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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
ゴールド編
299/438

289.お茶とお茶菓子


 ナンシーの手伝いを終えて、家に帰ってくると……。


 アヤが勉強をしていた!


「ただいま。

 アヤが勉強しているなんて珍しいな」


「なによ!

 私だって勉強くらいするもん」


 まあ、今回は短大に入って初めての期末テストだし、

 アヤだって勉強くらいはするだろう。


 しかし、アヤが勉強をしている理由は、他にもありそうだ。


 エレナとヒルダも一緒に勉強をしているのだ。

 お姉さんとしては、年下二人が勉強をしているというのに、自分だけサボるわけにはいかないのだろう。


「エレナとヒルダは何の勉強をしているんだ?」



「私は『火』に関する勉強です」


 エレナが習得できていない魔法は『火』と『闇』だけだったからかな、

 闇は何を勉強したらいいかまだ良くわかってないし、先に火を習得するための勉強をしているのだろう。



「私は、『体育』です!」


 ヒルダが体育を勉強しているだと!?


 まさか……男と女が███……。



 というような勉強ではなく、【肉体強化魔法】に関係ありそうな、栄養とかエネルギーとか筋肉とかの科学的な事に関する勉強だった。

 あーびっくりした。



 俺は、みんなの勉強のじゃまにならないように、


 一人でちょっとだけ『日の出の塔』に遊びに行った。


 といっても、攻略ではなく、白帯刀の試練の条件に合う敵を探して倒すだけだけどね。


 小一時間ほどで、目的の試練をすべてクリアすることができた。

 今度、マサムネさんの所へ持っていかなくちゃ。



~~~~~~~~~~


 翌日、またもやナンシーの所へ手伝いに来ていた。


 どうも、ナンシーママが『マッチョ・コーバー』…じゃなくて、『町工場』にびたっているらしく、そのシワ寄せがナンシーに来ているのだ。

 まったく社長のくせに何をやっているのやら。



 そんなこんなでナンシーと二人きりで仕事をしていると……。


「こんにちは…って! セイジさん!」


 りんごが、訪ねて来た。


「あ、丸山。なんで、丸山がいるの?」


 りんごと一緒に、めぐみちゃんも来た。



「俺は、ナンシーの仕事の手伝いをしているんだよ。

 そっちこそ、二人そろってどうしたんだ?」


「めぐみちゃんとは、入り口でばったりあっただけですよ、

 私は、新しいデザインができたからジェニファーさんに見せに来たんだけど……。

 ジェニファーさんは、いないんですか?」


 ジェニファー…ああ、ママさんのことか。

 いっつもママさんよばわりしてるから、名前を忘れてたよ。


「ママさんなら、マッチョのところに行ってるよ」

「マッチョ!?」


「まあ、そのうち帰ってくるだろうから待ってれば?」

「え、ええ……マッチョ??」


 どうやら、りんごの頭の中はマッチョでいっぱいになっているようだ。



「それで、めぐみちゃんは何のようなんだい?」

「モデル活動の打ち合わせよ、あなたには関係ないでしょ!」


 関係ないとか言いつつ、ちゃんと教えてくれるのね。


『ナンシー、めぐみちゃんが打ち合わせに来たけど、どうするんだ?』

『ちょっと待ってて、この書類だけ片付けちゃうから』


「だってさ、りんごと一緒に待ってな、

 いま、お茶を入れるから』



「ふん、私は、お茶じゃなくて

 『オレンジジュース』にして!」

「はい」


 俺は、0.5秒ほどで、オレンジジュースを、

 素早くめぐみちゃんの前に差し出した。


「へ?

 い、いま、どこから出したの!?」

「めぐみちゃんが飲みたいだろうと思って、用意しておいたんだよ」


 まあ、インベントリから出したんだけどね。


「だって……。

 ま、まあいいわ」


 めぐみちゃんは、頭の上に『はてなマーク』をいっぱい出していた。


「お、おいしい……

 よく冷えてるし……」

「気に入ってくれて嬉しいよ」


「……ふんっ、

 ま、まあ、ちょっとだけ、ほめてあげてもいいわ」

「ありがとね」


 俺がにっこり微笑むと、

 めぐみちゃんは、

 『ふんっ』と、急にそっぽを向いてしまった。


「オレンジジュースくらいで、いい気にならないでよね!

 飲み物だけじゃなくて、おかしくらいも用意しなさいよ。

 気が利かないわね」

「はい」


 おれは、またもや0.5秒でお菓子を取り出し、めぐみちゃんの前に置いた。


「ふぁっ!?」

「近所の老舗の和菓子屋さんの和菓子なんだけど、美味しいよ」


 まあ、またインベントリから出したんだけどね。


 めぐみちゃんは、和菓子を一口食べると、

 急に顔がくにゃっと崩れて、美味しそうに微笑んだ。


 か、かわええ……。


「はっ!?」


 めぐみちゃんは、はっと気が付き、

 顔をいつものキリリとした表情に戻してしまった。


 笑顔を見られるのが恥ずかしいのかな?


「ま、まあまあね……」


 めぐみちゃんは、キリッとした表情のまま、和菓子をほおばっている。

 表情と態度がちぐはぐですよ?



 気が付くと、りんごもめぐみちゃんの様子を見ていた。

 どうやら俺と同じ気持でめぐみちゃんを眺めていたようだ。


 俺とりんごはしばらく二人してニコニコしながら、キリリとした表情で美味しそうに和菓子をほおばる、可愛いめぐみちゃんの様子を観察していた。


ご感想お待ちしております。

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