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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
悪魔族討伐編
329/438

319.金、銀、姫、隊長


 悪魔族の街の中、

 俺、アヤ、ヒルダの三人は、

ブンミーさんたちが守る、最後の収容所へ【瞬間移動】して来た。



 最後の収容所の入り口付近には、悪魔族が大挙たいきょして押し寄せていた。


 その大群の悪魔族に立ちはだかるのは、

 ブンミーさんと舞衣さん。


 二人の八面六臂はちめんろっぴの活躍で、悪魔族がぶっ飛ばされ、

 運良く二人から逃れた悪魔族は、カサンドラさんの【風の魔法】によって吹き飛ばされていた。

 しかし、連戦がたたったのか、3人とも肩で息をしていて、少し疲れが見える。



「ブンミーさん、カサンドラさん、舞衣さん、

 遅くなりました。大丈夫でしたか?」


 俺たちは合流し、態勢を立て直す。


「大丈夫だ。

 ……しかし、魔力の残りが心もとない」


 さすがのブンミーさんも、連戦はこたえたのだろう。


「了解しました。

 ヒルダ、みんなに『飴』を!」

「はい!」


 ヒルダは、急いでみんなに飴を配って廻っている。


「かたじけない」「ありがと」「ありがとね」


 ヒルダ飴のおかげで、みんなのMPが回復し始め、

 それに合わせるかのように、戦闘も押し始めた。



「よし、それじゃあ、俺は捕虜を助けてくるから、

 みんな、あともう一踏ん張り頼んだぞ!」

「「おー!!」」


 入り口の戦いはみんなに任せて、

 俺は、捕まっていた最後の100人をピストン輸送で脱出させ、


 やっと、全ての捕虜を救出し終えた。



「全員助け終わったぞ!」


 俺は、戦っているみんなの所へ駆けつけた。

 後は、逃げるだけ。


 ……なのだが、

 これだけの戦いの最中だと、

 逃げるのも一苦労だ。



「任せろ」


 ブンミーさんは、最後の置き土産とばかりに、

 自分の刀に魔力を込め、大きく振り下ろした。


 ブンミーさんの振り下ろした刀は、風をまとって爆発し、竜巻となって悪魔族めがけて荒れ狂った。

 後ろでカサンドラさんが何やら風の魔法を使っているので、二人の合体技なのだろう。



「おおすごい! 私たちもやろう!」

「はい」


 アヤとヒルダも、二人で『炎の竜巻』の合体魔法を、



「じゃあ、ボクも」


 舞衣さんは、特大サイズの『爆熱正拳突き』を、

 それぞれ炸裂させて、

 悪魔族たちを一気に押し返した。



「よし! 今のうちに逃げるぞ!」

「おー」「「はーい」」


 悪魔族たちが混乱しているスキに、俺達は【瞬間移動】で『悪魔族の街』を脱出した。


~~~~~~~~~~


 悪魔族の街から脱出した俺達は、

 急いで本陣の防衛にあたっているリルラとロンドの所へ向かった。


「リルラ、ロンド、様子はどうだ?」


「「あ、セイジ」」


 黄金の鎧のロンドと

 銀色の鎧のリルラが、ハモって答えた。


 なんか、きんきら☆きんで目がチカチカするな。


「悪魔族のやつら、あまり攻めてきていない。

 今のところ問題なさそうだ」


 ロンドがそう応える。


 レイチェルさんが【土の魔法】で巨大な『堀』を作っていて、

 『堀』を越えてこようとする悪魔族は、ミーシャさんとエレナの【水の魔法】で、『堀』に叩き落としている。


 たまに、矢や魔法が飛んできたりもするのだが、

 そのほとんどをリルラの銀色の盾が防いでいる。


 リルラも、防御に関してだけは、だいぶ安心して任せられるようになったな。



 まあ、収容所の戦いに悪魔族の戦力が集中していたおかげで、こちらにはあまり来ていなかったのだろう。


 しかし、人質を全員助けだしてしまった今、

 全勢力は、こちらに向かってくるだろう。


「全員助け終わったので、こちらも最後の仕上げに取り掛かろう」

「セイジ、最後の仕上げとは何をするんだ?」


「とりあえず、出入り口を塞ぐ、

 レイチェルさん、手伝いを頼みます」

「ああ」


 俺はレイチェルさんの手を取り、【瞬間移動】した。



「レイチェルさん、行きますよ~」

「よしきた」


 俺とレイチェルさんは、【土の魔法】を使い、

 『崖崩れ』を巻き起こし、『悪魔族の街』の出入り口になっていた洞窟を塞いだ。



 街から出てこようとしていた悪魔族、

 退路を絶たれることに慌てて街に逃げ込もうとした悪魔族、

 双方が、出入り口で揉みあいとなり、

 多くの悪魔族が崖崩れに巻き込まれて生き埋めとなった。



 閉めだされた悪魔族たちは、それなりに抵抗を見せたものの、

 逃げ場を失った焦燥感から徐々に抵抗を諦め、

 しばらくして、全員降参してきた。


----------


