051. 【登場人物と世界観まとめ】
こんにちは。作者の幽八花あかね(ゆうやけあかね)です。『聖女殺しの恋』をお読みくださいまして、ありがとうございます。
今作は、2021年8月にWEB初投稿、本編完結。2022年3月から番外編を連載、そして2022年12月24日より【第二部】の連載を開始いたしました。
今話は、第二部開幕に先立ちまして、第一部の登場人物や世界観の設定をざっくりと振り返ろうの回です。
本編にて既出の内容から、第二部の第一章【ベガリュタルの王太子と古魔法迷宮】に関わるものを載せました。登場人物の年齢は、第二部開始時点のものです。
なお、第二部は、第43話「聖女は愛で目を覚ます」と第44話「エピローグ――ふたりの聖女は愛を誓う」の間にあった出来事を中心に描くものとなります。
ここから先は、第一部のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
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【第一部メインキャラクター】
▷ オフィーリア・フロイド・リスノワーリュ(オフィーリア・ハイエレクタム)
朽葉色の髪。灰色の瞳。
現在、十九歳。次の十一月で、二十歳。一年間の休学の後、春から大学院一年生。薬学部に在籍。
紫紺騎士であり、侯爵であり、聖女である。
愛称は、フィフィ。
国王陛下の右腕だったハイエレクタム公爵と、国王陛下に溺愛された王妹リアーナとの間に生まれた娘。暗殺未遂事件の後、隣国のグラジオラス家の養子となり、十年ほど別の名の人間として生きていた。
隣国の学院卒業時に紫紺騎士として叙爵。クーデター時に公の場で聖女の力を発現。母国の学院卒業後、かつて母親のものだった侯爵領地を賜った。
▷ イラリア・ミレイ・リスノワーリュ(イラリア・ハイエレクタム)
ローズゴールドの髪。空色の瞳。
現在、十七歳。次の三月で、十八歳。一年間の休学の後、春から学院三年生。医学・薬学・科学を学ぶ翠玉クラスに所属する。
稀代の大聖女。オフィーリアの婚約者(神殿非公認)である。前世の記憶がある。
愛称は、ラーリィ。
数多の貴族に愛された高級娼婦から生まれた娘。オフィーリアの実母の死後、母親と公爵の結婚により、ハイエレクタム家の次女となる。公爵及びオフィーリアとの血縁関係は不明。
彼女らの解釈においては、ふたりは義姉妹(父親は別の男であり、姉妹に血の繋がりはない)
クーデターの後処理にてハイエレクタム家は無くなり、現在はオフィーリアを主人とするリスノワーリュ家に籍をおいている。
▶ バルトロメオ王太子
金色の髪。若葉色の瞳。
オフィーリアと同い年。彼女の婚約者だった。
婚約者の妹であるイラリアに惚れ、彼女を妻にすることを望んだ。
愛称は、ロメオ。
重罪を犯したことから、王太子の地位は剥奪。実験刑と流刑に処された。今は記憶喪失になり、オフィーリアのこともイラリアのことも忘れ、遠い離島で労働に励んでいる。
(もう彼と会うことはないはずだが……?)
