162.日の出の塔3階
白狐の解体が終わり、
しっぽと、毛皮と、【冷やし魔石+1】を手に入れ、
俺達は、三階へ向かった。
三階に到着すると、ヒンヤリとした感じが消え、
なんだか体がムズムズする様な、変な感覚がある。
何だ、この感覚は?
「なんだか、体がムズムズする~」
どうやら、俺だけじゃないみたいだ。
地図を確認してみると―
なんと! ゴブリンの反応がある!
三階はゴブリンか。
しかも、ホブゴブリンやジェネラルまで居る。
あと、正体不明な敵もちらほら。
「アヤ、慎重に行動するんだぞ」
「うん」
アヤが、最初の部屋に足を踏み入れると―
「あ、ゴブリン」
部屋の中には3匹のゴブリンが居て、
アヤは、慎重に間合いを詰め、
3匹のゴブリンを―
瞬殺した。
まあ、相手はゴブリンだし、当たり前だよね~
「慎重に戦ったよ」
うーむ、ほめて欲しいのか?
「まあ、普通のゴブリンのふりをした強いゴブリンも居るかもしれないし、
慎重なのはいいことだよな」
「でしょ~
あ、でも、
外のゴブリンより、ちょっと強かったかも」
なるほど、同じ魔物でも、ダンジョンの魔物は若干強いのか。
なんとなく、ありがちな感じだな。
ヒルダが、ゴブリンの耳を切り落とすのを待って、次に向かった。
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次の部屋に入ると、またゴブリンが3匹だった。
アヤは、さっきと同じように慎重に間合いを詰め……
ていたのだが。
アヤは、急に加速して、
一匹のゴブリンを瞬殺した。
残った二匹は、普通に倒していった。
「アヤ、最初のゴブリンは、なんで普通のゴブリンじゃないって分かったんだ?」
「兄ちゃんは、最初から分かってたのか。
あのゴブリンは、魔法を使おうとしてた」
「なるほど」
見た目は3匹とも同じだったのだが、
実は、最初の1匹だけ『魔法使いゴブリン』という種類だった。
気付かない様だったら手を出そうかと思ったけど、
アヤはちゃんと慎重に行動しているみたいだな。
しかし、そうなってくると、
他の人が、何もすることなくなってしまうな~
「アヤ、この次あの敵が出た時は、リルラにも戦わせてあげてくれ」
「うん、わかった」
「セイジ。わ、私のために……」
リルラは、何故かもじもじしていた。
どうかしたんだろうか?
ヒルダが、解体で取り出した【冷やし魔石】を持ってきてくれた。
【冷やし魔石】を持ってる魔物は、魔法を使うようになるのかな?
~~~~~~~~~~
次の部屋に入ってみると、
今度は、ゴブリンが一匹だった。
「あのゴブリンも、魔法を使うゴブリンかも」
「よし分かった、私が行く!」
魔法使いゴブリンと聞いて、
アヤに代わって、リルラが前に出た。
「来い!」
リルラは、わざと距離を取って待ち構えている。
何か考えがあるのかな?
案の定、魔法使いゴブリンは、魔法を使って攻撃してきた。
氷の魔法だ。
「ていっ!」
パリンッ!
リルラは、飛来した魔法の氷を、盾で弾いた。
魔法の氷は、盾に弾かれ砕け散ったが、
リルラの盾も、若干凍りついてしまっている。
「次こそ!」
どうやら、魔法を盾で防ぐ練習をしているのだろう。
三回ほど繰り返して、
リルラは、魔法を盾で完全に防ぐことに成功した。
どうやら、弾く瞬間に盾に魔力を込めることで、魔法を弾くことが可能になるらしい。
「よし!」
リルラは、そのまま魔法使いゴブリンにずかずかと近づき、
細剣の一撃で、とどめをさした。
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それからしばらく探索を続け、
10部屋目くらいだっただろうか。
俺は、その部屋に入る前から、嫌な予感がしていた。
地図で敵の位置が分かるのだが、
その部屋の敵は、まだ遭遇したことのない敵なのだ。
「何だあれ!?」
部屋に入ったアヤが、思わず声を荒げた。
アヤに続き部屋に入った俺達が見たものは……
今まで見たことのない、異様な魔物だった。
楽勝すぎて、攻略って感じじゃないですね。
ご感想お待ちしております。




