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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
悪魔族討伐編
334/438

324.闇の祭壇


 みんなが帰った。

 残っているのは、俺たちメンバーだけ。


「兄ちゃん、私たちも帰ろう」

「おい、アヤ、何か忘れてないか?」

「あれ? まだ何かあったっけ?」


 駄目だこいつ、完全に忘れている。


「百合恵さんの黒い何かを外すために、こんなところまで来たんだろ!」

「あ、そうだった。忘れてた。テヘペロ」


 まあ、いろいろあったから無理も無いけどね。



「で、オラクルちゃん、

 悪魔族の街で何を探せばいいんだ?」


 他の精霊と遊んでいたオラクルちゃんに話を振る。


「えーっとね~、

 悪魔族の街に、『闇の祭壇』っていうのがあるはずだから、それを探して」

「『闇の祭壇』ね。了解」



 このまま悪魔族の街へ突入するのも危険なので、とりあえず【追跡用ビーコン】の映像で、街の中の様子を確かめてみることにした。


「悪魔族の街の中、誰もいないね」


 アヤのいう通り、悪魔族は人っ子一人いなくなっていた。おそらく、ドラゴンが出現した時に、みんな逃げてしまったのだろう。



「あ、セイジ様、ここ!

 ドラゴンの足跡があります!」


 エレナがドラゴンの足跡を見つけた。


 ドラゴンの足跡が街の中から続いているのを見ると、やはりドラゴンは街の中で出現したらしい。

 ちょっとドラゴンの足跡を辿ってみるか。



 足跡を辿って行くと、

 なにやら黒い石でできた祭壇のような場所にたどり着いた。


「あ、これが『闇の祭壇』だよ!」


 オラクルちゃんが身を乗り出す。


 マジか!

 足跡を追ってたとおもったら『闇の祭壇』を見つけてしまった。


 しかし、おかしい。

 ドラゴンの足跡が、祭壇から急に始まっているのだ。


 ちょっと確認してみるか。


 ずっと悪魔族の街を監視させていた【追跡用ビーコン】の中で、一番祭壇の近くの映像を、ドラゴン出現の時間まで巻き戻して、確認してみた。


「あ! 『ヴァルニール』さんです!」


 エレナが叫んだ。


「『ヴァルニール』って誰だっけ?」

「お忘れですか? セイジ様を召喚した人ですよ」


 ああ、アイツか!

 ほんとだ、姿は悪魔族だが、たしかに顔はアイツだ。

 なるほど、【人化の魔石】を使って人族に化けて、王様に取り入っていたのか。


(※「001.異世界でスキルをもらったよ」参照のこと)


 そして、ヴァルニールは、召喚魔法を使ってドラゴンを召喚していた。


「こいつがドラゴンを召喚したのか!

