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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
舞衣さんの秘密編
200/438

191.人族の少女

「やはり先代魔王様でしたか。

 40年前に日本に現れた『鬼』は」

「だからニホンなど……

 40年前?

 この絵の人族の少女……」


 先代魔王様は、何やら考えこんでしまった。


 ってか、考えこむなら、壁ドン状態を解いてから考えてくれよ!



「なるほど、あの時のあの場所が『ニホン』という場所だったのか。

 それで、ニホンには、どうやったら行けるのだ?」


「自分で来ておいて行き方が分からないのですか?」



「あの時は、【緊急脱出の魔石】を使ったからな」

「それは一体どういった魔石なのですか?」


「その場から脱出できるものの、何処に転移するか分からないという魔石だ」



 何だ、その危険な魔石は!

 俺は【瞬間移動】が使えるから大丈夫だが……


「何故そんな危ない魔石を使ったのですか?」


「それは――」



 先代魔王様は、40年前の出来事を話し始めた。


~~~~~~~~~~


「お前は悪魔族という種族を知っているか?」

「あったことはありません」


「魔族と悪魔族は、1000年以上前から戦い続けている」


 エルフとダークエルフみたいなものかな?


「悪魔族は、魔族よりは力が弱いものの、卑怯な手ばかりを使い、我々を度々攻撃してきた」


 悪魔族は、頭脳派なのか。



「40年前のある日―

 悪魔族は卑劣にも、魔族の子どもを誘拐していきやがった」


 幼児誘拐とか卑劣極まりないな。


「大規模な捜索隊を結成しようとしていたが―

 俺は、皆が止めるのを聞かずに、単独で先行して助けに向かった」

「罠があったんじゃありませんか?」


「そう、悪魔族の罠だった……」


 先代魔王様、ずいぶん脳筋なんだな。



「子供は簡単に助け出せた。

 しかし、そこには―

 何重にも罠が仕掛けられていて、子供も抱えていることもあり、流石に俺も逃げることしか出来なかった。

 そしてついに、俺と助けだした子供は、沢山の罠と悪魔族に囲まれ、万事休すだ」


「それで、【緊急脱出の魔石】を使ったんですね」

「そうだ」


 捕まるより、何処に飛ばされるか分からなくても、その場から逃げることを優先したのか。



「しかし、【緊急脱出の魔石】を使用中に、我々を落雷が襲った」

「落雷? 悪魔族が【雷の魔法】を使ったのですか?」


「わからん、丁度雨も降っていたし、自然の落雷だったのかもしれない」


 落雷?

 なにか引っかかるな。



「そして、気が付くと知らない森に居て、周りには悪魔族の姿はなく―

 助けた子供も居なかった……

 自分だけ、どこかに飛ばされ、あの子供は悪魔族の所へ置き去りになってしまったのだろう」


 その森が、日本だったのか。


「後から聞いた話では―

 捜索隊が駆けつけた時には、すでに悪魔族は撤退していて―

 誘拐された子供も、結局見つからなかったそうだ」


 先代魔王様の話を、周りの人達も聞き入っている。

 もしかして、魔族の間では有名な話なのかな?



「俺は、見知らぬ森で、傷つき動けずにいた。

 そこへ現れたのが、人族の少女だった」


 その人が、舞衣さんのお婆さんか。


「少女は、俺を見るなり逃げていった。

 大人を呼びに行ったのだろう。

 流石にこの傷では人族にも殺られてしまうだろう。

 俺は死を覚悟した。


 しかし人族の少女は、たった一人で戻ってきた。

 治療の道具を持ってきたのだ」


 その後は、

 その少女の魔法を使わない治療方法が素晴らしいとか、

 その少女とヤッちゃった話とかを聞かされた。


 先代魔王様……

 女性陣も聞いてるんだし、もうちょっとオブラートに包もうよ。



「ところで、先代魔王様。

 その場所から、どうやって戻ってきたのですか?」

「【帰還の魔石】を使ったのだ」


「え?

 【緊急脱出の魔石】ではなく【帰還の魔石】?」


「なんだ【帰還の魔石】も知らんのか。

 【帰還の魔石】は、貴重な魔石なのだが―

 使うと1回で魔石は壊れてしまうが、最後に眠った場所に帰ることが出来る魔石だ」


「じゃあ、悪魔族から逃げる時、【緊急脱出の魔石】を使わずに【帰還の魔石】を使えばよかったのでは?」


「残念ながら【帰還の魔石】は一人用なのだ。

 助けた子供を連れては帰れない」


 なるほど、それで……



「それで、俺があの人族の少女と出会った森が『ニホン』なのだな?」

「はい」


「そして、お前もそこからやって来た。

 その『ニホン』は何処にあるんだ?」

「俺も、魔法で行き来してるんです。

 歩いてでは行けませんよ」


「ならば、俺を『ニホン』に連れて行け」

「む、ムリです。

 日本に魔族が現れたら、大騒ぎになっちゃいますよ」


「ならば、その人族の少女を連れて来い!」


 マジかよ!


「え、えっと……

 その人に、聞いてみます」


「くれぐれも頼んだぞ!」


 舞衣さんのお婆さんをここに連れてくるのか!?

 来てくれるかな?



「とりあえず、写真を取らせてもらえませんか?」

「シャシンをとる? どういう事だ?」


「先ほど見せたような、精巧な絵を作成する魔法みたいなものです」

「おう、それは面白そうだ、やってみろ」


 俺は、舞衣さんのお婆さんに見せるために―

 先代魔王様の写真を取らせてもらった。



 先代魔王様は、スマフォに映し出される自分の姿を、えらく気にってしまい。

 いろんなポーズで、何枚も写真を取らされてしまった……

お婆さん、来てくれるかな?


ご感想お待ちしております。

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