11月23日 灰汁色
11月23日
灰汁色
あくいろ
#9E9478
R:158 G:148 B:120
11月23日 灰汁色
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寒くなると、私の出番が増えてくる。
私は、皆から、「アクダイカン」と呼ばれている。
悪代官、ではない。
アク代官、である。
鍋奉行とも違う。
ひたすらアクをすくいとる、役割を担っているのである。
別に、鍋奉行から任命されたわけではない。
自ら買って出ているだけである。
ただただ、スープが濁るのが赦せないだけなのだ。
私にとって、それは、「悪」なのだ。
今夜の鍋は、おダイコン様が旨そうである。
写真は、煮豆のアクをすくう様子。
灰汁のような黄色がかった灰色。
底部に注下穴がある桶に、藁や木を燃やしてできた灰を入れ、熱湯を注ぎ、ここから流れ出る汁の上澄みを集めたものを灰汁といいます。昔から、灰汁は、染色の際の媒染剤や洗剤として利用されてきました。
煮物や鍋料理で出てくる「アク」は、灰汁とは別もの。
本文はミスリードありきの内容ではあります。
ただ、灰汁って、現代では、すぐには思い浮かばないものになっているかなあ、とも思うのです。
色自体は、なかなか渋い色です。




