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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第3章 物語が進むとき
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第24話 ドラゴン遭遇しても討伐すれば怖くないっ!


 僕とシラユキはボス部屋への扉を開けて中に入るといきなり滑り台があって街の中に放り出された。



「ネムちゃん、どこから出るかわからないから気をつけてね」



 僕とシラユキは警戒しながら街中を彷徨くが、【災害龍】は姿を現さない。

 それにしても街は上手く作り込まれており、喫茶店やギルドハウス、冒険者ギルドまで存在していた。



『キエエエェェエエエェェエエェエェエエ!!!』



 その呻き声が街を包み込む。聴けば聴くほど頭が痛くなる。状態異常【混乱】にさせる能力でも含まれているのだろうか?


 そして次の瞬間、遂に【災害龍】と目が合った。



「名前は……氷龍!?」



 運営側のネーミングセンスが素晴らしかった。

 もはやここまで安直過ぎるとむしろ清々しい。



「【ファイアランス】!!」



 シラユキが炎属性のスキルを使うが、その場でかき消されてしまった。

 どうやらこの空間では炎属性のスキルは無効のようだ。



『キエエエェェエエエェェエエェエェエエ!!!』



 すると氷龍の方が僕たちに体当たりしようと近づいてくる。

 ━━━━━━どうする?


▶【右に転がって避ける】

 【避けずに爆弾を設置】



「んっ!」



 僕は上手く地面を転がって避けた。体当たりに失敗した氷龍は建物にぶつかって身体が脱け出せなくなったようだ。



「ネムちゃん! 【スノーブラスト】!!」

「【ウィンドエッジ D】!!」



 僕はシラユキに合わせてスキルを発動して氷龍に攻撃を当て、氷龍に爆弾を設置した。

 氷龍は建物から脱け出し、再び空高くに上がった。



「3、2、1……」

『キエエエェェエエエェェエエェエェエエ!!!』



 爆発音と同時に氷龍の声が街中に響く。すると氷龍が落下してきた。僕はタイミングを見計らって空高くに跳びはねてもう一度スキルを放つ。



「【ウィンドエッジ D】!!!」



 僕のスキルは空中であるにも関わらず、見事命中した。

 そして、氷龍が落ちるのを確認すると同時にシラユキが大量の大砲を構えて立っているのが見えた。



「【全弾発射】!!」

『キエエエェェエエエェェエエェエェエエ!!!』



 氷龍のHPゲージを見ると残り4分の3といったところだろうか?

 僕が地面に着地する時、怒った氷龍は反撃に出たのだ。氷龍はそのままシラユキに突撃しに行った。



「っ!?」



 シラユキは避けられず、そのまま氷龍の口に呑み込まれる。

 リスナーたちのコメントは「カグヤった!」というコメントで溢れかえった。


 「カグヤった」ってナニ?

 疑問に思っていると何故か解説が出てきた。



『【カグヤる】:人気VTuberである「カグヤ」が生放送中に頭からパックリと捕食されてHPゲージが消えた際に生まれた用語。

 類義語に「マ○る」という用語が存在する』



 何故こういう解説だけは出てくるのだろうか……?

 まあ、そんなことを考えてる暇もないし、とりあえずシラユキを救出しないと!



「【ウィンドエッジ D】!!」



 氷龍にダメージは入るものの決定打にはならない。

 そして、シラユキのHPゲージが減り始めた。

 

 僕はまた何もできないのか。シラユキを助けることすらできないなんてダメだ。こんなんじゃサポートキャラ失格だよ。待ってて、シラユキ。


 僕が絶対に助け出すから━━━━━━!!!



『スキル【天地乖離す究極の幼女(エヌマロリッシャー)】を獲得しました』

『【天地乖離す究極の幼女(エヌマロリッシャー)】:幼女の力で天地を裂き、敵を滅ぼす。(相手の胸囲が大きい程威力上昇。使用回数制限:1日1回)


 取得条件:衣装【幼女ちゃんセット】着用時に強い意思を持つこと』



 なんかヤバいスキルを入手した。相手の胸囲で威力が変わるって運営の闇を感じるよ。でも今は早くシラユキを助けよう。あの氷龍、めっちゃ胸囲デカイし、凄い威力高くなりそう。

 僕は建物の壁を使って空高くに跳んだ。



「シラユキを返してもらうよ!!」



◇◇◇ リスナーの反応 ◇◇◇


 589 ネムちゃん!?

 590 ネムちゃん頑張れっ!

 591 キタ━(゜∀゜)━!!

 592 やっちまえっ!!


◇◇◇ ◇◇◇



 僕がスキルを使うと目の前に1本の剣が出現し、それを握ると足下に魔法陣が現れ、僕はその上に立った。


 そして剣を構えると誰かが僕に剣の使い方を呟いてくる。



『剣を構えて』



 僕が剣を構えて横を見ると、僕と同じ衣装を着た右目が翠色で、左目が白色の銀髪の幽霊っぽい女の子がいて、一緒に剣を握っていた。



『しっかり握って━━━━━━』



 僕と銀髪の女の子は深く深呼吸をして氷龍を睨む。

 そして━━━━━━



「『【天地乖離す究極の幼女(エヌマロリッシャー)】!!!』」



 発動したスキルを放つ。凄く太い七色に光るレーザーが氷龍を襲う。



『キエエエェェエエエェェエエェエェエエ!!!』



 しかし、氷龍もこれに負けないような太さを持った氷のレーザーを放ち、僕たちの攻撃を受け止める。



「行っけぇぇええぇぇえぇええ!!!」



 僕たちの攻撃は氷龍の攻撃を撃ち破り、そのまま氷龍のHPゲージを完全に削り切った。

 シラユキも問答無用で巻き込んでしまったのでシラユキのHPを確認すると【守護者(ガーディアン)】が発動していたらしく、無事だった。



「はあ、はあ……あうっ」



 足下にあった魔法陣が消え、僕はそのまま落下する。

 だいぶ疲れていたようで着地はできそうになかった。



「はいっ! ネムちゃんキャッチ!!

 疲れたでしょ? ゆっくり休んでてね?」



 シラユキにキャッチされて頭を撫でられると僕はそのまま眠りについたのだった━━━━





 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:A+ 親密度:100%


 解説:人気VTuber『シラユキ』の妹。シラユキのことが大好きで、シラユキのためなら何でもする。好きなことは頭を撫でられること。

 少し歪んでるが、その姿はとても愛らしく見る者を癒す。


・特性:【自動魅了付与】【破壊不能】


・パラメーター

 STR:130(+130) INT:290(+20)

 AGI:400 DEX:95%


・スキル(10枠中7枠使用中)

 ・使用スキル

【ファイアボール Ⅸ】【アイスランス Ⅸ】

【ウィンドエッジ D】【天地乖離す究極の幼女(エヌマロリッシャー)


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)

 【パートナーを想う気持ち】


 ・特殊スキル

 【アプリ連動】


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル

 ーーーーLv.0



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