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サポートキャラ はじめました  作者: 名月ふゆき
第1章 サポートキャラはじめました
11/33

第10話 【筋肉】は全てを制圧する



 ショタマッチョが消え去ったその日、中間発表が行われた。

 ステータスホードが自動的に開き、そこに順位とパーセンテージが記載されていた。


 順位 構成  チーム名称


 1位 ソロ  シラユキ&ネムちゃん 100%

 2位 チーム 筋肉の里       95%

 3位 チーム 筋肉の山       90%

 4位 チーム 筋肉の誓い      86%

 5位 チーム マッスル・ロリコーン 70%

 6位 チーム I love 幼女      64%

 ━━━━━━以下失格。


 筋肉からの幼女趣味(ぺドフィリア勢)とロリコン勢。この二大勢力にはさすがの僕も恐れたが、1位だったことを確認するとそんな恐れも消え、にっこりと笑いながらシラユキの方を見た。



「ネムちゃん! 私たち1位だよ! いえーいっ!」



 僕とシラユキが浮かれて、呑気にタッチしていると謎の音声が聞こえてきた。



『只今より現在1位のシラユキ&ネムちゃんの位置情報を公開します』

「「えっ……?」」



 僕とシラユキが呆けた声を出すと目の前にマップが現れ、僕たちのいる場所に赤い点が表示された。

 これはマズいんじゃないですか……?


 ━━━━━━どうする?


 【逃げる】【その場に留まる】


 明らかに逃げるしかなかった。ここにいれば間違えなく逃げ場が無くなってシラユキのHPが尽きる。

 僕はシラユキの方を見て頷いた。



「逃げるよ!」



 僕とシラユキは急いで遺跡を抜け出して森の奥に入った。

 森の奥にある岩の下でマップを確認すると普段は青い点であるはずの僕たちの点が赤く点滅したままになっていた。



「なんで追跡機能あるのぉ!?」



 シラユキの声が森中に響き渡る。僕とシラユキは再び走り出した。


 それから5分ぐらい逃げ回ったけど、赤い点滅は消えなかった。

 どうやらイベント終了まで消えることはないようだ。



「【アサルトエッジ】!」

「きゃあっ!?」



 何者かがシラユキに向けて魔法を放つとシラユキはその攻撃をモロに受けてしまい、森を抜けた先に転がった。

 HPは何とか持ちこたえて、HPゲージは半分ぐらいになっている。



「諦めなさい! シラユキ! ユイはアナタを仕留めるために他のチームの協力を仰いだのよ。アナタに勝ち目はない! 今回ばかりはユイの勝ちみたいね!」

「?」



 僕とシラユキの目の前に現れたのはシラユキに並ぶ人気VTuber ユイ。自称シラユキのライバル。


 だけど肝心なシラユキは彼女が自分をライバル視してるとは微塵も思ってない。


 なぜならシラユキはVTuberというカテゴリーなのだが、基本はプロデューサー任せで、普段はアナログ系の人間なのだ。

 携帯も最近スマホに変えたばかりでネットに接続したことはないらしい。


 そんなシラユキの日常は━━━━━━


 1、朝起きる   2、身じたくをして学校へ

 3、トイレで昼食 4、下校途中に事務所へ行く

 5、事務所で打ち合わせ

 6、帰宅後マジョリティーオンラインにログイン

7、僕と遊ぶ 8、ログアウト 9、1人で夕食 10、入浴 11、勉強 12、就寝



 という流れ。見てわかる通り、携帯やパソコンを弄る時はおろか、テレビすら見ない。

 シラユキの場合、記録は全てメモ帳に書くし、調べ事は紙の辞書を使うのだ。ユイのことは仕事上で知っていても、ネットからのウワサは一切入ってこない。

 なので、シラユキがユイにどう思われてるなど、知る由も無かったのだった。



「ユイちゃん! 私、たったの1人でも負けないから! 正々堂々勝負だよ!」

「ウ"ッ!」



 シラユキは既に他のチームの協力を仰いでいて、尚且つ奇襲を使ってシラユキのHPを半分も削ったユイに(精神的)大ダメージを与えた。



「全員でやっちまえ!!」

「「「うおおおおおおおおおおっ!!!」」」



 筋肉の1人が声を出すとユイを無視して全員で走ってきた。

 僕とシラユキは距離を取ろうと後ろに逃げようとするが、そこは見事なことに崖だった。



「【ウィンド・クリスタル】!」

「【ウィンドカッター】!」



 僕とシラユキは同時魔法攻撃を繰り出したが、ユイは筋肉たちの後ろで余裕そうな顔をしていた。



「【リフレクター】!」



 ユイが魔法を発動すると他の筋肉たちの目の前に謎の障壁が現れ、筋肉たちを僕とシラユキの魔法から守った。



「「「【マッスルフィーバー】!!!」」」



 筋肉たちが謎の魔法を発動すると全身から凄まじいオーラが出てきてスーパーマッスル人へと進化した。

 【マッスルフィーバー】によって強化されたマッスル星人たちはシラユキに襲いかかる。

 僕はシラユキを守るために前に立つ。



「おらどけっ!」

「ひゃあっ!?」

「ネムちゃん!!」



 先頭のマッスル星人に押し倒されるとそのまま僕を踏み潰しながらシラユキへと攻撃を始めた。



「おらおらおらおらおら!!!」

「きゃああああああああああああっ!!!」








 




 名称 ネム(サポートキャラ)


 ランク:C- 親密度:47%


 解説:人気VTuber『シラユキ』の可愛い妹。触れた異性を【魅了】にするが、最近歪み始めた。


・特性:【自動魅了付与】、【破壊不能】


・パラメーター


 STR(物理攻撃):77(+77) INT(魔法攻撃):210(+20)

 AGI(俊敏性):350     DEX(命中率):80%


・スキル(10枠中5枠使用中)

 ・使用スキル

 【ファイアボール Ⅳ】 【ウィンドカッター Ⅵ】

 【アイスランス Ⅱ】


 ・常時スキル

 【歪み始めた人工知能(ブレイクオブブレイン)】【守護者(ガーディアン)


・装備品

 【契約の腕輪】【絆の短刀(リアンズダガー)


・固有スキル


 ーーーーLv.0



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