表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
日の出の塔攻略編
187/438

178.三匹を斬る

 閉めた扉の向こうから聞こえていた、バチバチと燃える音は、次第に消えていった。

 おそらく、部屋の中の酸素がなくなり鎮火したのだろう。

 しかし、中のスライムはまだ生きている。

 【試練の刀】の『試練』もカウントが0のまま。


 扉を開けたらバックドラフトが発生するのは目に見えているので、この部屋は諦めるしか無い。



「しかし、厄介だな」


 【試練の刀】を上手く扱わないと魔物を吹き飛ばしてしまう。

 そして、魔物が壁にぶつかると火が付いてしまう。


 ダンジョンの壁を鑑定してみたところ、【赤燐】で出来ている壁だそうだ。

 【赤燐】といえば、マッチ箱の擦る所に使われている成分だ。


 つまり―

 赤スライムが、マッチ棒の先端部分。

 ダンジョンの壁が、マッチ箱の擦る所。

 床には大量の油。


 いつ火の海になってもおかしくないな……



 俺は、気を引き締め直して、次の部屋を覗いた。

 やはり、天井に赤スライムが張り付いている。


 慎重に近づくと、赤スライムは天井から襲いかかってきた。


 重い【試練の刀】を、斬ることを意識して赤スライムに叩き込む。


 赤スライムは一撃のもとに真っ二つになり、

 その体内から、赤い【スライムの核】が出てきた。

 鑑定結果は【赤スライムの核】だ。


 そして、【試練の刀】の『試練』のカウントは1に増えている。


「やっと、1匹目か……」



 ぶっちゃければ、『試練』をクリアするなら、別の場所の別の魔物を倒せばいいし、

 赤スライムは、ミスリル剣で倒せばいいだけなのだが…… それだと、なんか負けた気分になる。


 俺は、ムキになってそのまま『試練』をこなしていった。


~~~~~~~~~~


「30匹目っと」


 30匹倒した所で、

 【赤スライムの核】が25個

 【赤スライムの核+1】が5個

 【着火の魔石】が5個

 の戦利品が手に入っていた。


 【赤スライムの核+1】と【着火の魔石】を落としたスライムは、他のスライムより大きいスライムだった。



 ふと見ると、30匹目を倒した部屋の奥に、別の扉があることに気がついた。


 これまでの部屋は、通路に繋がる扉が1つだけだったのに、ここだけ扉が2つ。

 これは、期待大だな。


 その扉は、少し高い所にあるため、油には浸かっていない。

 扉を開けると、その奥も油は無しだった。


「やった、これから先は普通に歩けそう」



 俺は、その扉の所で胴長を脱ぎ、スニーカーを履いた。


~~~~~~~~~~


 扉の先は、少しだけ通路が続いていたが、正面に大きな扉がある場所で突き当りになった。


「ボスかな?」


 大きな扉を開けると、小さめの体育館程度の広さの部屋だった。

 そして、正面奥に階段が!

 しかし、階段が向かう先は上ではなく、下。


「やっぱり地下二階もあるのか……」


 俺が、そうつぶやくと―


 天井から3匹のスライムが落ちてきた。

 緑、赤、黒の3色で、

 緑と黒は直径3㍍、赤は5㍍ほどの大きさだ。


「やっぱりボスか!

 一人で倒しちゃったら、アヤが怒るだろうな~」


 まあ、殺るんですけどね。

 てか、100匹倒すまで帰れません!



 とりあえず3匹を【鑑定】してみた。


 緑のスライムは、【ムササビスライム】、

 風の魔法を使い、

 ジャンプの後で、ムササビのように滑空するらしい。


 黒のスライムは、【闇スライム】、

 闇の魔法を使い、

 影に潜んで、不意打ちを仕掛けてくるらしい。


 中央の赤スライムは【炎スライム】

 体内の油を使って炎を吐くらしい。


 炎を警戒しつつ、取り巻きから倒していくかな。



 俺は先ず、ムササビスライムに向かってかけ出した。


 すると、ムササビスライムが輝き、突風が俺を襲った。ムササビスライムの【風の魔法】だろう。

 俺は、その突風をジャンプで躱して、そのままムササビスライムにジャンプ攻撃を仕掛ける。


 ムササビスライムは、後方にジャンプして、俺の攻撃を躱した。

 俺も、同じ方向にジャンプし、追いかける。


 ムササビスライムは、傘を開いて空中でブレーキを掛け、滑空して追撃してきた俺を躱した。さすがムササビ。

 俺は、ジャンプの勢いが強すぎて、天井まで届いてしまい、逆さまになって天井に着地(・・・・・)した。


 そして、天井から下方向にジャンプして、滑空しているムササビスライムに突撃し―


スパッ!


 空中でムササビスライムを一刀両断にした。


 2つになったムササビスライムと俺は、そのまま落下していく。

 その時、斜めしたから【危険】を感じて、見てみると―


 炎スライムが、俺に向かって炎を吐き出していた。


「こんな位置まで炎が届くのか!?」


 とっさに、ムササビスライムの裏に隠れると、炎はムササビスライムごと、俺を飲み込んだ。


「熱っ!」


 ムササビスライムの裏に隠れたおかげで、なんとか事なきを得たが、髪の毛が少し焦げてしまった。



 無事に着地して、炎スライムと睨み合う。


「あれ? 闇スライムは?」


 その瞬間、後ろから【危険】を感じて―

 後ろから不意打ちをしてきた闇スライムに、振り向きざまに反撃した。


 しかし、とっさの攻撃でうまくいかず、闇スライムを斬ることが出来ずに、吹き飛ばしてしまった。

 部屋の奥へ吹き飛んでいく闇スライムを、ダッシュで追いかけた。


 やっと闇スライムに追いつき、とどめを刺そうとした時、またもや後ろから【危険】を感じ、攻撃をキャンセルして横っ飛びした。


 俺のいた所に後ろから炎が襲いかかり、炎は闇スライムを火だるまにしてしまった。


 てか、炎スライムの攻撃って、さっきから同士討ち(フレンドリーファイア)ばっかりじゃないか!



 火だるまになって転げまわる闇スライムにとどめを刺し、やっと炎スライムと1対1となった。


 1対1になれば、こっちのもんだ。

 炎スライムを、あっさりと倒し、

 地下一階のボス攻略完了!!



 戦利品は、

 【ムササビスライムの核】、

 【そよ風の魔石】、

 【闇スライムの核】、

 【闇強化魔石+1】、

 【炎スライムの核】、

 【油の魔石】、

 だった。


 【油の魔石】ってなんだ!?


┌─<鑑定>────

│【油の魔石】

│可燃性の油が滲み出る魔石

│魔力を込めると量が増える

│レア度:★★★★

└─────────


 なんかこれ、凄くない!?

新しい魔石は、あの子に持たせるといいかも。


ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