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七公会議、再び

 時間は少し遡る。

 七公会議に呼び出され、鬼人公斬歌は戸惑いながら会場へ向かった。

 魔族公ギルドラの死亡以降、地上進出は大抵の魔物が諦めたはずだ。


「いやあ斬歌どの。よく来てくださった」


 道化の格好をした男が礼をする。


「お前は?」


「遊具公キスク」


「なるほど、跡継ぎはいたわけだ」


 ぼやくようにそう言って、椅子に座る。そして、机の上で足を組んだ。

 不死公リゼルドも狼公マーナガルムも場に来ている。

 


「結局いつものメンツだな」


 斬歌はぼやく。


「魔族公の領地は跡継ぎ争いでめっためただしな」


 マーナガルムは落ち着いた声で言う。


「今日はサプライズゲストを用意したんですよ」


 そう言って、キスクは指を鳴らす。

 その時近づいてきた魔力に、斬歌は震え上がった。

 不死公も、感心したように腰を浮かす。


「あなたが出るか、ゼラード殿」


 龍公ゼラードが、天をも覆うような巨躯で地面に下り立った。



第百八話 完

今週の更新はここまでです。

こっちで十月十日が経ったということは向こうの世界にも変化があるはずです。

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