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時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり  作者: かつ
戦争解決編
106/438

097.懲らしめてやりなさい

2015/08/06 19:54 「指定た」→「していた」修正しました。

2015/08/07 17:20 「ロイド」→「ロンド」

 翌朝目が覚めると、エレナの可愛い寝顔が、直ぐ横にあった。

 アヤと三人で寝る分には、あまり問題無さそうな気がするけど……(問題大有りです)

 流石に二人だと犯罪の臭がする。


「ふぁ~、おはようござます、セイジ様」

「おはようエレナ」


 今日は何だか、物凄く頑張れそうな気がする!

 俺は、テントの暴走が収まるのを待って、活動を開始した。


~~~~~~~~~~


 まずは、ロンドのところへ行き、食料奪還の報告だ。

 キャンプ入り口の兵士に話しかけると、すんなり通してくれた。


「ようロンド、取り返してきたぜ」

「そうか、って、取り返した食料はどこにあるんだ?」

「魔法で運んできたんだ、何処に置けばいい?」


「魔法で!? 分かった、食料保管用のテントに案内しよう」


 ロンドに案内され、大きなテントにやって来た。

 テントの中には、オークの肉が山積みにされていた。


「オークの肉ばっかりだな」

「なぜか、オークの肉は盗まれなかったのだが。昨日の話を聞いて納得した。オークが泥棒なら、さすがにオークの肉は盗まないよな」


 ああそうか、それでスラム街の倉庫には、オークの肉が無かったのか。まあ、考えて見ればあたりまえだよな。


「他の部隊の食料も混ざってると思うが、取り返してきた食料は、全部ここに置けばいいのか?」

「他の部隊へは、俺の方で処理しておく。全部ここにおいていいぞ」


 このロンドとかいう男、闘技大会ではあまり話さなかったが、結構優秀な奴なのかもしれないな。

 根回しだとか、他の貴族への連絡だとかは、全部任せてしまおう。


 取り返してきた食料を、インベントリから出して、テント内に全部置くと、ロンドは驚いていた。


「こんな沢山の食料を、取り返してきてくれたのか。しかし、すごい魔法だ。この魔法があれば、遠征もかなり楽になるぞ。どうだ、セイジ、俺の部下にならないか?」


「俺には俺の仕事があるんだ、他をあたってくれ」

「お前の仕事とは、何なのだ?」


「エレナの護衛と、手伝いかな」

「護衛はわかるが、手伝いとは?」


「私とセイジ様は、戦争を止めるために動いています」

「戦争を止めるですと!?」


 ロンドに、これまでの経緯を話すと―


「なるほど、それで【人化の魔石】でオークが化けて潜り込んでいるのか。しかし、そうなると、この街を治める『エイゾス』は、完全に()だな」

「ああ、おそらくそうだ」

「しかし、証拠がない」



 そんな話をしていると、急に【警戒】魔法が『危険』を知らせてきた。


「ちょっとまってくれ、何か起こったみたいだ」

「なに!?」


 確認してみると、スラム街の食料倉庫の扉に付けていたビーコンだった。

 ロンドとエレナにも見えるように、映像を映しだすと―


 食料倉庫の異変に気づいたオーク達が、開かない扉を体当たりで壊そうとしていた。


「これは?」

「食料を取り返したことが直ぐにばれないように、扉に細工をしておいたんだ」

「なるほど」


 オーク達は、なんとか扉をこじ開け、空っぽの倉庫を見て、慌て始めた。


 そこへ、一匹のハイオークがやってきて、オーク達に指示を出し始めた。どうやらここのボスらしい。

 しばらく見ていると、ハイオークは【人化の魔石】を取り出して人間に化けた。


 それを見たロンドが、いきなり叫んだ。


「あ、この男、見たことがあるぞ!」


「見たことがあるって、人間に化けたハイオークをか?」

「ああ、あいつは、スカベ村が魔王軍に滅ぼされたと証言した、『スラム街の商人』だ!」


 まあ、オークだらけのスラム街出身なのだから、当然オークだとは思っていたが。ハイオークだったのか。



 しばらく、様子を見ていると―

 もう一人、人間が現れた。


「エ、エイゾス!?」


 音声を聞いてみると―


『エイゾス様、ご覧の通り、です』

『馬鹿者! あれほど、見張りをちゃんとして置くように、言っておいたではないか!』

『見張り、ちゃんと、居た。でも、盗まれた』



「まさか、エイゾス殿が、直接指示をしていたとは……」


 ロンドはエイゾスに対して呆れ返っていた。


「ここに乗り込むか?」

「乗り込む? しかし、今からでは、逃げられてしまうのでは?」


「まあ、任せろ。エレナも行くぞ」

「はい、セイジ様」

「一体何をするんだ?」


 ロンドに武器を持たせて、鎧を着させ。

 俺達は【瞬間移動】でエイゾスの所へ飛んだ。


