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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
禁断の薬編
224/438

214.例のアレ・効果報告会

<例のアレ・効果報告会(一日目)>


「ではまず、丸山君から報告してくれ」

「はい」


 場所は社長室のソファー。

 部長が議長を務めている。



「妹の胸ですが……」


 おじさんと、お爺さんを前にして、

 俺は、妹のオッパイについて報告しようとしている。


 これ、なんの罰ゲームだ?



「先ずは、胸囲ですが、アンダーは変わらず、トップが1cm増えたとの事です」


「もう一度確認するが、君自身が直接、妹さんの胸をチェックしている、なんて事はないのだな?」

「もちろん、違います。

 妹の友達が調査してくれています」


 エレナの事だが、説明するのが面倒くさいので、『妹の友達』ということにしてある。



「さらに、全体的に若干上向きになってきている。

 ちく…トップ部分の色が、若干変化しているとの報告も上がっています」



 俺としては、この報告をするだけで一杯一杯なのだが、

 部長が、さらにツッコミを入れてきた。


「その、トップ部分の色と言うのは、具体的にどんな感じなのかね?」

「流石にそこまでは……」


「写真を取って画像を分析したりはしていないのか?」

「えーっと……

 本人のプライバシーの問題もありますので」


「いや別にいいんだ、

 私が見たいとか、そういうことではないので、勘違いしないように」


 俺が、部長にジト目を向けると、

 部長は目をそらしやがった。

 セクハラで訴えてやろうか!


----------


「では続いて、私からの報告です」


 次の報告は部長からだ。



「先ず被験者ですが、

 私自身が、ハ…頭髪と、肥満のアレを頂きまして、

 妻が、肥満と胸のアレを頂きました」


 ここで社長のツッコミが入る。


「君は別にハゲていないじゃないか」

「何をおっしゃいます。

 最近抜け毛は酷いし、生え際も……

 とにかく、報告を続けます」

「う、うむ」


 社長は何故あんなにムキになっているんだろう?


「とにかく、私と妻は、昨日の21時頃、アレを頂きました。

 とりあえず、飲んだ直後に変化が1つだけありました」


「飲んでいきなりですか?」

「ええ。

 妻の報告によりますと、

 飲んで数分後に、肩こりがだんだん和らいだそうです」


 部長の奥さんは、胸のせいで肩こりになっていたのかな?

 だとしたら、結構ボリュームがあるんじゃないのかな?


「次に調査を行ったのは、寝る前です。

 実は、妻がアレのせいで、胸のあたりが敏感になっているかもしれないという事を言い出しましたので、念入りに調査しました。

 調査の結果、やはりだいぶ敏感になっているとのことです」


 おいおい! それは奥さんの勘違いだよ!!


 部長、調査の名目で何やってんの!

 そして、何を報告してんの!!



「敏感になることに関しては、翌朝も調査を行い、状況は継続中であることを確認しました。

 今後も、寝る前と起きがけの一日二回ずつ調査を続行していく予定です」


 調査の名目で乳繰り合ってるだけじゃないか!!



「頭髪の件は、抜け毛がヘリ、生え際に産毛が生えてきたのを確認いたしました。

 体重は、私も妻も1kgほど減ったのを確認しました。

 報告は、以上です」


 部長は、満面の笑みで報告を終えた。


 聞いてるだけで疲れてしまった……


~~~~~~~~~~


「では、最後に社長からの報告をお願いします」

「う、うむ」


 社長が、あの薬を誰に飲ませたのか、結構気になってたんだよね~



「まず、被験者は、

 傷を治すアレを、私の息子に、

 胸と肥満のアレを、孫娘に、

 そして、頭髪のアレは……

 プライバシーの関係で、仮にAさんとさせてもらおう」


 俺達ばっかりに報告させて、自分は匿名かよ。

 ずるいぞ!


----------


「まず、頭髪のアレだが、

 わた…Aさんは、普段は『かつら』で隠しているが、

 現状は、かなり後退していて、残っているのは左右の一部だけという状況だ」


 うーむ、誰だか分かっちゃったけど……

 ここは気づいてないふりをしないとマズイ。


「夜に飲んで今朝の状況は、生え際に産毛が生え始めたのと、

 あと、左右に残された部分も、若干色が濃くなってきている状況だ」


 直接状況を確認できないので、なんとも言えないな。


----------


「続いて、孫娘だが……

 次男の娘で、今年で15歳になる、とても可愛い子だ」


 自慢話か?


「その子が、去年アイドルになりたいとか言い出しよって、ダイエットを始めたんだ。

 しかし、ダイエットの影響で胸が小さくなってしまったのに傷ついてしまってな……

 ショックのあまり、リバウンドで太り始め。

 とうとう『過食症』になってしまったんだ」


 なるほど、それで胸と肥満の薬が必要だったのか。



「とりあえず、飲ませる事は出来たが、

 部屋に引きこもったままなので、変化があったかどうかは、まだ確認できていない」


 うーむ、急に重たい空気になってしまった。


----------


「最後に息子だが…… あ、こっちは長男だ。

 そいつが、冒険好きなやつでな、

 この前の冬に、雪山登山なんぞに挑戦するとかで、とある雪山に登ったんだ。

 案の定、猛吹雪に見まわれ、身動きが取れなくなって……

 何とか救出され、命は助かったものの、

 両手両足と顔に、重度の『凍傷』を負ってしまって……

 本当は、壊死した部分を切り落とさなければいけないのだが、息子がどうしても嫌だと言うのでな、

 今でも寝たきりで、痛みに苦しみ続けている」


 重い重い!!

 重すぎる!!!

 さっきまでの胸の話で盛り上がった空気が、一瞬で凍りついちゃったじゃないか!



「例の傷のアレを飲ませてみたのだが、

 傷の周りがジンジンと暖かさを感じるらしく、健気に笑顔を見せてくれた。

 とりあえず、希望が少し見えてきたかもしれない。

 まあ、そんな状況だ。

 丸山君には感謝しているよ」


 社長は、そう言うとハンカチで頬を拭った。




 どうしよう。

 こんな重い事態になるとは、予想外だった。


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