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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
悪魔族編2
244/438

234.街の巡回2


 とりあえず、行ける所を回り終えてどうしようかと考えていたら―


「ねえ、お兄さん」


 舞衣さんが、俺の服を引っ張ってきた。


「舞衣さん、なんですか?」

「お爺さんの所は大丈夫かな?」



「お爺さんの所?

 ああ、魔族の街ですね」

「うん」


 一度襲われたからもう大丈夫、ということにはならないもんな。


 俺たちは、魔族の街に行ってみることにした。


~~~~~~~~~~


「セイジ殿、いいところへ来た」


 舞衣さんの心配が当たっていたらしく、

 魔族の街は魔物に襲われていた。


「ブンミーさん、大丈夫ですか?」

「今回の魔物は前回より強い、情けない話だが少し手こずっている」


「魔王と先代魔王様は?」

「もうすでに戦う準備をなさっている」


 そんな状況か!



「お兄さん、ボクがここに残るよ」

「し、しかし……」


「危なくなったら助けに来てくれるんだろ?」

「舞衣さんにはビーコンを付けてないから、危険を察知できないですよ」


「じゃあ、そのビーコンをボクに付けておくれよ」


「いいんですか?」


「が、我慢する」


 舞衣さんが言うんなら仕方ない。

 べ、別に、幼女覗き放題とか思ってないんだからね!!


 注射を我慢するように目をつぶっている舞衣さんに、【追跡用ビーコン】を取り付けた。

 もう外せるビーコンが無いので、

 仕方なしにアジドさんのビーコンを外してしまった。

 ごめんねアジドさん。



「あれ? もう終わり?」


「ビーコン取り付けましたよ?

 【鑑定】みたいに嫌な感じはしませんでした?」

「うん、何とも無かった」


 なーんだ、もっと恥ずかしがるかと思ったのに……


 べ、別に、幼女が恥ずかしがる姿を見たいとか、そんなんじゃないんだからね!!



「エレナは、例の魔法行けそうか?」

「もうちょっと和菓子を下さい」

「よし」


 俺はインベントリから最後の和菓子を取り出して、エレナに食わせた。


「セイジ殿、エレナさんは、そんなに食べて何をしようとしているんだ?」

「街全体に魔法をかけます。

 見てて下さい、凄い魔法ですよ~」

「ほう」


 エレナは、口の周りに少しあんこを付けたまま、杖を構えた。


「行きます!」


 杖から光が溢れだし、街全体を包み込む。


 魔族の兵士たちは、少しびっくりしていたが、

 変化があったのは、むしろ魔物たちの方だった。


 魔物たちが嫌がって【回復精霊の加護】の中に入ってこないのだ。


「エレナ、魔物たちが嫌がっているみたいだけど、あれはなんだい?

「回復精霊が、中に入ってきた魔物たちを、くすぐってるそうです」


 くすぐられて嫌がってるのか!

 もしやられたら、地味に嫌な攻撃だな!



 魔物たちのそんな行動を見て、魔族の兵士たちはすっかり押せ押せムードになっていった。



「エレナさん、ありがとう。

 これで魔物たちを追い返せそうです」

「どういたしまして」


 エレナはそう言いつつも、魔力切れで少し辛そうだった。



「ブンミーさん、舞衣さんのことはよろしくおねがいしますね」

「先代魔王様のお孫様ですから、この身に変えても守りますよ!」


「舞衣さんも、あまりムリしないでくださいね」

「おう!」


 舞衣さんは、そう答えると―

 魔物の群れに突っ込んでいった。


 ……俺の話を聞いてなかったのかな?



 さて俺たちは、もう一度リルラの様子でも見に行ってみるかな。


~~~~~~~~~~


「ようリルラ、様子はどうだ?」

「セイジ! 来てくれたのか!

 でも、敵は弱いし、エレナ様の魔法も効いているし、

 今のところは大丈夫そうだ」


「そうか、それは良かった。

 ところで『王都』の方はどうだ?

 あれから連絡は来てないのか?」

「『王都』?

 あ!

 双子魔石の魔道具、屋敷に置きっぱなしだった……」


 おいおい、テンパり過ぎだよ。


 王都から連絡が来てたらどうするんだ。

 留守番機能とか無いんだぞ。



 リルラは、部下に命令して取りに行かせた。


「なあに、こんな敵くらい、お父様にかかれば余裕だ」


 リルラにとって、ライルゲバルトは強い父というイメージなんだろうな。

 もうすでにリルラの方が強いのに……



 俺はしばらくの間、各街の様子を追跡用ビーコンを使って確認した。

 エレナは、和菓子を全部食べてしまい、飴を舐めつつ魔力の回復に努めていた。



 とりあえず、どの街の問題なさそうだ。


 ひと安心した所で、リルラの部下が双子魔石の魔道具を持ってきた。


「ごくろう」


 リルラが部下から受け取り、ライルゲバルトに連絡を入れた。


「お父様、王都の様子はどうですか?」


 ……


 応答がない。


「お父様?」


 ……


 ダメだ、いっこうに応答がない……

 一体どうしたんだろう?



「どどど、どうしよう、お父様から返事が来ない!」

「リルラ落ち着け」


 仕方ない、様子を見に行ってみるか。



「エレナ、王都の様子を見に行ってみよう」

「はい」

「セイジ、頼んだぞ!」


 リルラは、泣き出しそうな表情で俺にすがりついてきた。


「任せておけ。

 なーに心配ないさ、きっとトイレにでも行っているんだろうさ」




 それにしても、まさか悪魔族がこんな大規模な行動に出てくるとは……


 しかし、百合恵さんは何処へ行ってしまったのだろう……

 百合恵さんの捜索のために来たのに、もうそれどころではなくなってしまった。



 俺たちは、リルラと別れ、

 一路、王都へ向かった。


ご感想お待ちしております。


今年は大変お世話になりました。良いお年を!

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