016.魔法習得方法
「私に魔法を教えて!」
「アヤ、いきなりだな」
「だって、兄ちゃんもエレナちゃんも、魔法使えるんでしょ? 私も魔法使ってみたい~」
「そう言われても、俺は【マナ結晶の欠片】ってアイテムを触ったら、急に使えるようになっただけだし」
「それって何処にあるの?」
「王様が持ってる」
「じゃあ、王様に頼んで触らせてもらおう」
「だめだめ、エレナは王様から逃げて来たんだぞ」
「そうか~」
「そういえばエレナは、どうやって魔法を覚えたんだ?」
「私は【神殿】の【マナ結晶】から、魔法を授かりました」
「「【神殿】の【マナ結晶】?」」
アヤとセリフが被ってしまった。
「【マナ結晶】から魔法をもらえるの?」
「はい、【マナ結晶】は、各地の【神殿】にまつられていて、【マナ結晶】に触らせてもらうことで、魔法などの力を授かることが出来ます」
「じゃあ、私も【マナ結晶】を、触らせてもらいに行きたい」
「【神殿】って、俺らのいたあの街にあるの?」
「はい、あの街は【ドレアドス王都】と言うのですが、【ドレアドス王都】にある【神殿】は【風の神殿】ですので、【風の魔法】を授かることが出来ます」
「ん? もしかして【神殿】ごとに、授かる力が決まってるのか?」
「はい、私は10歳の時に、各地の【神殿】を巡って【水の魔法】と、【回復魔法】を授かりました」
「【風の魔法】は? 【ドレアドス王都】の【神殿】には行かなかったの?」
「【ドレアドス王都】の【神殿】にも行きましたが、【風の魔法】は授かることが出来ませんでした」
「もしかして、【マナ結晶】に触っても、力を授かれないこともあるの?」
「はい、私は子供の頃から室内に居ることが多くて、風にあたることがあまりありませんでしたので、それで【風の魔法】を授かることが出来なかったんだとおもいます」
「子供の頃の生活によって、授かるか授からないかが決まるの?」
「はい、毎日水に触れる【漁師】さんは【水の魔法】、毎日土に触れる【農家】さんは【土の魔法】、野外で活動して風にあたることの多い【猟師】さんは【風の魔法】を授かることが多いらしいです」
「はいはい! 私、毎日お風呂に入ってるよ!」
「毎日お風呂に入られていたんですか。それでしたら、きっと【水の魔法】を授かると思います」
「やったー!」
「他には、どんな【神殿】があるんだ?」
「えーと、【属性魔法】の水、風、土の3種類と、後は【回復魔法】、【肉体強化】の合計5つです」
「それだけ?」
「はい」
「【火の魔法】は?」
「【火の魔法】の【マナ結晶】もありますが、【火の神殿】はありません」
「そうか、全部の【マナ結晶】の場所に、【神殿】があるわけじゃないのか」
「【神殿】があるところと無い所は、どう違うの?」
「例えば【火の魔法】は、力を授かれる人がほとんどいないので、あまり人が訪れないんです」
「そうか! 子供の頃に毎日火炙りにあってる人なんて、いないもんな」
「じゃあ、他に【マナ結晶】がある場所は?」
「えーと、全部を知っているわけじゃないですけど、【火の魔法】の【マナ結晶】の近くに【光の魔法】の【マナ結晶】があります。【風の神殿】に【雷の魔法】、【水の神殿】に【氷の魔法】、【土の神殿】に【闇の魔法】の【マナ結晶】が、それぞれあります。私の知っているのは、それくらいです」
「【時空魔法】と【情報魔法】は?」
「【情報魔法】は聞いたことはありますが―
何処にあるかは……
【時空魔法】は、聞いたことないです。すいません」
「じゃあ、まずは~、毎日お風呂に入っている私のために、【水の神殿】に行こう! ついでに【氷の魔法】もゲットできるかも。私、アイス好きだし」
「エレナ、【水の神殿】は【ドレアドス王都】から近いの?」
「えーと、馬車で5日程かかります」
「俺のもらった有給休暇は、あと4日だから無理だな」
「えー! 1日くらいいいじゃん!」
「無茶言うなよ!」
「ってか、アヤ、お前、本当に異世界に行くつもりなのか?」
「だって、兄ちゃんの【瞬間移動】で行けるんでしょ?」
「まあそうだけど」
「じゃあ、行こうよ」
「セイジ様、私は教会の子供たちに会いに行きたいです」
「ほらー、エレナちゃんも行きたいって」
「うーむ、まあいいかー 取り敢えず【ドレアドス王都】の【風の神殿】に行ってみるか。教会はその後でもいいか?」
「はい」
「やったー!」
「じゃあ、善は急げだから、今すぐに行こう」
「残念だけど、今日はダメだよ」
「なんでよー、ケチ!」
「異世界間の移動は1日1回しか使えないんだけど、今さっき異世界から帰ってきたばかりだから、明日にならないと使えないんだ」
「そうなんだー、じゃあ明日出発だね」
「それじゃあ、今日はスーパーに買い物に行くか」
「なぜにスーパー?」
「教会の子供たちに、何か美味しいものをご馳走してあげようかと思って」
「それはいいですね、きっとあの子たち喜びます」
「異世界で何だか楽しそうなことしてたんだ、いいな~」
というわけで、俺達はスーパーに買物に出かけた。
大学の先輩に、「来週までに妹に首輪を付けて、うらやまケシカラン事をせよ」とトンデモないことを言われてしまった。どうしよう
(あれ?ちょっと違ったかな?)
感想お待ちしております




