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女装趣味の私が王子様の婚約者なんて無理です  作者: 玉名 くじら
第5章

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04 状況確認


 続けてお父様は諦めモードて話を続ける。

 「なんかうちとアンバーレイク領が国家転覆を狙ってるんじゃなかいかとね」

 「何でそんな話になってるんです?」

 「話すと長くなるんだけど―――――」


 お父様が言うには、うちとアンバーレイク領が発展しすぎて、他の領主が嫉妬したからとの事。

 実際、経済力やら技術力とか、この時代に合っていないので、そこは突っ込まれても仕方ないのかな?

 ただ気になるのは、黙ってコソコソ変なモノ作ってるんじゃないかと疑われているところだ。

 その人達からすれば、見るものすべて変なモノだと思うんだけど、どうなんだろうね。


 人口に関しては、ダブルスコアで一番が多いのがアンバーレイク領。二番目が王都。僅差で三位がオパールレイン領なんだそうだ。

ただ、西側(アンバーレイク領周辺)と南側(オパールレイン領周辺)はそれぞれの恩恵を受けているので、比較的裕福で産業も右肩上がりになっているので不満はないそうだが、問題は北と東だそうだ。


 王都自体が国の南西よりの位置にあるため、件の領地は王都から遠いのだそうだ。

 加えて、領民の流出も多く、産業も流通も乏しい。更に反体制派の多い地域と、面倒な場所らしい。全部が全部そうでは無いのだが、昔ながらのステレオタイプの貴族が多いらしい。

 そして、格差が広がっているので、ここいらで難癖を付けて富を簒奪してやろうと画策したのが、これらしい。


 あと、東でも異端のエンジェルシリカ領は別で、こっち側の領との交流(主にエリー)があるので、この国随一の武力をもって、武装蜂起をするんじゃないかとも言われている。

 国境を守る軍人の数は一番多いしね。

 間に挟まれた領は気が気じゃないんだろうね。あ、挟むって変な意味じゃなくて。


 まぁ、あそこも、と言われるとなると文化汚染だなんて言われるのも仕方ないのかな?

 独自の宗教立ち上げて、毎日盛ってるみたいだし、それが波及しないか恐れてるんだろうね。

 こんなに寒いのにあったかそうでいいですね。全然羨ましくないけど。


 それと、今まではお姉様への恐怖心(威光)で黙っていたのだが、現在学園に在籍している為、この機会を逃す術はないと仕掛けてきたのだそうだ。

 まぁ、大体が弱小貴族。うちの使用人を使者として送れば、殆どが唯々諾々と了承するのだそう。


 問題は伯爵家以上の家がいくつかあるという事。歴史だけは古い家なので、無駄にプライドが高いので、それぞれの領主が出向いて説明に行かないといけないのだそう。

 ただ、それ以外の要素もあるらしく、未だにアイデアル教の信仰が残っている地域故、クリス教発足も少なからず影響しているらしい。

 いや、エリー教の影響の方が大きいのかな?

 ちなみに原因の女神であるイデアさんは、現在協会で日々雑務に追われているらしい。こうなるの分かってて逃げたな。


 「そんなワケで、メイドを付けられないんだけど、大丈夫かい?」

 「まぁ、はい。王都まで汽車も通っているので大丈夫ですよ」

 「すまないね」

 「で、いつまでに行けばいいんですか?」

 「今日中に頼むよ」

 「はぁ?」

 「そ、そんな怒らないでよ。いろいろバタバタしてて忘れてたんだ。先方には代わりに謝っといて、それじゃ、私は行かないといけないから、あとよろしく」

 「ちょっ!」

 慌てて部屋を出て行こうとするお父様。


 「あ、そうだ…。これ少ないけど滞在費として渡しておくね」

 「いやそんな急に…」

 私が反応するよりも早く、慌ただしく部屋を出て行ったお父様。

 いくら何でも丸投げしすぎでは?

 私を部屋に置いたまま行くなんて……。

 ちょっと考える時間が欲しい。いくらなんでも急すぎる。


 しかし、これ薄すぎない?

 ペラペラの封筒を開け中身を確認する。

 「マジか……」


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