 降参してきた悪魔族を縛り上げ、

 助けだした人たちの所へ戻ってくると……


 760人もの人たちから拍手で迎えられた。



「ありがとうございます。

 なんとお礼をいっていいか……」


 救出した人たちの一人に、お礼を言われていると……



「みなの者、聞け!!」


 リルラのパパが、ちょっと小高い場所に立って、

 ロンドに貸しておいたはずの、【拡声器】をかってに使って、大声で話し始めた。

 お前、今までどこにいたんだ?



「我が名は、『貴族連合騎士団長ライルゲバルト』だ!

 皆は、この俺が責任をもって国に送り届ける。

 安心するのだぞ!」


 おいィ、お前は何もしてないだろ!

 なに勝手にみんなに話しかけてるわけ?

 汚いな、さすがライルゲバルトきたない。



「「おお、貴族連合騎士団長様!!」」


 みんな『奴』に向かってひれ伏し始めた。


 みんな俺の【瞬間移動】で助けたのに……。



「セイジ様、大丈夫でしたか?」


 エレナが俺を気遣って駆けつけてくれた。


「ありがとうエレナ、

 ちょっと暗黒面に落ちかけたけど、

 エレナの顔を見たら、どうでも良くなったよ。

 ありがとう」


「??

 よくわかりませんけど、

 お怪我はありませんか?」

「ああ、大丈夫だ、問題ない。

 助け出した人たちのなかに、怪我している人がいるかもしれない、見てやってくれ」

「はい!」


 ああ、ほんと、エレナには癒やされるな~。



 そんな事を考えていると、

 汚い奴(・・・)が、また【拡声器】で話し始めた。


「怪我をしている者は名乗り出よ!

 ここにおわすエレナ姫様が、直々に【回復魔法】を掛けてくださるぞ!」


 おのれライルゲバルト、また勝手に!


「「うをおぉ!! エレナ姫様!!!!」」


 姫様が直々に助けに来てくれたと知った人たちは、

 ライルゲバルトの時よりさらに熱狂的に、ひれ伏し、

 エレナを褒め称えた。


 さすがエレナは慣れた様子で、

 怪我をしている人たちの所を廻って、回復魔法を掛けては、ものすごい勢いであがたてまつられていた。


 まあ、一介の冒険者に助けられるより、

 姫様直々に出てきて国を上げて助けられたというほうが、みんなも安心感が大きいだろう。


 べ、べつに、悔しくなんかないもん!



「み、皆の者……、

 何か困ったことがあったら、俺に…言うのだぞ?」


 ライルゲバルトがなにか言っている。


 しかし、みんなエレナに夢中になっていて、

 もう誰も、ライルゲバルトの話を聞いていない。


 人々はライルゲバルトの事を忘れ、

 そこはエレナの独壇場どくだんじょうになっていた。



「み、皆の者……」


 ライルゲバルトの声は、誰にも届いていなかった……。



 可哀想だから、ちょっと話しかけてやるか。


「よう、ライルゲバルト、

 演説ごくろうさま」

「セ、セイジ……」


 やっと話しかけられて、一瞬笑顔になったのだが、

 俺だと分かった途端、しかめっ面に戻りやがった。



「さすが、何もしてない奴は元気そうだな」


 とりあえず、嫌味の一つでも言ってやる。



「な、なんだと!?

 俺は、この『救出部隊』の『隊長』なのだぞ?

 『隊長』というものは、じっくり構えているものだ」


「ん?

 いつから、お前が『隊長』になったんだ?」

「最初からだ!」


 まあ、こいつはそういうやつだよな。



「じゃあ、俺はなんだ?

 『雇われの冒険者』か?」

「そうだ!」


 即答しやがった、

 ちょっとは考えてしゃべれよ。



「そうかそうか~」


 俺は、わざとらしく相槌あいづちを入れる。



「何か文句でもあるのか!」


「ないよ、

 でも……

 『雇われの冒険者』なんだったら……」


「だったら?」



「働きに応じた報酬・・を、たんまりもらうとするかな~」

「な、なんだと!?」


 ライルゲバルトの顔色が急に悪くなった。



「何を言うか!

 今回の件は、お前が言い出しっぺじゃないか!」


「いや、俺もそう思ってたんだけど~

 なぜか、ライルゲバルト、お前が『隊長』で、

 俺が『雇われの冒険者』ってことになっているらしいからさ~

 とりあえず、『100万ゴールド』で手を打とう」


「ギャフン!」


 ライルゲバルトは白目をむいていた。



 まあ、まだ悪魔族との戦いは終わってないんだけどね。


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[一言] こう言う地形だとブータンの涙作戦が有効だがね? 詰まり大量のスパイスを紙の樽入れて爆発させて 風魔法で街中に拡散して催涙効果をだし味方に 日本の防毒マスクと防塵ゴーグルを装着させて防護して攻…
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