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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
ストーカー編
158/438

149.病院

「きみ、大丈夫か!?」

「おかげで助かりました」


「いかん、すぐに救急車を呼ばなければ!」


 警察官さんも、ストーカーの対応だと思ったら、いきなりこんなことになってしまって、かなりテンパっている様子だ。


 周りの状況を確認すると、

 アヤは、俺の手の怪我に動揺し、どうしていいのかわからないといった様子だ。


 りんごさんは、腰を抜かして、座り込み……

 ……これ以上は、彼女のプライバシーに関わるので、どういう状況になっているかは言えない。



 犯人は……

 出血は物凄いが……

 まだ、死んではいないみたいだ。


 仕方ない、止血でもしてやるか。


 適当に傷口を押さえて、水の魔法で血が流れ出ないようにしてやった。


~~~~~~~~~~


 しばらくすると、救急車と警察の増援が到着した。


 とりあえず、犯人の命は、つなぎ留めておいたので、

 後は、救急隊員さん達にお任せします。



 俺は、救急車に乗り病院に搬送された。

 アヤとりんごさんも一緒だ。


「に、兄ちゃん、だ、大丈夫なの?」

「すげー痛いけど、死にはしないよ」


「ご、ごめんなさい、私のせいで」

「りんごさんは責任を感じすぎだ。

 可愛い女の子をかばって負傷なんて、

 男にとっては勲章なんだぜ?」


 ちなみに、りんごさんは、ちゃんと着替えたので大丈夫だ。



「でも、兄ちゃん、

 なんで、あんなやつを助けたの?」

「アヤ、随分物騒な考え方だな」


「だって、兄ちゃんを殺そうとしたんだよ?」

「だからって見殺しには出来ないよ」


「兄ちゃんは甘すぎだよ!」


 俺は、アヤにくどくど説教をされながら

 救急車に揺られて病院へと連れて行かれた。


~~~~~~~~~~


 しばらくして、病院に到着した。



「な、なんだこれは!?」


 俺を治療しようとしていたお医者さんが驚いている。



「これだけの怪我で、何故こんなに出血が少ないんだ!?」


 流石に、自分の血がどんどん流れてしまうのが嫌だったので、

 ちょっとだけ、魔法で出血を抑えるつもりだったのだが……


 少々やり過ぎちゃったかな?



 その後、レントゲンを取ってもらったのだが、

 ナイフは隙間に刺さったらしく、

 骨にはあまり影響がないとの事だった。


 よかった、これなら、

 少し早めに傷が治ってしまっても、大丈夫そうだ。

 流石に痛いし……

 片手だと色々不便だし……



 しかし、今日は一日だけ入院することになった。


「に、兄ちゃん、入院するの?」

「今日くらいは入院しろって、警察の人が」


「やっぱり傷が致命傷だったの?」

「アヤ、致命傷ってどういう意味だか知ってるのか?」


「えーと、なんだっけ?」

「おまえなー」



「あの、お兄さん、なんというか、その……」

「りんごさんは、どこも怪我してなかった?」

「はい、おかげさまで」

「それは良かった」



「あの、一つお願いがあるんですけど」

「ん? なんだい?」


「その、『りんごさん』というのを止めてもらえませんか?」

「あ、そうか、ごめん、俺みたいなオッサンに、

 下の名前で呼ばれるなんて、不愉快だよな」


「ち、違います! そうじゃなくて、

 『さん』付じゃなくて、呼び捨てで呼んで欲しいかな~って…… ダメですか?」


 ここで何故か、アヤが、俺を睨みつけている。


 俺は、ちゃんと分かっているぞ、

 『空気を読め』といいたいのだろう?


 俺はDTだが、乙女心の読めるDTなのだよ!



「わかったよ、りんご……

 なんか照れるなぁ。

 これでいいかい?

「はい!」


 どうだ、妹よ、ちゃんと空気を読んだぞ!


 って、あれぇ?

 なんでさっきより、睨んでるの?


 どうやら俺は、乙女心は読めても、妹心は読めないDTだったみたいだ……



「兄ちゃん」

「何でございますか? アヤさん?」


「別に怒ってるわけじゃないから、変なしゃべり方は止めてよ」


 あれ? 怒ってない? ますます意味が分からん。


「それで、この部屋って、看病する人が泊まったりしても平気かな?」

「さあ、よく知らないけど、

 お前、ここに泊まるつもりか?」

「そのつもりだけど?」


「看病なんて要らないから、家に帰れよ」

「なんでよ! 私じゃ嫌なの?」


「違うよ、家でエレナが待ってるし、

 りんごは、どうするつもりだ?

 一人で帰らせるつもりか?」

「わ、私は大丈夫ですよ」


「駄目だ! あんな事があった後なんだから、

 一人っきりになるのは良くない。

 それに、あの部屋に一人で戻るつもりなのか?」

「そ、それは…… 嫌です」


「じゃあ、りんごちゃんはしばらく、私達の家に泊まりに来ればいいよ」

「いいの?」


「いいに決まってるじゃん」

「ああ、幾らでも使ってくれ。

 エレナも喜ぶし」

「うん、ありがとう!」



 そんなこんなで、アヤとりんごは家に帰り。



 俺は……


 とびきり可愛い看護婦さんに、

 色々、あれこれ、あんなことや、こんなことまで―


 介護してもらった。


りんごちゃんがどんな状況だったかは、深く考えてはいけません。


ご感想お待ちしております。

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