32.日本文化学習
「アヤにいくつか言っておきたいことがある」
「なに?」
「お前が冒険者になりたいというなら、止めないが
危険なことをするときは必ず俺と一緒にする事
それはいいな?」
「うん」
「俺は今のところ有給で休んでるけど
休みは今日と明日で終わりで、明後日からはまた仕事に行く
つまり、平日仕事で、土日しか休めないから、
土曜日に異世界に行って、
日曜日に日本に帰ってこないといけない」
「あ、そっか」
「冒険者をやるんなら土日だけ付き合ってやる」
「ありがとう、じゃあ、『土日勇者』だね」
「なんだよそのネーミングは
今日はもう遅いから異世界に行くのは無しにして
次に異世界に行くのは来週だけど、いいな」
「う、うん、仕方ないよね」
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しばらくして、エレナがやっと目覚めた
「あれ?セイジ様、私、寝ちゃってました?」
「ああ、俺の傷を治すのに魔力を使い果たしちゃったから、それで疲れて寝ちゃったんだろう」
それから俺達は今後の【活動方針】を話し合った
「土日はあっちの世界で冒険者をするとして
アヤはちゃんと短大に行く準備をしておけよ」
「はーい」
「エレナはこっちの世界で何かしたいことはある?」
「私は【にほん】の事をもっと知りたいです」
「【日本】の事か~、どうしたものかな~」
「あと、【はし】が使えるようになりたいのと、
【魔石】を使わなくても喋れるようになりたいです」
「なるほど、何かいい方法を考えなくちゃな」
「私は兄ちゃんに引っ越しを手伝って欲しいかも」
「そういえば、布団が足りないんだったな」
「あと、着替えも足りないし」
「着替え?向こうで服を買っただろ?」
「下着とかが足りないの!」
「あ、そうか、そういうのか
先にそっちを片付けるか
その間、エレナは……」
ピコン!
俺は一石二鳥の方法を思いついた
「エレナには、【アニメ】のDVDを見てもらう!」
「なんで【アニメ】?」
「【あにめ】ですか?」
「外人さんが日本の事を知る切っ掛けとして【アニメ】は優秀だと思わないか?」
「うーん、無くはないかも」
「私、【あにめ】を見てみたいです」
「よし、準備するから待ってな」
「この黒くて四角い額縁の様な物が、【あにめ】ですか?
前からこれが何なのか気になっていたんです」
「まあ、見てな
まずは、DVDレコーダーの【開/閉】ボタンを押す」
「あ、何か出てきました!」
「そして、ここに【アニメ】のDVDをセットして」
「その小さなお皿みたいなのは七色に光っててキレイですね」
「もう一度【開/閉】ボタンを押して」
「あ、七色のお皿が中に入っちゃいました」
「次に液晶テレビのスイッチをON」
「黒い額縁が、少し光りだしました」
「最後にリモコンの【再生】ボタンをポチッとな」
「うわわ!!
絵が映し出されました
お、音楽もどこからかなってます
あああ!!絵が動いてます!!!
すごい魔法です!!」
「これからこの動く絵でお芝居が始まるから見ててね
これを見れば少し日本のことが分かるから」
「はい」
「アヤ、俺達はこの間に引っ越しを・・
って!なんでアヤまで見てるんだよ!」
「このアニメ映画、お兄ちゃんに連れて行ってもらって見たんだよね、懐かしい~」
「おーいアヤさん、ひっこしするんじゃないのか?
だ、ダメだ見入ってしまっている
まあ、引っ越しはこれを見終わってからでいいか」
結局その後、エレナとアヤは3本のDVDを鑑賞し
その間に俺は【瞬間移動】と【インベントリ】を使い、一人でアヤの引っ越しを終わらせた
急にアヤの部屋の物が無くなったのを不審に思った両親には、俺が電話で上手くごまかしておいた
ってか、下着とかも俺に持ってこさせて恥ずかしくないのかよ!
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