 けっこう凄いやつだったんだな」

「セイジ、それは違うよ」


 オラクルちゃんが、否定する。


「どういうことだ?」

「この男は、『闇の祭壇』の魔力を使って、大魔法を成功させたにすぎない」

「闇の祭壇の魔力?」


「そう、

 悪魔族は、この祭壇を使って、

 闇の精霊の魔力を横取りしているんだ」

「精霊の魔力を『横取り』!?」


 そりゃあ、ドラゴンも呼び出せるはずだ。


「百合恵さんを戻すには、あの闇の祭壇を破壊すればいいのか?」

「いいや、それじゃダメだ」

「それじゃあ、どうしたらいいんだ?」


「百合恵を、あの祭壇に連れていく必要がある」


----------


 とりあえず悪魔族は、いなさそうなので、

 みんなで街の中に入ってみることにした。


「兄ちゃん、だいぶ壊れちゃってるね」


 ドラゴンが暴れたせいで、かなり破壊されている。

 そして、やはり悪魔族は1人もいなかった。


「ここが『闇の祭壇』か……。

 なんか、禍々しいオーラが漂っているな」


 俺たちは、闇の祭壇にたどり着いた。


「さあセイジ、百合恵を連れてきて」

「お、おう。

 それじゃあ舞衣さん、付いてきて下さい」

「了解した」


 俺は、舞衣さんを連れて、百合恵さんを迎えに行った。


~~~~~~~~~~


 ピンポーン。


「百合恵くん、いるかい?」

「はーい」


 百合恵さんは、すぐに出てきた。


「部長いらっしゃい、それからアヤさんのお兄さんもいらしたのですね。

 さあ、上がってくださいな」


 完全に毒気が抜けて、綺麗な百合恵さんになってしまっている。


「百合恵くん、遊びに来たわけじゃないんだ。

 これから、とある場所に一緒に来て欲しいんだ」

「あら? とある場所ですか?

 どこなんですか?」

「えーと、説明は…お兄さんよろしく」


 俺にふるなよ!


「とりあえず、お手をどうぞ」

「あ、はい」


 面倒くさいので、

 百合恵さんの手を取って、そのまま【瞬間移動】した。


~~~~~~~~~~


「ふにゃ!?

 あ、あれ? こ、ここは??」


 百合恵さんは、急に悪魔族の街へ連れてこられ、混乱している。


「よし、ちゃんと連れて来たね、

 それじゃあ、その子を祭壇の上に」

「え!? 妖精さん??

 やっぱり私、夢を見ているんですね」


 オラクルちゃんの姿を見た百合恵さんは、夢だと思ったらしい。



 俺と舞衣さんで、百合恵さんを祭壇の上へ連れて行く。


「あ、ここは、前に夢で見た場所!」


 百合恵さんは、この場所を覚えている?

 もしかして前に行方不明になった時、ここに連れてこられたのか?


「それでは、百合恵一人にして、みんな離れて」


 オラクルちゃんの指示に従い、みんなは祭壇から降りた。


「これから何が起こるんですか?」


 一人で取り残された百合恵さんは、心配そうにしている。


 すると!

 祭壇の四方に祀られていた角のようなオブジェから、黒い霧が湧き出し、百合恵さんに向かって漂ってきた。


「な、なにこれ……」


 戸惑う百合恵さん。


 黒い霧は、百合恵さんの足に絡みつく。

 そして、どんどん勢いを増して、百合恵さんに集まる。



「だ、だめ! 何かが私の中に入ってくる」


 百合恵さんは、少し内股になって、

 何かを必死に耐えていたのだが……。


「ら、らめー!!」


 体をビクンビクンと痙攣させて、膝をついてしまった。

 そして、スカートの隙間から、とろ~り液状のものが、太ももを伝わり落ちて、ペチャリと床に落ちた。


 その床に落ちたそれは、徐々に集まり真っ黒い塊となっていく。


 何だアレは!?


 それは、ゆっくりと人の形になっていく。

 しかし、その人の形のソレも、百合恵さんと同じくフラフラと床に倒れこんでしまった。



「大丈夫?」


 心配そうにオラクルちゃんが、その人の形の黒い何かにかけ寄る。

 おそらく、アレは『闇の精霊』なのだろう。



「ま、魔力が……ぜんぜん足りない‥‥」


 なんとか闇の精霊を助け出すことに成功したが、フラフラじゃないか。


 みんなは百合恵さんにかけ寄る。

 エレナが回復魔法で手当をしてあげている。

 あっちは大丈夫そうだな。



「オラクルちゃん、その娘が闇の精霊か?」


 まあ、娘かどうかはちゃんと見えないから分からないけどね。


「ええ、でも魔力が足りなくて危険な状態みたい」



「そこの人でいいから、魔力を……」


 闇の精霊が、俺ににじり寄ってくる。


「え? 俺?」


 まあ、MPはたくさんあるから大丈夫だけど……。



 闇の精霊は、俺の指を口で加えてペロペロなめ始めた。

 変な吸い方だな……。


「ちょっと薄いけど、いい感じ」


 闇の精霊は、俺の指を熱心に舐めまわす。


「もっと、濃いのを出して!」


 闇の精霊は変な台詞を言い始めた。

 なんだかな~。



 おい! 先っちょをぺろぺろしたり、くわえたまま口を前後させたりするな!


「ああ、濃いのがいっぱい出てりゅ~」


 なせそのような言い方をするのか……。



 闇の精霊の行動に閉口していると。


『【闇の魔法】がレベル5になりました』


 唐突に魔法のレベルアップのアナウンスが!


 あれ?

 なんで、俺の【闇の魔法】のレベルが上ったんだ??


ご感想お待ちしております。

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