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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
エジプト編
152/438

143.真っ暗な部屋

「兄ちゃん!

 私もピラミッドに連れて行きなさいよ!!」


 またリビングのソファーに寝かされ、エレナに回復魔法を掛けてもらっていた俺に対して、アヤが要求を突きつけてきた。

 言うことを聞かないと、またボコるぞと言う脅迫なのだろう。



「ピラミッドの入場券は、朝早くに並ばないといけないから、大変だぞ?」

「そんなの兄ちゃんが並んでよ」

「本人が並ばないといけないらしいから、ダメだよ」

「そんな~」


「それに、ピラミッドの中に危ないコウモリが居たから、危険だし」

「危ないコウモリ? なにそれ?」


「とある出血熱のウイルスに感染したコウモリが居たんだよ」

「そんなの、やっつけちゃえばいいじゃん。

 何匹いたの?」


「何匹? いや、1匹だけだよ」

「1匹? ……なんか変じゃない?」


「なんで?」

「そのコウモリ、ウイルスを誰からうつされたの?」


「そう言えば、そうだな、

 とりあえず、映像を見てみるか」

「うん」



 コウモリに取り付けた追跡用ビーコンの映像を、映しだしたのだが……


「兄ちゃん、真っ暗だよ」

「うーむ、かなり暗い所に居るみたいだ。どうしよう」



ピコン!


 そう言えば、闇の魔法に【夜目】という魔法があったな。

 追跡用ビーコンの映像に【夜目】の補正を掛けれないかな?


「【夜目】!」


 俺が魔法を使うと、追跡用ビーコンの映像も、暗視スコープのように見えるようになった。


「あ、見えるようになった!

 兄ちゃんなにしたの?」

「闇の魔法だよ」

「闇の魔法か~、いいな~」



 映しだされた映像は、何処かの部屋の中のようだった。


「兄ちゃん、ここって、もしかして……

 まだ発見されてない部屋なんじゃないの?」

「そうかもしれない」


 部屋は、王の間と似た感じの広さで、

 王の間と同じように、石の棺が置かれていて、

 その棺は、蓋がしっかりと閉まったままだった。


「兄ちゃん、あの棺、開いて無いよ。

 中にお宝が入ってるんじゃないの?」

「きっとミイラだよ」

「ひっ!」


 エレナが怖がって、俺に抱きついてきた。

 よしよし、俺がなでなでしてあげよう。


「兄ちゃん、蓋開けてきてよ。ミイラ見てみたい」

「アヤさんダメですよ!」

「エレナの言うとおりだ、

 あれは、歴史的なものなんだから、興味本位で開けたりしたらダメだよ」


「そんなこと言って、兄ちゃん怖いんでしょ~?」

「こここ、怖くないよ」



 そんな話をしていると、映像に動きがあった。


ポトリ


 天井にぶら下がっていたコウモリが、床に落ちてしまったのだ。


「「「あっ!」」」


 そして、映像の中のコウモリは、

 俺達に見守られながら、静かに息を引き取った。



『追跡対象が死亡したため、追跡用ビーコンが解除されます』


 そんなアナウンスが聞こえたと思うと、

 映像が消えてしまった。


 見てる時に死亡すると、こんな風になるのか!


「兄ちゃん、映像消えちゃったよ、

 どうなっちゃったの?」

「コウモリが死んでしまったみたいだ」

「死んでしまったんですか!?」


 エレナは、コウモリを治してあげたかったのかな?

 なんて優しい子だ。



「ねえ、兄ちゃん。

 さっき見てた映像って、もう一度見れる?」

「ああ、見れるけど、どうかしたのか?」


「うんとね、見間違えかもしれないけど……

 なにか、変なのが映ってたような気がして……」

「変なもの?

 まあいい、それじゃあもう一度見て見るぞ」


 俺が、コウモリが落ちる時の映像を映しだすと。


「兄ちゃん、止めて!」


 アヤに言われて映像を止めると……



 部屋の奥の方に、何かが見える……


「何か映ってるな。なんだろう?」



 よく見てみると、それは……

 人の顔だった!


「ひ、人です!!!

 セイジ様!!」


 エレナは、ブルブル震えている。


 しかし、なぜこんな場所に人が!?


「兄ちゃん、もう一度動かしてみて」

「お、おう」


 アヤに言われるがまま、何度か映像を動かしていると―


「兄ちゃん、これって、動いてないよ」

「ああ、そうだな、それに色が少し金色っぽくないか?」

「つまりこれは……」



「「黄金の仮面!」」


 俺とアヤの声が、ハモってしまった。



 黄金の仮面が、壁に飾られているのか?


 普通は棺の中に入れてあるんもんだと思うのだが、

 なぜ壁に飾っているのだろう?



「兄ちゃん、あれ、取ってきて」

「流石にそれはダメだろ」


「兄ちゃんは、気にならないの?」

「気になるけど……」


 アヤは、目を輝かせて俺を見ていて、

 エレナは、心配そうに俺を見ている。


「じゃあ、確認だけしてくるか」

「兄ちゃん、がんばれ!」

「セイジ様、危ないです!」



 エレナは心配症だな~


「魔物が出るわけじゃないから、大丈夫だよ。

 なーに、すぐに帰ってくるさ」



 俺は、玄関で靴を履き、

 アヤとエレナに見送られながら、

 ピラミッドの謎の部屋に【瞬間移動】した。

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