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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第3章 物語が進むとき
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第27話 『らせんの赤ゴキさん』開始なのです!

ホラーゲームからネタをいくつか仕入れてるので、そういう要素が含まれてる可能性があります。


 あれから数日後、今日は複数人のVTuberたちがコラボする日だ。

 僕は寝ていたので事前打ち合わせには参加できなかったが、おおよそのことはシラユキから聞いている。


 今回は一度入るとクリアするまでログアウトできない迷宮で、1人でも死亡するとセーブポイントからやり直しをするというものだ。


 しかもその迷宮というのが即死トラップばかりで【物語】に沿って行動しないとすぐに死ぬらしい。

 ちなみに参加するVTuberは全部で4名。シラユキとユイの他に『かぐや姫』のカグヤさんと『シンデレラ』のシンラさん。

 カグヤさんとシンラさんには面識がないのでどうすればいいのかわからない。


 そんなことを考えていると集合場所に着いた。既にユイとカグヤさんが居た。



「二人とも早いねぇ!」

「だって遅れたら悪いじゃない」

「そうだな。キミがネムちゃんか。よろしく頼む」



 意外とさっぱりしてるというかなんというか……どう表現したらいいのかわからない感じの人だったが、取り敢えず天才っぽい雰囲気だけは伝わってくる。

 僕はカグヤさんと軽く握手すると誰かが走ってくる音が聞こえた。



「みんな~遅れてごめーん!」



 シンラさんのようだ。少しおっとりとしたような口調でゆったりしてる。

 シンラさんとも軽く挨拶すると僕はあることに気づいてしまった。



「ユイのおっぱいちっさいね」

「「「ブッ!?」」」

「アンタにだけは言われたくないわ!」



 シラユキたちはクスクスと笑いを堪え、ユイは僕の頭を叩いてきた。しかし、僕に出てくる表示はたった1つ。



『【破壊不能】』



「ウザッ!! もう早く行くわよ!!」



 ユイは先走って迷宮の中に入って行った。


 実は収録はとっくに始まっている。どれぐらいから開始しているのかというと始めから。

 『あれから数日後~』の頃には既に始まっていたのだ。


 僕たちもユイを追いかけて迷宮内部に入る。

 ちなみに【迷宮】と【ダンジョン】は似ているが微妙に違うらしい。


 細かいことはわからないが、ボスを倒すことでクリアするのが【ダンジョン】で、物語に沿って行動することでクリアするのが【迷宮】らしい。


 ちなみに今回の【迷宮】は実はクエストだったりする。

 僕たちのクリア条件は迷宮に置き去りになってしまった男の子と女の子を助け出すこと。


 僕としては『迷宮に子供を入れるな!』としか思わないが、ゲームなのでこの辺は気にしてはいけないのだろう。


 迷宮に入るとまあ、迷宮って感じで3通りに道が別れており、それぞれに古びた扉があった。

 そのうちの真ん中の道の奥にある扉だけは鍵穴があったので、謎解きやホラー要素も含まれているのだろう。



「まずどこから行く?」

「そうね。取り敢えず右の部屋から行きましょ」



 というわけで全員で右の部屋を開ける。

 右の部屋はT字の部屋になっており、右奥には1つの張り紙があった。



「ゆ、ユイちゃん、行ってきて……」

「そういうアンタが……そういえばアンタこういうの苦手だったわね。まあ、全員で見れば大丈夫よ」



 シラユキは深海魚の回で悲鳴を上げまくってたからこういうホラー苦手だってバレてるもんね。

 そういうわけで全員で読みに行くことに。



「騎士はバカだから剣が偽物でも気づかない……どういうこと?」

「剣ってアレじゃない?」



 カグヤさんが指をさす方向を見ると箱に剣が刺さっていた。



「ちょっと抜いてくるね~」



 シンラさんが剣を抜きに行く。僕とシラユキも彼女について行く。

 シンラさんが剣を抜いて戻る途中に僕とシラユキは何か異変がないか調べるために扉を開けようとするが何故か鍵が掛かっていて開かなかった。



「……イヤな予感」



 この予感を伝えるため、ユイたちの元に戻ると張り紙の文字が変わっていたのに気づいたシラユキが読み上げた。



「剣がない。お前らが取ったのか。殺してやる」

「「「……え?」」」



 すると剣が刺さっていた箱の裏から石像が出てきて僕たちの方に迫ってくる。

 もちろん僕たちがいるのは行き止まり。これは死亡1回目だね。



 ━━━━━━ぐちゃり。




 気づいたら僕たちは最初の扉に入る前に戻っていた。



「いや~いい流れだったね~」

「そうだな。素晴らしい流れだった」



 僕もこういうのぐらいは知っている。偽物の剣と置き換えると外に出られるのだろう。

 問題はその偽物の剣だ。軽く見た感じだが、さっきの部屋にはそれらしきものはなかった。

 つまり左側の部屋から入手するのだろう。


 というわけで全員で左側の部屋に入る。



「あっ、これかな?」



 シラユキが偽物の剣を抜く。床が開く。みんなで落ちる。

 

 ━━━━━━ぐちゃり。



「アンタたちこれに引っ掛かってたらクリアまで何日掛かると思ってるのよ!?」



 僕たちの迷宮生活はこうして始まったのだった。





 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:A+ 親密度:100%


 解説:人気VTuber『シラユキ』の妹。シラユキのことが大好きで、シラユキのためなら何でもする。好きなことは頭を撫でられること。

 暗い場所がとにかく苦手で、その場で震えて動くことすら出来なくなる。



・特性:【自動魅了付与】【破壊不能】


・パラメーター

 STR:130(+130) INT:290(+20)

 AGI:400 DEX:95%


・スキル(10枠中8枠使用中)

 ・使用スキル

【ファイアボール Ⅸ】【アイスランス Ⅸ】

【ウィンドエッジ D】【天地乖離す究極の幼女(エヌマロリッシャー)


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)

 【パートナーを想う気持ち】【アテナの慈愛】


 ・特殊スキル

 【アプリ連動】


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル

 ーーーーLv.0


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