表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

59/200

到着、そして再会

 全力で空中を駆けて、半日で王都に辿り着いた。

 城の門は開かれ、近隣の村からの避難民らしき人々が入っていく。

 それを誘導している人物に、見覚えがあった。


「スピカさん!」


 スピカはその瞬間に刀の柄に手をそえた。

 しかし、一馬の顔を見て緊張を解いた。

 一馬はシャロを抱いたまま地面に着地する。


「一馬か。さらにできるようになったようだね」


 褒められたらしいが、ぼんやりとした表情をしている相手なので実感がわかない。


「今、王都の戦力はどんなもんなんですか?」


「農兵が二千。専業兵士が五百。十剣見習いが二十。そして、十剣は君達が間に合ったことで六人」


 隣に新十郎が降りてきた。


「敵さんは三千はあるぜ。フィジカルで負ける人間軍が勝つにはちと厳しい。周辺都市から兵を集める時間も足りない。まんまと奇襲された形になるな」


 そう言いつつ、新十郎はキュアーを発動される。

 疲労が霧のように消えていった。


「そのための十剣でしょう」


 淡々とした口調でスピカは言う。

 しかし、その言葉には重みが感じられた。


「そうさな」


 新十郎は頭を後頭部で組んで、上唇を尖らせながら大仰に頷く。


「近隣の町や村の避難は済んだ?」


 スピカが門番に問う。

 門番は地図を確認して、頷いた。


「これでラストです」


「わかった。今の人達が入ったら門を閉じて」


 スピカはそう言ってゆっくりと歩き出す。

 その後に続いて、一馬達は王都へ入っていった。

 ひとまず、決戦には間に合ったようだ。



第五十九話 完


次回『第一席の覚悟』


王都決戦となりました。日・月で六話ほど投稿しようと思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