17day1
「はぁ」
酒をあおる。これは夢だ。
「はぁ、もう空か」
缶を投げる、壁にぶつかる。
「次は、次は」
缶を探すが、空の缶しかない。
「いや、あんなに買ってきたんだからあるはずだろう」
空の缶をどけ、中身が入っている缶を探すのだが、見つからない。
「くそっ」
かといってつまみがあったと思った机をみると、そこにはUSBメモリーが。
「ううっ」
吐き気が襲う、それをこらえる。USBメモリーの入った内部告発文書が気になって仕方ないのだ。だからそれから気をそらすために、酒に頼る。
「くそっ、酒、酒は」
「あなたごめん、探してこようか」
目が覚める、紗枝がリュックを漁っている。
「あなたごめんここにお酒ないから探してくるよ」
「ごめん寝言」
寝言で酒と呟いていたようだった。
「そうなんだ」
「うん、こんなときに飲んでる余裕ないし」
それにあまりお酒は好きではない、飲むなら炭酸とかの方がいい。そこまで考えてふと炭酸が飲みたくなってきてしまった。
「そう言えば水って」
「水ならここの水道が使えてるからいっぱいあるよ」
ここの拠点に移ってからは、水は簡単に給水できているので困ってはないない。だから水を理由に探しにいくことがたたれた。
「あのさ」
「なにあなた」
「なにかジュースでも探しにいかない」
だからストレートに言う。
「うん」
「菜々美もジュース飲みたい」
「なら探しに行こうか」
今日はジュースを探しに行くことにした。荷物は軽めでいいだろう、どうせ絶対に必要なものではないので最悪諦めればいいのだ。護身用にアサルトライフルとリボルバーだけをもち、探しに行くことにした。




