119.魔王様の戦い方
魔王様が、真っ黒な日本刀を構えていた。
かっこいい! あの刀欲しい!!
『どうしたセイジ、よそ見していると危ないぞ』
そうだった、
俺は、ゴブリンキングに【スロウ】、俺とアヤと魔王様に【クイック】を掛けて、ミスリルソードを構えた。
『何だこの魔法は、肉体強化魔法に似ているが、
セイジ、お前が掛けたのか?』
『あ、はい、【運動速度強化】と似た効果のある魔法です』
『なるほど、人族の魔法は面白いな』
そんな話をしていると―
ゴブリンキングが、巨大棍棒を振り下ろした。
俺は、とっさに距離を取ったが、
魔王様は、真っ黒な日本刀で棍棒を受け止め、
それと同時に、大地が揺れた。
魔王様は、ぴんぴんしていた。
『ほう、なかなかの攻撃力だな、
ブンミーがやられるのも、無理もない』
あれ? なんか変だ。
ブンミーさんがキングの攻撃を受けた時は、足元がクレーターのようになったのに、
魔王様だと、そうなっていない。
魔王様は、キングの攻撃を2度3度と受け止めているが、そのたびに地面に波紋のようなうねりが広がっている。
そうか! 土の魔法で衝撃を拡散してるんだ!
俺は、その場でジャンプしてみて、
着地と同時に、土の魔法で衝撃を拡散させてみた。
面白い! 柔らかい土の上なのに、コンクリートと同じ感じにジャンプできる。
もしかして……
俺は、土から受ける衝撃を、更に増やしてみた。
今度は、トランポリンの様に飛び跳ねることが出来る!
『おいセイジ、何を遊んでいるんだ』
『あ、すいません。面白そうだったので、つい』
魔王様に怒られてしまったが、キングと魔王様が戦い始めて、なんだか手を出しづらいいんだよね。
アヤも、どうしたら良いか分からず、困っている。
「ねえ、兄ちゃん、あの人だれ?」
「あの人は魔王様だよ」
「へー、あの人が魔王なんだ。
所で兄ちゃんは、さっき何してたの?
変な動きしてたけど」
「魔王様の足元を、良く見てみろよ」
「あ、魔法で何かしてる!」
「そうなんだよ、あれを真似してたんだ」
「あれ、どうやってるの?」
「魔法で、地面に衝撃を吸収させてるんだ」
「衝撃を吸収?」
「こうやるんだ」
俺は、走ったり、ジャンプしたりをやってみせた。
「なるほど、私もやってみる」
アヤは、そう言うと、土の魔法の衝撃を利用して、すばやくゴブリンキングの周りを回り始めた。
『お前ら、さっきから鬱陶しい!
静かにしておけ』
『すいません』
「アヤ、魔王様が鬱陶しいって」
「そんなの知らないよ」
アヤは、キングの後ろに回りこんで、足元を攻撃し始めた。
ゴブリンキングは、アヤの攻撃が鬱陶しいらしく、たまに足で踏みつけようとしてくる。
危なっかしいな。
仕方ない、俺も参戦するか。
俺は、土の魔法を使って大地を蹴り、速度を上げてゴブリンキングに突撃した。
ミスリルソードの一撃は、少し避けられそうになってしまったが、脇腹を30cm程の深さで傷を付けた。
ゴブリンキングが痛みで顔を歪め、俺を睨みつける。
その行動は、結果的に、一瞬ではあるものの、魔王様から目を離してしまうことになった。
魔王様は、その隙を見逃さず、
魔王様の日本刀の一撃で、
ゴブリンキングの左足が、ひざ下30cmの所でスッパリと切断されていた。
流石のゴブリンキングも、立っていることが出来ず、
膝をついてしまったが……
次の瞬間!
……
魔王様が、着地して日本刀を鞘に収めると―
その後ろで、
ゴブリンキングの頭が、ゴロンと地面に転がった。
ふぁ!? 魔王様、いつ攻撃したんだ!?
首を切断された、ゴブリンキングは、
そのままうつ伏せにぶっ倒れ、
その衝撃が、あたりに響いた。
魔王様は、ゴブリンキングの生首を手に持ち
高々と掲げた。
『『『ウオー!!』』』
『魔王様が、ゴブリンキングを倒したぞ!!』
魔族の兵士たちが、歓声を上げた。
生き残っていたゴブリン達も、ゴブリンキングの生首を目の当たりにして、一目散に逃げ出した。
魔王様が倒しちゃったよ(・∀・;)
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