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第120話 時間

定期更新を完全に忘れてました!

申し訳ありません。

慣れるまでこんなことがまたあるかもしれません……

予約更新にするかな。

「そういえば時間は大丈夫なのかな?」


精霊に時間を指摘され、闘技場に設置された巨大な時計を確認する。


「次のクラスが来る時間帯か……」


すでに授業の時間は過ぎており、そろそろ次のクラスが来てもおかしくなかった。

 精霊の属性や、契約して出来ることなど聞きたいことは沢山あるが、先生の対応などを見る限り精霊の存在はあまり公にはしない方がいいみたいだ。

 自分のクラスでは何人か見ているはずなので、遅かれ早かれ噂は流れると思うが、今の規模ならばただの噂程度で収まるはずだ。


「そうだねー。もうお開きかな? 質問には十分答えたと思うけど」

「また聞く機会はあるかな?」


後々聞きたい事ができるかもしれないので、これから話す機会に恵まれればとてもありがたいのだが。


「もちろんさ! 君と僕はもう友達だろ? だけどアイデンと大体一緒にいるから、頻繁にはあえないだろうね」

「構わないさ。また聞く機会があるだけで十分だよ」


希少価値の高い精霊と話す機会などこの先あるかわからない。

 そんな中”知り合い”に精霊がいることはとても運がいいといえるだろう。


「君は僕を情報源と思ってるのかい? 友達になったのに随分と冷たいじゃないか」

「会ってまだ1時間も経っていないと思うんだけど?」

「時間の短さなんて関係ないさ! それこそ精霊が時間を気にしたら、1時間も人の一生も誤差みたいなもんだよ」


精霊は人の一生が1時間と変わらない規模で生きているらしい。


「そんなに生きて人間に興味があるのかい?」

「それは、おっと!」


精霊が何かに気づき姿を消した、やはりと言うべきか、気配が全く感じられなくなった。


「そして僕はこう言ったんだ! この夜空のように深い君の美しい髪には敵わないさ! ってね!」

「ブライトン、お前よくそんなセリフ言えるな」


他のクラスが入ってきたようだ。

 入口から友達同士の奇妙な会話が聞こえてきた。

 精霊が消えてしまった以上ここに居るのは不自然なので、クラスへ帰ることにする。


「おや? 君、もう次の授業の時間だよ? ここは僕たちのクラスが使うからどいてくれないかい?」


態度が上から目線という感じだがこちらを見下しているというより、自分の立場に酔っているようだ。


「おいブライトン! 相手がお前より立場が上だと失礼に当たるぞ!」


学園の立場は関係ない平等主義の方針を完全に無視した言い方だが、実際現場の人間たちの共通認識なので仕方のない部分ではある。


「ああ、ごめんね」


何か言い訳をすると怪しまれそうな気がしたのでそそくさと闘技場を出る。


「あれ? あの顔見覚えがあるような……確か入学式の時騎士団長に呼ばれてた奴じゃないか?」


不穏な言葉が聞こえたので、歩くスピードを少し早めた。

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