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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
ナンシー来日編
287/438

277.別室へ

 ナンシーがりんごに、熱烈なハグをしていると……。



「でゅふ……」


 ん? 誰だ? 急に変な声を出してるのは?


「女の子同士のイチャラブ……でゅふふふ……」


 俺が、声の主を探して振り向くと……。


 変態的な顔をした『百合恵さん』だった。


 あれ? 百合恵さん、元に戻ったのか!?



「うっ……ふう……」


 ところが百合恵さんは、すぐさま力が抜けたように、その場に座り込んでしまった。


「百合恵くん大丈夫か?」


 舞衣さんが、急いで百合恵さんに駆け寄る。


 百合恵さんを【鑑定】してみると、MPがけっこう減っている。どういうわけだ?


「ヒルダ、百合恵さんに飴をあげてくれ」

「はい」


 百合恵さんは、ヒルダからもらった飴を舐めてやっと落ち着いたようだ。


 でも、今の百合恵さん、何があったんだ?

 例の太ももの『黒い何か』の影響なのか??



「いま、百合恵くんの魔力が、太ももの黒いアレに吸収されるのが見えた」


 舞衣さんが、小声でそう教えてくれた。

 やはり、アレのせいか!


 魔力とともに、黒い感情?も吸い取っているような感じなのかな?



「その娘だいじょうぶなの?」


 ママさんも心配している。


「ええ、ちょっと疲れたみたいです」


 なんだかな~。

 次から次へ、厄介事が勃発するな。


----------


「ねえ、丸山。

 私にも、アクセサリー作りなさいよ!」


 今度は何事だ?

 めぐみちゃんだった。


「めぐみさんも、アクセサリーが欲しいんですか?」

「も、もらってあげるから作りなさい!」


「俺はアクセサリー屋ではないので、本職のジュエリーナンシーの方にお願いしてみてはいかがですか?」

「だから! 丸山が作ったアクセサリーをもらってあげるって言ってるのよ!

 つべこべ言わずに作りなさいよ!」


 そんなに欲しいのか……。


「俺の作るアクセサリーは、友達の証なんですよ?

 めぐみさんは、俺のお友達になりたいのですか?」

「え!?」


「だって、めぐみさんにとって俺は、お爺さんの部下でしかないですよね?

 お友達になりたいのなら、アクセサリーを作ってあげてもいいですよ?」


「私が! 丸山ごときと!

 と、友達になりたいわけ無いでしょ!!」


 めぐみちゃんは、怒ってどこかに行ってしまった。

 少し涙目になっていたが、ちょっとやり過ぎちゃったかな?


----------


「私には、作ってくれるわよね?」


 今度はだれだ?

 ナンシーママだった。


「ダメですよ」

「どうして?」

「友達ではないですよね?」


「じゃあ、いくら出せば作ってくれる?」

「お金の問題でもないです」


「くくくく……」


 ナンシーママが笑い声をあげ始めた。

 嫌な予感がする。


「どうやら奥の手を使うしかないようね」

「奥の手?」



「りんごさん」

「は、はい」


 りんごを巻き込むつもりか!?


「あなた、ジュエリーのデザインの勉強をしているのよね?」

「え、ええ」


「あなた、ジュエリー・ナンシーの『専属デザイナー』になるつもりはない?」

「え!?」


「セイジを説得できたら、『専属デザイナー』にしてあげる」

「……」


 汚いな、さすがナンシーママきたない!


「分かったよ、作ればいいんだろ!」

「セ、セイジさん、私は別に……」


 俺は、りんごが、こんなナンシーママを、デザイナーとして尊敬していることを知っている。

 りんごのためだったら、これくらい安いもんだ。



「やった! 面白そうなデザイナーと、謎技術の現物。  ダブルゲットだぜ!」

「んな!」


 はめられた! ナンシーママは初めからりんごを狙ってたんじゃないか!

 さすが、ジュエリー・ナンシーを一代で有名ブランドに育てただけの事はある。こりゃあ一本取られたな。

 まあ、りんごも喜んでるし、まあいいか。



「それじゃあさっそく、デザインを始めましょう!

 りんごさん、今すぐ手伝いなさい!」

「え、あ、はい」


 ナンシーママは、りんごを連れて別室に入っていってしまった。

 なにも、パーティの最中にそんなことをしなくてもいいのに……。


「変なママでほんとに恥ずかしい限りよ」


 ナンシーが、深いため息をついた。


----------


「丸山……」


 しばらくして、めぐみちゃんが社長に連れられてやってきた。

 おそらく、めぐみちゃんが社長に泣きついたのだろう。


「と、と、とも、友達に、なってあげても、いいわよ」

「え?」


「だから、丸山と友達になってあげるって言ってるのよ!」


 めぐみちゃんの後ろで社長が、俺を拝み倒している。

 もう、しかたないな~。


「では、めぐみちゃん」

「ちゃん!?」

「友達だったら、『めぐみさん』ではおかしいですよね?」

「くっ」


「俺のことも、『丸山』ではなく、友達っぽく呼んで下さい」

「わ、分かったわよ!

 セイジ! これでいいでしょ!」


 まあいいか。


「では、お友達の印に、握手をしましょう」

「ふん」


 めぐみちゃんは、そっぽを向きながら、俺と握手を交わした。



「そ、それで…… その、アクセ……」

「分かってますよ。

 今、りんごとナンシーのママさんが、別室でデザインをしてくれています。

 めぐみちゃんの分も頼みに行きましょう」

「ほ、ほんと!?」


 めぐみちゃんの顔が、ぱっと明るくなった。

 やっぱり笑顔がいちばんかわいい。



 おれと、めぐみちゃんは、

 一緒に別室に向かった。


ご感想お待ちしております。

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