表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
ナンシー来日編
289/438

279.デザインの問題点2


 ナンシーママとりんごが作成したデザインには、もう一つ問題があった。

 3つのデザインにそれぞれ『宝石』がデザインされているのだ。


 ナンシーママの『ティアラ』には、赤い宝石。

 ナンシーの『ネックレス』には、青い宝石。

 めぐみちゃんの『ブローチ』には、ピンクの宝石。


 それらの宝石は、後で用意するということだったので、

 ミスリルを作った翌日、俺はその『宝石』を受け取りに、ナンシーとナンシーママの泊まるホテルへやってきた。



「こんばんは」

「セイジいらっしゃい」


 ナンシーが出迎えてくれた。


「あれ? ママさんは?」

「二日酔いで、へばってる」


 どうやら、いろいろな根回しのために、毎晩のようにパーティを開いたりしていたらしい。


「アクセサリー用の『宝石』を受け取りに来たんだけど、

 どうする? また日を改めようか?」

「ママに聞いてくる」



 しばらくすると、ナンシーママがナンシーに肩を借りて出てきた。


「い、いらっしゃい……うえっぷ」

「大丈夫ですか?」


「大丈夫じゃない、きもちわるい、そして眠い」

「じゃあ寝てたほうがいいですよ、

 『宝石』は、また今度でもいいですから」


「ああ『宝石』ね、これでも使って」


 ママさんから、石のようなものを3つ受け取った。


「なんですかこれ?」

「宝石」


「どう見ても、宝石じゃないんですけど……」

「厳密に言うと、『原石』ね」


「えーっと、『原石』をどうしろと?」

「手元にそれしかないから、それで何とかして」


「そもそも、これ何の『原石』なんですか?」

「秘密」


 何が秘密だよ。

 よーし、いっちょ【鑑定】しちゃおう。


┌─<鑑定>────

│【ヌルポ原石】

│ヌルポ石の原石

│ダイヤモンドより硬く

│加工が難しい

│レア度:★★★★★

└─────────


「はぁ!? 『ヌルポ魔石』だと!?」

「あら、知ってたの? でも『魔石』ってなんですか、

 『ヌルポ石』ね」


 ちょっと待て、なんだ『ヌルポ石』って!

 名前が似てるだけで、違うものなんだろうか?

 しかしダイヤモンドより硬いとか、そんなもんがあるのか!



 俺が、そんなふうに原石をジロジロ見ていると――。


「あーもうダメ、きもちわるい、おえ~」


 ママさんが、えづき始めてしまった。


「だ、大丈夫ですか?」

「だいじょぶくない」


 どうやら、時差ボケと、疲れと、アルコールで、大変なことになっているようだ。



「よかったら『おまじない』しましょうか?」

「『おまじない』?」

「日本の『おまじない』です。よく効きますよ~」

「じゃあお願いする」


『痛いの痛いの飛んで行け~』


 俺は、ママさんのおでこに手をやって、おまじない(・・・・・)をした。

 本当は、怪我の痛みとかに対する『おまじない』だけど、日本語だから、どうせナンシーたちには分からないだろう。



「あ、急にスッキリした。

 日本のおまじない、凄いね!

 まるで魔法みたい!!」


 まあ、『おまじない』じゃなくて、本当に魔法なんだけどね。

 せっかく【回復魔法】も覚えたんだし、使ってみたかったんだよ。

 ちなみに使ったのは【病気軽減】ね。二日酔いにも効果があってよかったよ。



 しかし、ウヤムヤのうちに、変な原石だけ渡されちゃったけど……。

 これ、どうしよう。


~~~~~~~~~~


 俺は、こういうことに詳しそうな、

 イケブの街の魔石屋、キセリさんの所へやって来た。


「こんにちは~」

「あ、セイジさん、いらっしゃい。

 今日はどのようなご用件で?」


「これ、なんですけどね」


 俺は、ヌルポ原石をキセリさんに見せた。


「これは、何かの原石でしょうか?」

「そうなんですけど、

 コレを宝石にすること出来ませんか?」


「お安いご用ですよ」


 キセリさんは、キセリさんの奥さんを呼びつけ、なにか指示をしている。

 奥さんは原石を受け取ると、なにやら魔法を使い始めた。


ポロポロ


 どうやら【土の魔法】の【石コントロール】を使って、原石のまわりの石を除去しているのだろう。


 しばらくすると、綺麗なヌルポ石が姿を表した。


 なーんだ、コレだったら俺にもできたのに。


「ヌルポ魔石によく似た石ですね……。

 あ、これでよろしいですか?」


 キセリさんがヌルポ石を返してきたけど……。

 これでは、ただの綺麗なだけの石のままなので、磨いたりカットしたりする必要がある。


「石のカットとかも出来ませんか?」

「カット? なぜそのような事を?」


「え? ふだん石の形を整えたりはしないんですか?」

「ええ、魔石を変なふうに扱えば、力を弱めてしまったりしますので、特にこれ以上手を加えたりはしませんよ。

 それに、こんな硬い魔石の形を整えたりなんて……

 『土精霊様』でもなきゃ、できませんよ」


 『土精霊様』ね~

 あの精霊との契約の時、死にそうになったから、

 少しトラウマ(・・・・)になってるんだよね。


 しかし……。

 それしかないか~


~~~~~~~~~~


 俺は、誰もいない草原に来ていた。

 ちょうどゴブリンキングと戦った場所辺りだ。


「【土精霊召喚】!」


 俺が召喚の魔法を使用すると、道路工事でもしてそうな感じのポニテの女の子が現れた。


「おい! お前!

 せっかくオレと契約したのに、なんでちっとも呼ばなかったんだ!」


 そう言えば、こいつはオレっ娘だったっけ。


「べ、別に用が無かったし……」

「まあいい、せっかく召喚されたんだ。

 いっちょ暴れてやるぜ!

 ……で、

 敵はどこだ?」


「敵なんていないよ」

「なんだと!!」


 なんか扱いにくいやつだな。


「じゃあなんで召喚したんだ!

 オレと…会いたかったのか?」


 ほんとに変なやつだな。



「これを見てくれ」

「なんだ、ヌルポ石か」


 さすがは土精霊、知っているのか。


「これをだな、この絵みたいに形を整えたいんだ。

 君だったら出来るって聞いて」

「おう、そんな事はお安い御用だ」


 おお、できるのか!

 さすが精霊。




「ほら、出来たぞ」


 確かに、デザイン通りの形と色だ。

 透明度も凄くて、とても品質が高いのが分かる。



 ……しかし……。



「なんか、魔力を帯びてないか?」


「ああ、ついでに……」

「ついでに?」



魔石化・・・しといたよ」


魔石化・・・??

 なんだそりゃー!!」



┌─<鑑定>────

│【太陽の魔石】

│太陽のように赤く輝くヌルポ石

│晴れに遭遇する確率が上がる

│魔力を込めると周囲を徐々に晴れにできる

│レア度:★★★★★

└─────────

┌─<鑑定>────

│【大海の魔石】

│海のように青く輝くヌルポ石

│水難に合う確率が下がる

│魔力を込めると周囲を徐々に雨にできる

│レア度:★★★★★

└─────────

┌─<鑑定>────

│【やすらぎの魔石】

│花の色の様に桃色に輝くヌルポ石

│周囲の者の健康を維持できる

│魔力を込めると周囲の病人を治療できる

│レア度:★★★★★

└─────────


 どうすんだこれ!



 でも……、魔力さえ込めなきゃ、『晴れ女』になったり、水難にあいづらくなったり、健康になったりするだけだから、


 まあ、大丈夫…かな?

ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