~~~~~~~~~~


「よう、エイゾスさん。こんなオークばかりの所で何しているんだ?」


「ふぁ!? お、お前たちは! 一体何処から現れた!」

「エイゾス殿、流石にこれは言い逃れできませんよ」


「おのれロンド。若造の分際でワシに盾付きよって! おい、お前たち、こいつらを殺してしまえ!」


 まるで悪代官だな……

 さしずめ俺達は、どこかのちりめん問屋のご隠居と言ったところか。


 配役的に言って、俺とロンドが助さん格さんで、エレナが黄門様かな。

 エレナのコウモン様、見てみたいな~ あれ? 俺、なんか変な事言ったかな? まあいいか。



 俺達は、エイゾスと沢山のオークに囲まれていた。


「おいセイジ、この状況どうするんだ!」

「ん? このくらい、どうってことないだろ?」

「何を言っているんだ、エレナ様も居るんだぞ!」

「エレナだって、自分の身ぐらい守れるさ」

「何をバカなことを…」


バコーン!


 エレナの方を見ると、忍び寄ってきたオークを一匹。殴り飛ばしている所だった。


「!?」

「な、大丈夫だろ?」

「お、おう…」



「何をしておる! たった3人では無いか! さっさと始末しろ!!」


 後ろのほうでエイゾスが騒いでいる。

 こうしてみると、エイゾスも体型的にオークに似てる感じがする。オーク達と並んでいると、一瞬では見分けがつかないな。



 俺とロンドは一斉に走り出し、オークの大群に突っ込んだ。

 俺が右を、ロンドが左を、俺達はオークをバッタバッタと切り刻む。


 中央部分のオークは、これ幸いと、エレナに向かって突出する。


「【(ひょう)】!」


 しかし、突出したオーク達は、エレナの【雹】攻撃で、次々に倒れていく。

 オーク達とロンドは、荒れ狂う雹に驚き戸惑っているが。俺はその隙にオークたちを、素早く料理する。


 とうとう中央部分は、氷漬けオークの展覧会となってしまった。

 エレナはその後も、俺とロンドを上手く避けて、オーク達にめがけ、巨大な氷を次々に落としていく。


 気が付くと、氷の壁でエイゾスとハイオークの商人が囲まれていて、逃げ場を失っている。

 エレナはこれを狙っていたのか!


 生き残りを片付けて、エイゾスとハイオークの商人に近づくと―


 一人と一匹はオロオロしていた。


「エイゾス、神妙にお縄につけ」

「ロンド、おのれ!」


 ロンドが、エイゾスを捕まえている間に、俺はハイオークの商人を気絶させていた。



 縄で縛り上げたエイゾスとハイオークの商人を連れて、ロンドの部隊のキャンプへ戻り、彼奴らを檻に閉じ込め。

 そして、ロンドのテントに戻ってきた。


「セイジ、礼を言わねばならんな」

「一番活躍したのは、エレナだぞ」

「そうでした。エレナ様、この度は、ご協力いただきまして、誠にありがとうございました」

「いえ、そんな事より、あの者達は、どうするのですか?」


「この街に集結している遠征貴族部隊の責任者を集めて、対応を検討します」

「よろしくお願いします」


「出来ましたら、お二人にも、その会議に参加していただきたい」

「私はかまいません、セイジ様はどうされますか?」

「なるべく目立たないように頼む」

「分かった、何とかしておく」



 俺達が、そんな話をしている丁度その時―

 ライルゲバルト率いる部隊が、やっとシンジュの街に到着していた。


気が付くと、時代劇風になってしまった。


ご感想お待ちしております。

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