~」
エミリー選手と、アン選手も、そう言い残して、
シャーロット選手を追いかけて行ってしまった。
こうして、突如開催されたストリートファイトは、お開きとなった。
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「兄ちゃん、ただいま~」
しばらくして、やっとアヤたちが帰ってきた。
「そっちは変な奴に絡まれたりしなかったか?」
「ぜんぜん~」
なんだよ、トラブルに巻き込まれたのは俺だけかよ!
なんか、変な疫病神でも憑いてるのかも……。
そういえば、最近発売されたとあるラノベを購入すると、
悪かった運気が向上し、身長も伸びて、お肌っゃっゃになる……とか、ならないとか、
という話を聞いたことがあるな。
たしか690円で、有名な本屋とかで購入できるらしいから、
帰国したら買ってみるかな~。
あれ?
俺は、何を言っているんだ?
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その後、
エレナとヒルダを【瞬間移動】で先に送り届け、
俺たちは日本へ帰国した。
ご感想お待ちしております。




