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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
悪魔族編2
250/438

240.眠れる黒い美女?

 ヒルダ飴のおかげで魔族の快進撃が開始された。


 当のヒルダは、もう今にも眠ってしまいそうな状態で必死に飴を作り続けている。

 俺には、そんなヒルダを応援することくらいしか出来ないのが悲しい。



 しばらくすると、最前戦から歓声が上がった。

 何があったんだ?


 兵士たちが向いている方を見てみると―


 魔王と先代魔王がいた。

 一体いままで何処に行ってたんだ?


 そして、先代魔王が手を上にあげると……

 その手には、悪魔族の生首(・・)がぶら下がっていた!


「「うおおおおーーーー!!!」」


 そこでまた、兵士たちの大歓声が上がる。



 どうやら、魔王と先代魔王で悪魔族の首を取りに特攻していたみたいだ。


 そして二人は、20個もの生首を持ち帰ってきた。



 それを目撃した兵士たちの士気が一気に上昇し、

 瞬く間に魔物の大群を殲滅していった。


----------


 戦闘が終了し、

 魔王と先代魔王の所に、全ての兵士たちが集合していた。


 ヒルダはかなり疲れていて、俺が手を引いてあげていた。


 そこへ、舞衣さんが兵士たちに促されて先代魔王の前に進み出た。



 先代魔王が何をするのかと思ったら……


 先代魔王のやつ、舞衣さんを持ち上げて肩車しやがった。

 そして、舞衣さんの活躍を称えている。


「「うおーーー!!!」」


 兵士たちも、大きな声援で舞衣さんをたたえる。


 当の舞衣さんは、ものすごく恥ずかしそうだ。



 魔王は、アヤとブンミーさんと握手をして、ねぎらっている。

 さすがのアヤも、相手が魔王だと若干おとなし目だ。



「あ、ヒルダいた!」


 カサンドラさんは、俺たちを見つけると、

 近づいてきてヒルダに抱きついた。


「ヒルダ、よく頑張った!

 私の誇り!」


 カサンドラさんは、ヒルダに抱きついたまま頭を撫でまくっている。

 ヒルダもカサンドラさんに褒められまくって、嬉しそうに照れまくっていた。


 その内ヒルダは、カサンドラさんの腕の中で眠ってしまった。

 カサンドラさんは、ヒルダを抱きかかえながら頬ずりしていた。


----------


「セイジ殿、これから祝勝会をやるので参加していってくれ」


 カサンドラさんを迎えに来たブンミーさんが、そう誘ってくれたのだが……


「悪いけど、人族の街に仲間を残してきている。

 悪魔族に捕まってた仲間もいるので、帰らないと」


「そうか、人族の街の方も悪魔族に襲われたのだったな……

 分かった、また遊びに来てくれ、その時改めて酒でも飲もう」

「ええ」


 俺たちは、アヤと舞衣さんを見つけ出し、

 寝てしまったヒルダをカサンドラさんから受け取って、

 王都へ【瞬間移動】した。


~~~~~~~~~~


 俺たちは、エレナの部屋に戻ってきた。



「百合恵くん!」


 舞衣さんが駆け寄り、寝ている百合恵さんの顔を心配そうに覗き込んでいる。



「エレナ、百合恵さんの様子はどうだ?」

「あれから寝たままです」


「そうか、でも、そのほうが都合がいいかも」

「兄ちゃん、それどういう意味?」


 アヤは少し怒り気味に聞いてきた。


「百合恵さんを寝ている内に、日本に返そう。

 そうすれば、ここでの出来事を夢だと思ってくれるかもしれない」

「ここでの事を秘密にするの?」


「百合恵さんのことは、警察沙汰になっているし、

 夢だと思ってもらったほうが、波風が立たなくていいだろ?」

「そうか~ それもそうかも」


「エレナと舞衣さんも、それでいいかい?」


 エレナと舞衣さんも、頷いてくれた。



「よし、それではさっそく……

 と、その前に、リルラに挨拶だけでもしてくるか」


「え~ なんでリルラなの?

 リルラなんてほっとけばいいじゃん~」


 ほんとアヤはリルラと仲が悪いな。


「助けに行くとか約束しておいて、黙って帰るわけにも行かないだろ?」

「むー」


 なにが「むー」だ!


 俺は、ヒルダをアヤに預けて、リルラの所へ飛んだ。


~~~~~~~~~~


「リルラ、街の様子はどうだ?」


 まあ、追跡用ビーコンの映像で、もう魔物を撃退し終わっているのは知ってるんだけどね。


「セイジ! 遅いではないか!

 もう魔物は撃退し終えたぞ」


「悪魔族は?」

「……残念ながら取り逃がした」


「まあ、街もリルラも無事だったから、良しとするか」

「セ、セイジ……」


 なぜか、リルラがフラフラと近寄ってくる。

 どうかしたのかな?



「悪いけど、俺たちはもう帰るから、後のことはよろしく頼むな」

「え!? もう帰ってしまうのか?」


「ああ、悪魔族に捕まっていた仲間を取り戻したから、早く家に返してやりたいんだ」

「そ、そうか……」


「それじゃあ、またな」

「また来てくれよな」

「ああ」


 寂しそうな顔のリルラと別れ、俺は王都に戻った。


~~~~~~~~~~


「兄ちゃん、随分早かったね」

「まあ、挨拶しただけだしね」

「随分早かったね!」


 アヤ、なぜもう一回言った!?


「さて、日本に帰るか!」


 俺が、そう言った直後……



「ふぁ~~~」


 百合恵さんが、あくびをした!


 そして……


「あれ? みんなどうしたの?

 あれえ? ここどこ??」


 ヤバイ、百合恵さんが目を覚ましちゃった!!


「百合恵くん、良かった! 気がついたんだね!!」


 舞衣さんが百合恵さんに抱きつく。


「部長、どうしたんですか!?」



 俺は、おもむろに……


「【睡眠】!!」


 俺に【睡眠】魔法をかけられて百合恵さんは、再び眠りについた。


「お兄さん、何をするんだ!」


 舞衣さんが怒った。


「舞衣さん、すまない……

 でも、もうちょっと我慢してくれ」

「そ、そうか……

 眠ったまま返すんだった。

 ボクとしたことが、取り乱した。こちらこそすまない」


 ごめん、百合恵さん、もうちょっと我慢してくれ。



 俺が百合恵さんを、アヤが寝てしまったヒルダを、それぞれお姫様抱っこして、

 俺たちは、日本に帰還した。


ご感想お待ちしております。

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