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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
悪魔族編2
233/438

223.支援物資


 やっと落ち着いてきて、

 なぜエレナの回復魔法のレベルが7なのかを、ゆっくり考えてみた。


 精霊との契約で素のレベルが6にあがり、

 さらに、杖の効果で+1されて、合計で7になったのと思われる。

 しかし、『7』とは……



 まあそれは、おいといて―

 ビュート様に、あのことをお願いしてみよう。


「ビュート様、ついでで申し訳ありませんけど、

 俺たちも回復のマナ結晶を参拝させてもらってもいいですか?」


 お金は大丈夫だし、あれだけ働いたんだから安くしてくれるよね?


「本当でしたら、色々と条件があるのですが……

 あなた達にそのような事を言うわけにはいきません。

 全員、参拝していって下さい」


 タダだって、ラッキー!


----------


 参拝の結果は……


 アヤと舞衣さんがレベル1。

 ヒルダがレベル2。

 俺がレベル3になった。


 まあ、エレナのレベル7には遠くおよばないけど、

 比較するだけ野暮ってもんだよな。



 そんなこんなで、回復魔法をゲットした喜びをかみしめていると―

 胸ポケットの双子魔石が、トントンと振動した。


 リルラからの合図だ。



「シンジュの街で支援物資の準備が出来たらしい。

 取りに行ってくるから、みんなは待っててくれ」

「「はい」」「はーい」「おう」


~~~~~~~~~~


「リルラ、おまたせ」

「セイジ……

 合図をしたら、すぐに来てくれるのだな。

 なんだか、これ楽しいな」


「おい、リルラ、変なことに使うなよ?」

「わ、分かっている……」



「それで、支援物資は何処にあるんだ?」

「隣の部屋に用意してある」


 隣の部屋に行ってみると―


 物資が山のように積まれていた。


「よくこれだけ集めたな」

「商人に依頼して集めてもらった」

「これで、エビスの街の人たちも助かるよ」

「そうか」


 リルラは、短くそう言っただけだったが、

 顔は嬉しそうだった。


 試合で負けた腹いせにアヤを亡き者にしようとしてた奴が、ずいぶん成長したものだ。



 俺は、用意された物資を全てインベントリにしまった。


「それじゃあ、エビスの街へ届けに行ってくる」

「あ、ちょっと待ってくれ。

 これは、物資の納品書だ。

 受け取りの時に確認して、サインをもらってくれ」


 宅配便かよ!


「サインをもらった後、どうしたらいいんだ?」

「昨日出発した復興支援部隊が明後日に到着するはずだから、その者に渡してくれ」

「分かった、そう伝えておく」


 復興支援部隊を昨日の内に出発させてたのか、手際が良いな。



「そ、それとだな、セイジ……」

「なんだ?」


「いつも、荷物の運搬やらで手伝ってもらってばかりで、申し訳ない」

「何だよ急に、

 今回は悪魔族のせいなんだから仕方ないだろ」

「そ、そうか……」


 リルラは何故かモジモジし始めた。

 トイレにでも行きたいのかな?


「手伝ってもらっているお礼に、だな……

 何かお礼をしたいのだが……

 私に…シテ欲しいことは…ないか?」


「いや、今のところは特に思いつかないな。

 また今度、困ったことがあったら何か頼むから、その時よろしく頼むよ」

「そ、そうか……」


 なぜかリルラは残念そうな顔をしている。

 そんなにお礼がしたかったのか? 律儀なやつだな。



 俺は、リルラに別れを告げ、

 エビスの街へ戻った。



 しかし、俺がエビスの街に戻ってすぐに、

 胸ポケットの双子魔石の振動が早くなり始めた。


 リルラのやつ、またトレーニングを始めやがった。

 ほんとにトレーニング好きだな。


~~~~~~~~~~


 俺は、胸ポケットの中でビクンビクンと震える双子魔石を感じながら、エビスの街の復興対策本部になっている集会所に向かった。


 集会所の中では、ビュート様が復興作業の指揮をとっていた。


「ビュート様、シンジュの街のリルラから支援物資をもらってきました」

「これはセイジさん。

 はて、リルラさん? 支援物資?

 どういう事ですか?」


 俺は、リルラから預かってきた支援物資を出し、集会場の隅に山積みにした。


「こ、これは……」

「これが支援物資の納品書です。

 品物を確認してサインしておいて下さい。

 シンジュの街からの復興支援部隊が明後日に到着するそうなので、納品書はその人たちに渡して下さい」


「昨日の今日で、こんなに……

 それに、どうやって運んできたのですか?」


 説明が面倒くさいな~


「ちょっと特殊な魔法で運んできました。

 そう頻繁には出来ませんので、あまり頼りにしないでくださいね」

「は、はい……」


 ビュート様は唖然としていたが、

 まあいいか。


----------


 アヤたちは外で、復興の手伝いをしているということなので、迎えに行った。


「おうエレナ、復興作業は進んでるのか?」


 エレナは、復興作業をしている人たちに配る料理を作っていた。


「セイジ様、お帰りなさい。

 もうちょっとで終わりますので、少し待っていて下さい」

「おう」


 しかし、エレナが料理をする姿は絵になるな~



「セイジ様…」

「なんだい?」


「一つお願いがあるんです」


 お? エレナがお願いとは、珍しいな。


「エレナの頼みなら、なんでも聞くよ」


「ありがとうございます。

 実は…

 私、あんな立派な杖をもらってしまったじゃないですか」

「あの杖は…… いいものだ!」


「でも、ビュート様は、杖がなくて困ってしまうのではないかと思いまして。

 代わりの杖をなにかプレゼント出来ないかと……」


 エレナは、優しいな~

 後でなでなでしてやろう!



「そうだな、回復強化魔石を作って、

 それを使った杖をプレゼントするのはどうだ?」

「それは、ステキです!!」


「よし、それじゃあ、日本に帰る前にスガの街の武器屋に行って、杖の製作を依頼しよう」

「はい!」



 エレナの料理作りが終わるのを待ってから、

 二人で【魔石複製器】を使い、ヌルポ魔石に回復強化魔石を複製した。


 すると……


 出来上がった魔石は―

 【回復強化魔石+5】だった。

 さすが回復魔法レベル7!

 素晴らしい魔石が出来上がってしまった。


 エレナは、うっとりとした表情で、その魔石に頬ずりしていた。


ご感想お待ちしております。

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