表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
悪魔族編2
246/438

236.グロい女

 百合恵さんのスカートの中から伸びてきた複数の真っ黒な触手は、

 いやがるエレナに襲いかかった。


「エレナ!」


 俺は、白帯刀を抜いて真っ黒な触手をぶった切った。


『ぎゃー! 乙女の大事な所に乱暴しちゃらめー』


 百合恵さんが悲鳴を上げる。


 大事な所ってなんだよ!



 ぶった切った触手は、床に「べちょっ」と音を立てて落ちた。

 なんだこれ!?


 触手を切った白帯刀にも、なんかベトベトした液体が付着している……

 ってか! このベトベトの液体、なんか腐ったチーズのような匂いがする!



 切り取られた触手は、まだ床で『うねうね』と動いているし、気持ち悪い事この上ない。


 しばらく観察していると―


 切り取られた触手がピーンと硬直したかと思ったら、

 どびゅーっと白い液体を吐き出しやがった。


 白い液体は、床に扇状に飛び散って、なんかイカ臭い匂いが漂っている。


 気持ち悪すぎる……

 あんな触手を、大事な刀で斬りたくない。


 部屋は、イカとチーズの腐ったような嫌な匂いで充満していた。




『あらら、よごしちゃった~』


 百合恵さんは、さらに触手攻撃を仕掛けてくる。



 あんな気持ち悪い触手でエレナを汚す訳にはいかない。

 気持ち悪いけど、俺がなんとかするしか無い。


 俺が触手を斬りまくると、

 部屋のあちこちで床が汚されていく。


 汚れた床には近づきたくないので、

 触手を斬れば斬るほど、戦える場所が減っていってしまう。


 これはヤバイ。

 下手に動き回れば、あのベトベトの白い液体で足を滑らせ、転んで、そして体全体ベトベトに……


 考えただけでも背筋が凍る。



 百合恵さんに怪我をさせたくはなかったが、仕方ない。

 やるしか無い!



 俺は、【可燃ガス生成】と【着火】の魔法を使って、火炎放射器のように炎を吹き出した。

 そして、炎は百合恵さんに向かっていく。


 しかし俺の炎は、飛び出してきた盾の女性に阻まれ、百合恵さんには届かなかった。



『きゃー! 火の夢をみたら、おねしょしちゃう!』


 夢じゃないし!

 おねしょしてもいいから、早く目をさましてくれ……



 百合恵さんは、あの盾の女性が守ってくれる。

 俺は思う存分、炎を巻き上げた。



「やめろ! わしの城が燃える!!」


 誰かと思ったら、部屋の陰で隠れていた王様かよ。


 役に立たない王様は黙っててくれ。

 城の1つや2つ、我慢しろよ!



 炎が収まると、床に撒き散らされていた白い液体は―

 カピカピになっていた……


 しかも、炎で熱したことで、部屋中に腐ったチーズの焼ける匂いと、腐ったイカの焼ける匂いが充満してしまった。

 エレナも口を抑えている。


 しかし、これで足場の悪さを何とか出来た。

 カピカピの部分を踏むのも嫌だけど、贅沢は言っていられない。



 俺は、百合恵さん―

 ではなく、盾の女性に向かって駈け出した。


『私の子猫ちゃんが危ない!』


 百合恵さんは、盾の女性を守ろうと、触手を伸ばしてくる。



 今だ!


 俺は、盾の女性の後ろに【瞬間移動】して、女性の背中をドンと押した。


『え!?』


 背中を押された女性は、襲い来る触手の中に……


『ぎゃー!!』


 悲鳴を残して、女性は触手に飲み込まれていってしまった。



『あれ? 間違って子猫ちゃんを襲っちゃった』


 女性を飲み込んでいた触手がにゅるにゅるとほどけると―

 中なら汁まみれの女性がデロンと出てきた。


 女性はピクピクと痙攣して、

 ものすごい顔で気を失っていた。


 ご愁傷さまです。



『さあ、百合恵さん。

 もう守ってくれる人はいませんよ。

 観念して下さい』

『まちがっちゃった~

 でも、子猫ちゃんが飛び込んできてくれたから~

 思わず、色々美味しく頂いちゃった~』


 頂いちゃったのかよ!



 俺はこの隙に、百合恵さんを【鑑定】してみた。


┌─<ステータス>─

│名前:三原(みはら) 百合恵(ゆりえ)

│職業:短大生

│状態:呪い(悪魔化、混乱、幻惑)

│レベル:5

│HP:448

│MP:1,478

│力:65 耐久:15

│技:45 魔力:152

│スキル

│ 闇5、鞭術4

└─────────


 状態異常の呪いがヤバイ、効果が3つも付いている。

 『悪魔化』ってなんだ?


 スキルもヤバイ感じだ。

 闇5ってなんだ!?

 なぜ鞭が使えるんだ!!?



 おそらく、呪いの原因はあの般若の面だろう。

 面も【鑑定】してみた。


┌─<鑑定>────

│【悪魔の面】

│装備した者に悪魔の心を植え付け

│正常な判断ができない状態にする

│レア度:★★★★

└─────────


 やはりアレが原因か!



 俺が、インベントリから【呪い治癒薬】を取り出していると―


 触手が俺を襲ってきた。


「わっ!?」


 何とか避けることが出来たけど……

 服に腐ったチーズ臭い液がかかってしまった。


 なおもしつこく攻撃してくる百合恵さん。


 嫌だ!

 触りたくない!

 斬りたくもない!


 必要以上に避ける必要が有るため、せっかく取り出した【呪い治癒薬】を使うヒマがない。



「エレナ頼む!

 原因はあの面だ!」


 俺は、【呪い治癒薬】をエレナに放り投げつつ叫んだ。


「セイジ様、分かりました!」




 そして、触手攻撃を避け続けていた俺は……

 徐々に押され始めていた。


ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