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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第3章 物語が進むとき
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第22話 期間限定クエストを受注せよ!


 僕はシラユキと共に冒険者ギルドに来ていた。

 普段は来る予定など無かったのだが、ギルドに新しいクエストが現れたらしいのだ。



「期間限定クエスト【異世界行っても氷魔法があれば怖くないっ!】だって」



 なにそのラノベタイトルみたいなクエストの名前は……

 シラユキに内容を聞くとこのゲーム最強の種族である【ハイエルフ】が困ってるからそれを手伝えとのこと。

 報酬は決して良いものでは無いが、こういうのには何か裏があると思う。


 シラユキも受けてみようとのこと。クエスト受注のために受付に持って行くと受付のババ━━━━お姉さんが少し顔を引き摺っていた。



「このクエスト本当に受けるのかい?」

「何かあるんですか?」



 シラユキが聞くとババ━━━━お姉さんはため息を吐いて説明を始めた。



「だいぶ昔のことになるけどね。似たようなクエストがあったのよ。【星遺物の鍵】っていうクエストがね」



 ババ━━━━お姉さんは【星遺物の鍵】というクエストの説明を始めた。

 そのクエストではハイエルフたちが持つ7つの星遺物を集めるというクエストで、かなり揉めたらしく、殆どのプレイヤーがあっという間に倒されてしまったんだとか。


 それ以降ハイエルフはあまり人間と接しなくなったらしい。それでこんなクエストを受けるのは死にたいヤツだけなんだとか。


 ━━━━━━どうする?


▶【受ける。ババアは黙ってろ】

 【ババアに従う】



 僕はシラユキの方を見つめて受けるように促す。

 僕がそんなババ━━━━お姉さんの意見なんて聞くわけがないのだ!



「さっきからこの子失礼過ぎじゃないかい? しっかり管理しなさいよ」

「すいませんすいません! この子に悪気は無いんです!」



 シラユキに頭を押されて謝らされる。

 ……もしかして声に出てたかな?


 まあ、そんなわけでクエストを受注し、指定された街外れの山奥にある教会へと向かった。



「ずいぶん遠いね……」

「うん……」



 こちらの時間で4時間ぐらい経つのだが、全く着く気配がない。

 しかも馬を借りてるのにも関わらずだ。歩いていたらどれほど時間が掛かるのだろうか?


 それからさらに1時間ぐらいした時、ようやく目的地である教会に着いた。

 しかし、紙には夕暮れ時と書いてある。それにはあと6時間ぐらい掛かる。シラユキはもう夏休みに入ってるので問題無いが、その時間をどうやって潰すかと悩んだ結果、教会裏にある川で水遊びすることにした。



「よし、行くよ!」

「うん!」



 僕とシラユキは水着に着替えて川へと飛び込む。川の水は真夏であるにも関わらず、非常に冷たかった。よく見てみると鮭が泳いでいたのだ。

 そして、上の方には滝があって、そこの上には氷らしきものが見えた。原理はわからないが、あの氷が川の水を冷やしているのだろう。



「ネムちゃん、滝の方に行こっ!」



 シラユキは僕の手を引いて滝が流れている湖の方へと走る。そしてアイテムボックスから浮き輪を取り出して僕に被せるとそのまま湖の中に飛び込んだ。



「ぷはっ! 気持ちいいね!」

「思ったより深い……」



 僕の足は湖の底にはつかなかった。シラユキが胸の辺りまで沈んでいた。



「じゃあこれで遊ぼうよ! えいっ!」



 シラユキはアイテムボックスからビーチボールを取り出して投げる。僕もシラユキに合わせてボールを返す。

 なんというか夏を満喫してる感じだ。


 そんな感じで時間を潰し、予定の時刻になる少し前に川から上がってシラユキに身体を拭いてもらい、水着から着替えると誰かが教会に入ったような音が聞こえた。



「誰か入った? 行ってみよっか」



 不思議に思った僕とシラユキは教会の中に入る。すると教会の中には緑色の髪で耳の長い女の子がいた。



「お主たちがギルドから派遣された人じゃな? 我こそは風使いのウィンじゃ。ウィン・ドウズ・10世。王都冒険者学園中等部の元校長じゃ。気軽にウィン先生と呼んでくれ!」



 自信満々に自己紹介をしたウィン先生と名乗るハイエルフ。

 ウィン・ドウズ? へぇ……変な名前。



「元?」

「そうじゃな。学園が滅んじゃったんじゃよ。ちょっと掴まってくれ。転移する」



 不思議に思いつつも首を傾げながらウィン先生にしがみつく。━━━━━━ベッタリと。



「お主、暑苦しいんじゃよ!! 軽く裾を摘まむ適度でいいんじゃ!! まったく……」



 するとウィン先生の手に持っていた石が光出し、僕は目を瞑った。

 そして、ゆっくりと目を開けると何処かの屋敷っぽいところに転移していた。

 それから10秒の時が経って……



「いつまで張り付いておるんじゃ!!」

「ネムちゃん、ほら離れて」

「お主が言えたセリフでもないわ!!」



 さっきから騒がしいなこのロリババア。

 僕とシラユキはゆっくりとウィン先生から離れる。

 するとメイドさんがお茶を出してくれた。



「ネムちゃん! メイドドラゴンだよ! メイドドラゴン! 略してメイドラゴン!!」



 龍人なんて初めて見た……尻尾とかどうなってるのかな?

 そんなことを気にしてるとウィン先生が会話を始めた。



「お主たちは我らと一緒に【災害龍】を討伐して欲しいのじゃ」

「【災害龍】ですか?」



 【災害龍】。この世界に古来より伝わる伝説の龍たち。全部で6体いたらしいが、なんやかんやあって数を減らし、現在では3体ぐらいしか居ないらしい。

 言ってみれば3体しか居ないけど、この世界の四天王的存在。何故そんな奴らとシラユキが戦わなければならないのだ。



「だいぶ前に我が頑張って破壊した【古代兵器】が余計なプログラムを持っていてな。【災害龍】たちが人々の住む街を攻撃したのじゃ。

 ちなみにこれが【古代兵器】の残骸じゃ。見事なまでにバラバラじゃろ?」



 ウィン先生はそう言って1枚の写真を見せてきた。

 写真には盾や剣、腕などの巨人らしきパーツが多く、それらは土みたいなモノに埋もれていた。

 だが、僕はその土を囲んでいるものを見てみるとあることに気付いてしまった。


 ━━━━━━これ、便器ドーム(新国立○技場)じゃん。


 そう、便器ドームだったのだ。

 それに気付いてしまった僕はそこにある茶色い土が完全にアレにしか見えなくなってしまった。


 そして僕はこの巨人がどういう状況で討伐されたのかを理解してしまい、言葉を失った━━━━





 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:B+ 親密度:100%


 解説:人気VTuber『シラユキ』の妹。シラユキのことが大好きで、シラユキのためなら何でもする。好きなことは頭を撫でられること。

 少し歪んでるが、その姿はとても愛らしく見る者を癒す。


・特性:【自動魅了付与】【破壊不能】


・パラメーター

 STR:130(+130) INT:260(+20)

 AGI:380 DEX:90%


・スキル(10枠中6枠使用中)

 ・使用スキル

 【ファイアボール Ⅸ】【アイスランス Ⅸ】

 【ウィンドカッター Ⅹ】


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)

 【パートナーを想う気持ち】


 ・特殊スキル

 【アプリ連動】


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル

 ーーーーLv.0




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