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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第2章 シラユキの日常
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第13話 シラユキの日常



 翌朝、僕が目を覚ますとシラユキは既に家を出発していた。

 テレビに外の映像は映らないが、代わりに音が聞こえたり、シラユキの現在地がマップ上に表示されている。

 そして、その地図を見ると僕の住んでいた地域だったのだ。

 まさかこんな近くに人気VTuberがいるなんて思いもしなかった。



「優依ちゃんおはよ」

「おはよ」



 シラユキが通り過ぎた後ろで挨拶を交わす女子生徒たち。しかし、シラユキは教室に入っても誰からも話しかけられることもないまま席に向かう。

 シラユキは身長が5歳児と変わらないぐらい低く、椅子に座る時は踏み台を使っていた。


 そうしてシラユキが椅子に座るとカバンの中から何かを取り出してパラパラと何かをめくる音が聞こえてきた。

 おそらく1人で本を読んでいるのだろう。


 そして、そのまま誰とも会話することもなくチャイムが鳴り、担任の先生と思わしき人が入ってきた。

 HRが始まり、出席確認をすると、シラユキが僕にも分かるようにと携帯を胸ポケットに仕舞ったようでクラスの様子がテレビ画面に映った。



桜井(さくらい) 白雪(みゆき)

「はっ、はいっ!」



 シラユキの声が教室に響く。なんかシラユキの正体とかクラスメイトたちには既にバレてるような気がする。

 みんな気を遣ってくれてるのだろうか?


 担任の先生が連絡事項を伝えた所でHRが終わり、そのまま教室を出ていくと教室がざわめき始めたが、シラユキは1人で本を読んでいた。



「シラユ━━━━みゆきちゃん、今日までの提出書類なんだけど……」



 クラスメイトの1人が今日提出期限のある書類を集めているようだが、明らかに話しかける時にシラユキ言ってた。

 しかもそれで振り返るシラユキもシラユキのような気がする。



「これで大丈夫?」

「うん、ありがとね! シラユキちゃん!」

「うん! ━━━━━━あっ、違う。それ誰?」



 もはや自分の正体を隠してるようには見えない。

 ここまでくるとよくネットに晒されてないなと感心する。


 ちなみにそのプリントを回収した人はクスリと笑ってシラユキを誤魔化し、別の人のプリントを回収しに向かった。


 そして一限目、理科(生物)



「ではオキシトシンが分泌されるのはどこ? じゃあシラ━━━━桜井!!」



 生物の先生がシラユキと言いかけてシラユキを当てる。

 先生にすらバレてた! もはや隠さないでシラユキだと公開した方が良い気がする!!



「えっと……やっぱり肝臓かな。ほらなんか肝臓って色んなホルモンが分泌されてそうだし、なんかこう名前がブワッてなってそうだから!!」



 完全にVTuber(ボケ)のスイッチが入ってる!!

 しかもオキシトシン知らないの!? あの有名なアニメでも「オキシトシンが(みなぎ)るッ!」とか言ってるのに!



「す、すまん。先生のツッコミがまだまだのようだ……」



 それから生物の授業が終わり、休憩時間は本を読んで終わり、次は英語なのだが、リスニングテストをやって終わった。


 英語が終わると次は体育のようだ。女子生徒たちが荷物を持って女子更衣室へと会話ながら向かうが、シラユキは1人ボッチで女子更衣室へと向かう。



「鍵係り遅いし着替えようぜ」



 女子生徒の1人が言うとみんな女子更衣室の前で着替え始めた。

 男子は教室で着替えているので、まさか女子たちがこんな所で着替えてるとは思うまい。僕だって初めて知ったのだから。


 シラユキもその流れで着替えようとするとクラスメイトたちに無言で止められてた。

 シラユキは仕方なくスカートの下にズボンだけ履いて待機した。

 少しすると女子更衣室の鍵を持ってきた女子生徒が鍵を開けた。


 我ら男子が見ることの叶わなかった女子更衣室。その全貌が明らかになるその瞬間を僕は見届けたのだ。



「持久走とかマジでダルっ……」

「サボらね?」



 中に入ると女子数人が制服の入ったカバンを投げて外に向かった。

 そして、内装は古く、その辺にホコリが散らばっていた。

 ココハドコデスカ?? ジョシコウイシツ?


 僕が混乱していると外で着替えなかった女子たちが服を脱ぎ始めた。

 ━━━━━━━━どうする?


  【紳士的な行動】

 ▶【欲望的な行動】



 人間の欲望とは本能だ。僕は本能に従うだけだ!


 頑張ってテレビ画面の下から覗くが、映される映像は何処から見ても変わらなかったが━━━━



「ネムちゃん! なにしてんの!?」



 シラユキに見つかり小声で怒られた。そしてそのまま携帯の電源を切られた。

 するとその影響で僕のテレビ画面は何も映し出さなくなり、音も聞こえなくなってしまった。

 ……うん、僕が悪かったよ。



 せっかくシラユキも運動してるのだから僕も部屋で運動でもしてようかな?

 僕はシラユキに買ってもらった体操着に着替えてベッドの上に乗る。



「僕だって人間だから仕方ない━━━━」



 そして、僕は1人で運動を始めたのだった。






 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:C- 親密度:80%

 解説:人気VTuber『シラユキ』の妹。シラユキのことが大好きで、常に頭を撫でられたがっている。

 ちょっと歪んでるけど、その姿はとても愛らしく見る者を癒す。


・特性:【自動魅了付与】【破壊不能】


・パラメーター

 STR:110(+110) INT:210(+20)

 AGI:350 DEX:80%


・スキル(10枠中5枠使用中)

 ・使用スキル

 【ファイアボール Ⅳ】【ウィンドカッター Ⅵ】

 【アイスランス Ⅱ】


 ・常時スキル

歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)


 ・特殊スキル

 【アプリ連動】


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル

 ーーーーLv.0



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