▶ ジェームズ・スターチス
黒髪。紺色の瞳。
現在、三十一歳。もうすぐ、三十二歳。オフィーリアたちの通う学院の薬草学・薬学担当の先生。イラリアの所属する部活、薬学研究部の顧問。とある病の治療法を確立した研究者でもある。
ベガリュタル国で暮らすオフィーリア・イラリア姉妹にとって、今となっては兄のような存在。
(彼の裏話は、番外編「049.ペンペン草が枯れた夢」にて)
【第一部のサブキャラ】
▶ ドラコ
深緑色の髪。金色の瞳。
実験から生まれたマンドラゴラ。今の世界での姿は、ほぼ人間に近い。現在、二歳。
リスノワーリュ家の養子。オフィーリアの息子。基本はメイドたちに世話をされている。オフィーリアやイラリアも学業や公務の傍ら、彼の世話をする。
▶▷グラジオラス家の皆さん
隣国の辺境伯領主の家。辺境伯、夫人、レオナルドの三人家族。オフィーリアの養家。
レオナルドは、現在、十五歳。紫紺騎士。
銀色の髪。金色の瞳。
愛称は、レオン。
▶▷ハイエレクタム伯爵(公爵)とカミラ夫人
とある悪事が国王陛下にバレて、公爵から伯爵に降爵。その後、ハイエレクタム伯爵はさらなる重罪を犯したために、爵位を剥奪。家は取り潰し。彼は現在、バルトロメオと同様、処罰を受けて離島にいる。
カミラ夫人は、ハイエレクタム家が無くなったところで花街に戻った。貴族や富豪を相手にする高級娼館で元気にしている。
▶ 国王陛下
賢王と讃えられる国王だが、ときたま大荒れする。今は亡き異母妹リアーナ及び、彼女の忘れ形見であるオフィーリアのことになると人が変わる。
(恋愛ではなく、家族愛の意味で)オフィーリア溺愛おじさん。血縁関係としては伯父。
▶ 王太子に仕えた従者(番外編より登場)
番外編「048.王太子に仕えた従者と恋患い」にて登場。バルトロメオの■■■であり、イラリアの前世の■■であり、■■はオフィーリア。属性てんこ盛りの人。番外編なので未読でも問題なし。
(読んでいると【ベガリュタルの王太子と古魔法迷宮】の話の方向性がなんとなくわかるかも……?)
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世界観(用語説明)
ベガリュタル国……オフィーリアやイラリアの生まれ故郷。物語の主たる舞台。
レグルシウス国……オフィーリアが十年間、正体を隠して暮らしていた国。オフィーリアの養家、グラジオラス家がある。
聖女……愛と美と生命を司る女神さまに愛され、覚醒条件を満たした女。癒やしの魔法が使える。聖女の覚醒条件は「愛を知ること」。
勇者……火・水・地・風のいずれかを司る神さまに愛され、覚醒条件を満たした男。神さまの属性に合わせたもの(火・水・地・風のいずれか)を操る魔法が使える。
魔法つかい……数百年前に滅びたとされる。今の世においては、魔法を使えるのは聖女と勇者だけ。
魔素……酸素や水素、窒素と並ぶ、この世界を構成する元素。生物の血中にも含まれている。人間は、この血中魔素が尽きると死ぬ。
かつて存在した魔法つかいは、血中魔素の量が多く、それを魔力というエネルギーに変えられた。
魔法薬……化学反応によって上記の魔素を多く取り込んだ薬は、かつて魔法つかいが作っていた薬に匹敵する効能を持つ。それが現代の魔法薬。具体的には、惚れ薬など。
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第一部 各章タイトルと内容
プロローグ――聖女殺しと死に戻り
(開幕:処刑からのキス)
一・籠の中の幼女様
(姉妹の幼少期:王子と主人公の出会い)
二・薔薇姫とペンペン草姫
(姉妹の学院生活前半:聖女の力の発現)
三・めぐる季節と散る花々
(学院生活後半:二度目の婚約破棄と終わり)
四・公爵邸に蔓延る毒
(再びの幼少期:公爵家の闇と妹の前世)
五・騎士と姫
(遠距離:隣国での新生活と騎士の道)
六・風光る青のデート
(新たな年:春のデート)
七・王子様と瞳色のドレス
(王子の狂気:流星祭から聖夜祭にかけて)
八・手遅れの恋に惚れ薬を
(恋の自覚:惚れ薬騒動)
九・あの花が咲く日に、貴女は
(クーデター:別れと再会)
エピローグ――ふたりの聖女は愛を誓う
(終:ふたりの結婚式)
番外編
一・聖女たちの日常
(婚約者時代のデート・結婚後の百合の日)
二・脇役たちの独白
(オフィーリア以外の視点から裏話)
三・聖女オフィーリアの手紙
(母へ宛てた冬のお手紙)
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――こんなところです。後ほど気づいたことがあれば、加筆・修正いたします。
ではでは、次話から第二部スタート。
まずは第一章【ベガリュタルの王太子と古魔法迷宮】です。
よろしくお願いします!




