12月7日 ペールライムライト
12月7日
ペールライムライト
Pale Limelight
#E6D89B
R:230 G:216 B:155
12月7日 ペールライムライト
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一晩で世界が一変する、ということは、稀にあるらしい。
実際、それは起こった。
突如として、俺たちの足元は、まばゆいばかりの光で照らされるようになった。
あまりに急激な変化だったために、俺たちが戸惑っているうちにも、事態は容赦なく進んでいった。
その光は俺たちを照らし出し、世間に、世界に、俺たちの存在を示してくれた。
が、同時に、それぞれが触れられたくないと思っていたこと、隠しておきたかったことをも、晒し出してしまった。
光は熱に変わり、そして、猛烈な渇きをもたらすようになった。
それは、望んでいたはずの高みへ昇ってしまった後の淡い後悔と、いつ転落するか分からないという焦燥感と、もはや誰を信じていいのか分からないという孤独感だった。
それまで、俺たちのことなど歯牙にもかけなかった連中が、薄っぺらい笑顔を貼り付けて近寄ってくるのにも辟易したし、ずっと近くにいてくれていた、かけがえのない存在と信じてきた人が、俺たちから離れていくのを、なすすべもなく見送るしかない絶望感が、苦しかった。
写真は、照明器具。
照明器具の光によるごく淡い緑がかった黄色。
ライムライトは、カルシウムライト、石灰灯、灰光灯とも呼ばれ、電灯が普及する前に舞台照明に用いられた照明器具です。
転じて、「名声」の意味でも使われる言葉になりました。
日本語だと「脚光を浴びる」ですね。




