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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
日の出の塔攻略編
193/438

184.犬耳エレナ?

「エ、エレナ……」


 俺は、エレナの部屋に忍び込んでいた。

 エレナは、ネグリジェ姿で、すやすやと可愛い寝息を立てている。


 俺は、エレナの眠るベッドに上がり、倒れこむようにエレナのおっぱいに、顔を(うず)めた。



「うーん。セイジ様~」


 エレナは、目をつむったまま手を動かし、自分のおっぱいの上にある俺の頭をなでなでし始めた。

 寝ぼけているのかな?



「あ、あれ? セイジ様?」


 エレナがやっと気がついたが、まだ状況を理解できていないみたいだ。



「セ、セイジ様、どうなさったんですか?」


 エレナが俺に問いかけるが……

 俺は返事をしなかった。



 実は、この時、俺は気を失っていたのだ。


 傷の治療を頼もうと、エレナの所に来たのだが……

 エレナを起こそうとベッドに上がった時に限界を迎え、そのまま意識が飛んでしまった。


 HPは半分ほど削られ、MPは最後の【瞬間移動】でほとんど底をつき、疲れもピークに達していたのだから、仕方ないよね?



 気を失っているのにもかかわらず、何故俺がそのことを知っているかというと……

 【追跡用ビーコン】の映像を、今まさに確認している真っ最中なのだ。



「セ、セイジ様! セイジ様!

 大変! 体中(からだじゅう)傷だらけです!!」


 エレナは、服装の乱れもそのままに、急いで俺に回復魔法をかけ始めた。



~~~~~~~~~~


 この時、俺は、夢を見ていた……



「あれ?

 エレナ、なんで犬耳が付いているんだ?」

「セイジ様、何を言っているんですか?

 私は初めから犬人族ですよ~」


 あれ? そうだったっけ?


 俺が、必死に思い出そうとしていると―



ぺろん!


「エ、エレナ、いきなり何をするんだ!?」


 エレナが俺の顔をぺろんと舐め上げたのだ。


「セイジ様、犬人族にとって『舐める』と言う行為は、親愛の証なんですよ~」

「そ、そうなの?」


 戸惑う俺を尻目に、犬耳エレナは俺をペロペロ舐め始めた。


「ちょっ、エレナ。だ、ダメだって!」


 犬耳エレナは、俺の顔だけではなく、首から肩へ、そして胸へとペロペロしていった。


 気がつくと、俺は服を着ていなかった!


「あれ!? お、俺の服は!?」

「セイジ様の服は、私が脱がせました~」


「な、なんだってー!!」


 裸のままではマズイと思い、起き上がろうとしたのだが……

 何故か体が動かない。


 いわいる『金縛り』というやつだ。



 犬耳エレナは、俺の体が動かないのをいいことに、あんな所やこんな所をペロペロしまくりだ。


 イ、イカン!

 このままでは、俺のピラミッドが!!!


~~~~~~~~~~


 俺が、そんな夢を見ている時……

 エレナは、俺の傷を一所懸命に治してくれていた。



 そして、治療のジャマになるということで、俺の服を脱がそうとしている。

 現実でも服を脱がされていたのか……


 意識のない俺の上半身を抱きかかえて起こし、服を脱がしていくエレナ。

 そして、エレナは……


 次に、俺のズボンに手をかけた!


イカン!!!


 不慣れな手つきでボタンを外し、チャックを下ろし、ズボンを引っ張りおろそうとするエレナ。


 ダメだ! そんなおろし方じゃ、一緒にトランクスもずり落ちてしまう!!!


 ずるっと脱げる、ズボン。

 そして……


 次の瞬間!



『【プライバシーポリシー】に違反するため、視聴する事は出来ません』


 映像が途切れた……



 映像が回復すると―

 エレナが顔を真赤にしながら、回復魔法をかけてくれていた。

 そして俺は、トランクス一丁だった。



 一体何があったんだ!!!



 一通り治療が終わると、エレナは肩で息をしていた。

 MPを使いすぎたのかな?


 ってか、回復魔法に魔力を込め過ぎていたように見えた。

 そのせいで、通常よりMPを多く使ってしまっていたのかもしれない。



 エレナは、俺に布団をかけると―

 エレナ自身も倒れるように眠ってしまった。


~~~~~~~~~~


 翌朝。


「エレナちゃん! 起きてる?

 兄ちゃんが、まだ帰ってないみたいなんだ!

 エレナちゃんまだ寝てるの? 勝手に入るよ~」


 アヤが、エレナの返事も聞かずにズカズカと入ってきた。


「エレナちゃん、まだ寝て……

 に、兄ちゃん!!!」


 アヤの目の前には、エレナの横に裸で寝ている俺の姿があった。


バキッ!


 俺の状態は、『睡眠』から『気絶』に変化した。




 俺が目を覚ますと、何故か顔面が、殴られたように痛かった。

 そしてエレナは、俺を膝枕してくれて、回復魔法をかけてくれている。


 エレナがアヤに色々説明をしてくれたらしく、アヤは申し訳無さそうな顔をしていた。



「セイジ様、やっと気が付かれましたか」

「あれ? 俺はどうしてここにいるんだ?」


「覚えていないのですか?

 昨日の夜中、セイジ様が傷だらけで帰ってきた時は、本当にびっくりしました」

「兄ちゃん、誰にやられたの?」


「えーとね、日の出の塔地下4階のボスの『大地のゴーレム』って敵」

「地下4階!?

 その敵、そんなに強かったの?」


「変なバリアで、【瞬間移動】でも逃げられないようにされて、逃げ場のない範囲攻撃を連発してきた」

「ひえー!

 でも、勝てたんでしょ?」


「そりゃあ、当然だろ!」


「その敵、なんかいい物落とした?」


 俺の心配より先に、戦利品の心配かよ!



 俺は、インベントリから【大地の魔石】を取り出して、アヤに渡した。


「魔石? どんな魔石なの?」

「【大地の魔石】と言って、土地を肥沃にしたり、植物の成長を促進させるんだってさ」


「セイジ様、ちょっと待って下さい」


 エレナは、急に膝枕をやめて立ち上がり、どこかにいってしまった。

 なんだろう?


 しばらくすると、小さな植木鉢を持って戻ってきた。

 植木鉢には、しなびた植物が植わっていた。


「これで試そうって事ね、よーし」


 アヤが、【大地の魔石】を植木鉢に近づけると―


 植木鉢の植物は、徐々に元気になって、みずみずしさを取り戻していった。

 そして、小さな(つぼみ)が出来……

 (つぼみ)が段々膨らんできて……

 (つぼみ)は、(ほど)けるように開いていき……


 真っ赤な花が咲いた!


「すごいです!」「すごい!!」


 エレナは、うっとりしていて―

 アヤは、目をパチクリさせて驚いていた。


~~~~~~~~~~


 ちょうどその時、その宿屋の周辺で―


 木がにょきにょき伸びたり、草がわさわさと生えてくるといった、原因不明の怪現象が、多数目撃されていた……


ダンジョン攻略が続いたので、少し息抜き。


ご感想お待ちしております。

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