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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第2章 シラユキの日常
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第18話 にゅるにゅるを討伐せよ!



 僕たちの目の前に現れたこのダンジョンのボス オクトパスプランター。その腕から生えている8本の『にゅるにゅる』はどこまでもイヤらしい手つきをしており、リスナーたちが大喜びして、VTuberたちにトラウマを植えつける大型イベントである。


 この二人は今までダンジョンなんて潜る戦力が無かったため、そのイベントが無かったのだ。

 そして、リスナーたちの強い願いがそれを生放送という類いで実現させたのだった。



◇◇◇ リスナーの反応 ◇◇◇


 928 触手キターーッ!!

 929 オクトパス大先輩!!

 930 やっちまえっ!

 931 神に感謝をッ!!


◇◇◇ ◇◇◇



「……撤収」



 ユイの一言で僕とシラユキは後ろを振り返るが、既に扉は閉じており、逃げ道は無かった。

 オマケにここはログアウト不可のボス部屋。僕たちはオクトパスプランターを討伐するしかないようだ。



「【ウィンドカッター】!」

「【アイスエッジ】!!」

「【サンダー】!!」



 三人でスキルを同時に放つが、オクトパスプランターのHPゲージは1ミリも減っていなかった。

 その時、リスナーからとあるコメントが流れてきた。


『1人が捕まるとダメージが入るようになりよ』


 その文字を見た瞬間にシラユキとユイは互いに押しつけあいを始めたのだった。



「シラユキ、行きなさい」

「私はユイちゃんが行くべきだと思うなぁ?」



 僕がシラユキとユイを冷たい目で見ていると足下に何かが絡みついたような感覚が走った。

 まさかと思い、足下を見てみるとタコさんのにゅるにゅるが━━━━━━



「「「え?」」」



 そのまま僕はオクトパスプランターの元へと引き摺られて行く。

 いや、ちょっとまって!! 本気で怖いんだけど!?



「ひゃあっ!?」



 にゅるにゅるが僕の身体中をうねうねと這いまわり、お腹の辺りから肉を押し上げるように押してくる。

 そして、別のにゅるにゅるが足から太腿に絡みつき、軽く脚を拡げさせられる。


 いやいや、おかしい!! こんなの絶対おかしいって!?



「にゃあああああああっ!!!」



 きっ、気持ちわるいっ!! ちょっとシラユキなんとかしてぇ!!



「さすがサポートキャラ。身を呈しての時間稼ぎね」

「ネムちゃん、ありがと。ちゃんと撮影しておくから安心してね」



 全然安心できない!! さっさと討伐するか救出するかしてよ!!



「【アイスエッジ】!!」



 シラユキのスキルがオクトパスプランターに刺さる。

 オクトパスプランターのHPゲージが一気に半分ぐらいまで削れた。

 だが、オクトパスプランターも怒ったのかシラユキに狙いを定め、触手を放ってくる。


 しかし、シラユキは全く動ぜず、そのままユイを突き出した。



「「え?」」



◇◇◇  リスナーの反応 ◇◇◇


 980 Σ(Д゜;/)/

 981 マジかよ!?

 982 これは予想外過ぎる

 983 クロユキが降臨した


◇◇◇ ◇◇◇



「シラユキぃぃいぃいいぃぃいっ!!!」



 オクトパスプランターはそのままユイの足を引き摺り、僕と同じように身体中をうねうねと這い回られ、同じ感じになったが、オクトパスプランターはそこに追い打ちをかけるかのように唾を吐きかけた。



「うえぇっ……なんかぬるぬるする……」

「【アースカッター】!」



 シラユキはオクトパスプランターの触手を切り、僕を解放した。

 そして、僕はそのまま0距離によるスキルを放つ。



「【ウィンドカッター】!!」

『ギエエエェェエエェェエェェェ!!!』



 0距離で放たれたスキルはオクトパスプランターを真っ二つに切り裂いた。

 そして、オクトパスプランターの内部から謎の液体が大量噴出したのだった。



「……え?」



 切り口にいた僕はその液体をモロに被り、全身液体まみれになった。

 びちょびちょで気持ちわるいっ……



『ランクがC+に上がりました。また、【ファイアボール】【ウィンドカッター】【アイスランス】のスキルレベルが1つずつ上がりました』



 どうやらランクとスキルレベルが上がったようだ。

 するとシラユキが僕の元に走って寄ってくる。



「ネムちゃん大丈夫!?」

「っ!?」



 僕は頷いてシラユキの方を見ると急に胸が苦しくなった。

 そして、身体が勝手に動き始めたのだ。



「おねえちゃん、しゅきぃ……」

「ネムちゃん……?」






 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:C+ 親密度:100%

 解説:人気VTuber『シラユキ』の妹。シラユキのことが大好きで、常に頭を撫でられたがっている。

 ちょっと歪んでるけど、その姿はとても愛らしく見る者を癒す。


・状態異常:【親密魅了(強)】

・特性:【自動魅了付与】【破壊不能】


・パラメーター

 STR:130(+130) INT:230(+20)

 AGI:365 DEX:80%


・スキル(10枠中6枠使用中)

 ・使用スキル

 【ファイアボール Ⅵ】【ウィンドカッター Ⅷ】

 【アイスランス Ⅲ】


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)

 【パートナーを想う気持ち】


 ・特殊スキル

 【アプリ連動】


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル

 ーーーーLv.0



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