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12月13日 洗朱

12月13日

洗朱

あらいしゅ

#F4816F


R:244 G:129 B:111

12月13日 洗朱

*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*


洗濯ものの取り込みをしながら、ふとお気に入りのTシャツを手にした時、はっとした。

「丁寧に扱っていたつもりだったけど、もう限界かなあ。」

いつの間にか、色落ちにより、買った時の色とは、随分と変わってしまったような気がする。

それは、ちょっとした想い出のあるTシャツでもあったから、なるべく長くと思っていたけれど。


ジーンズなんかは、ダメージ有が、かえって価値になったりするけれど、Tシャツの方はそういうわけにもいかないよね。

だけどなあ。

私は、やっぱり迷ってしまう。

貧乏性ってやつ?


色は薄くなってしまったけれど、手触りは悪くないんだよなあ。最近買った服は、すぐに駄目になっちゃうけど、少し前の服の方が布とか縫製とか、良かったと思う。

これだって、むしろ、馴染んでるような気さえする。

家の中で着るんだったら、いいかな。


私は、そのTシャツを部屋着専用に任命した。

挿絵(By みてみん)

写真は、水面近くの厳島神社の大鳥居の足元。


洗い晒したような薄い朱色。


布を洗うと染色の色が徐々に薄くなるため、こういう色名が考えられたようです。

ただ漆器の場合は、実際には、最初から薄い色で塗られているようです。


物を使うことによって生まれる色。新品よりも良しとするポジティブな感じは、悪くないですよね。

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