18day2
そう言うわけで、菜々美を起こし昨日バールを見つけた場所を目指す。
「やっと冷えたジュースが飲めるの」
「多分」
物がなければ、どうしようもないのではっきりとは言わない。
「やったやっと飲める」
「あなた本当に」
「まあ大丈夫でしょ、無かったら無かったで諦めるだけだし」
「あなたが言うなら私が探してくるけど」
「そこまでしなくていいし、1人で行動するのが1番危険だよ」
「あなた私のこと心配してくれるんだ」
「まぁね」
そんな話をしながら、目的地を目指す。昨日より早く目的地にたどり着く。
「よし探そうか」
「うん、で何を探せばいいの」
「長めのロープと袋があったらいいかな」
「うんわかった、探してみる」
そう言うわけで、探し始める。
「見つかんないよ」
「さすがにないか」
のんびりと探す、なかなか見つかりはしないが時間だけは過ぎていく。それはいいことなはずだ。
「そうだ他の拠点も探しとかないとな」
「あなた探しに行く」
「まだ時間あるからいいでしょ」
ゾンビも他の人もいないので、本当にのんびりとしたものだった。命がけであることをすっかりと忘れてしまうくらいであった。それくらい平和なのだ。
「あなたが言うならそうだね」
「急ぐことはないよ」
「パパあったよ」
そう言って菜々美はロープを見せてくる。黒と黄色のロープだ。長さは10m程だろうか。ジュースを冷やす以外の用途にも使えそうだ。
「それでパパこれをどう使うの」
「これと袋繋げて、甲板から海に垂らせれば冷やせるし便利かなって」
重量の関係上、数は冷やせないかもしれないが、安全に効率よく冷やせるはずだ。
「パパすごい」
「だろ」
もしかするともっと効率がいい手段があるかもしれないが、思い付かない以上この手段で行くしかない。
「あなた袋あったわよ」
紗枝のお陰で袋も見つかる。ビニール袋だ、しかもそれは大量にあった。見つかったなら後は作るだけだ。ロープの先端と袋の手持ちのわっか部分をつなぐ。それで完了だ。
「よし戻って試してみようか」




