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<4>姫に召喚されまして 4

「キミの表情から推測すると、どうやらボクの現状を正しく理解してもらえたようだね。

 キミに主導権を譲渡して正解だったよ」


 おもむろに近づいて来た彼女は、檻の隙間から手を差し入れ、俺の右手を両手で握った。


「それじゃぁ、改めてお願いさせて貰うよ。

 ハルキ、ボクを助けてくれないかな?」


 整った顔が、息が当たりそうな距離にある。


 一瞬だけ、頷いてしまっても良いかなと思ったが、強く状況を意識する。


「……現状を正しく理解した俺が、助けるために動くと思うか?」


「まぁ、そうだろうね……」


 言葉ではそういっているが、特にがっかりした様子も見受けられない。

 恐らくは、断られると予想していたのだろう。

 

 手を握ったまま、しばしの沈黙を保った彼女は、何かを決意したかの様に、強く頷いた。

 その綺麗な瞳には、覚悟の文字が浮かんでいる。 


「勿論、報酬も出すよ。

 助けてくれた暁には、ボクの体を好きにしてくれて構わない」


「……は?」


 突拍子もない発言に戸惑う俺を尻目に、サラは突然立ち上がり、羽織っていた白衣を脱ぎ捨てた。


 白衣の下は、白のブラウスと膝丈ほどの黒いスカート。ブラウスは薄めなのか、胸の辺りが大きく盛り上がり、ふんわりとしたスカートと相まって、彼女の美しさをより一層引き出している。

 

 そんな光景に圧倒されていると、彼女の手によって、スカートがストンと床に落ちた。


 素足から順番に見上げていけば、すらっとした足首から真っ白な太股まで肌色一色。

 彼女の下半身を守るものは、白いパンツしか残されていない。


 ついには、彼女の両手がブラウスの裾を掴み、見せ付けるかの様にその身をひねりながら、ゆっくりと持ち上げられていく。

 

 しみの無いお腹に、くびれた肋骨まわり。そして、ついには2つの柔らかそうな果実に差し掛かった。


 ブラジャーなどは身に着けておらず、プルプルの肌が迫り来る。


「!!! いや、ちょっとまて!」

 

 俺の声に彼女の手が、胸を半分さらした状態で止まった。


 パンツ1枚で自ら上着をめくり上げ、大きな胸を見せ付けるかの様に突き出している。

 頬が赤く染まり、若干、恥かしそうな表情を浮かべているのが、なんとも男心をくすぐる。


「……服を元に戻せ」


「……報酬を確認しなくて良いのかい?

 これでも胸には自身があったのだが、こう大きくては好みに合わなかったかな?」


 ブラウスこそ元に戻してくれたものの、パンツ1枚の状態で、サラは自分の胸に手を当て、むにむにと、もみはじめた。


「サラの覚悟はわかった。

 こっちも本音で話をしてやるから、スカートも履いてくれ」


「……そうかい?

 えっと、今更で悪いんだが、経験が無いので、出来れば優しくしてくれるとありがたいんだが……」 


「とりあえず、服を着ろ!!」


「……仕方ないね。了解したよ。

 このままでは、女としてのプライドがズタズタなんだが、キミを怒らせてしまっては本末転倒だからね」


 しぶしぶと言った感じで、サラはゆっくりと服を着直していった。


「サラの現状は理解した。その上で助けてやりたいとも思う。けど、その案が浮かばない。

 したがって、助けることは出来ない。報酬以前の問題だ」


 まじめに話しをしようと心がけているのだが、とうしても意識が、サラの大きな胸にいってしまう。

 びっくりしたせいで彼女の行動を止めてしまったが、本当にもったいない事をしてしまった…………。


「なるほど。そういえば、打開策について詳しい話をしていなかったようたね。またしても先走ってしまったようだ。

 一応作戦自体はあるんだよ。そして、キミの手助けを借りれば、成功すると思うんだ。

 もちろん、より良い計画があればそちらに変更するつもりだよ」


「そういう話しは1番初めにしてくれよ……」 


 そして、俺は彼女の作戦を聞くことになった。


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