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スタートライン

 魔法習得を始めてから約一ヶ月、ついに魔力に進捗が現れた。


「なんでもいいです、何か魔法を使いたいと思わせるものを考えてください」

「ソルシーはいつも何を思って魔法を出してるの?」

「聞いちゃう! それ聞いちゃう! いいでしょう、教えてあげましょう! 私はただ魔法を使いたいってことだけを思ってるよ! 魔法ほど神秘的なものはないからね! 自分の力で出したものが思い通りになってくれるってすっごく嬉しいし、楽しいことですよ! ヴィリー様もそういうのを考えましょう!」


すっごく嬉しくて楽しいことか。そんなの一つしかない。シスタが日々笑ってくれている。それだけで私の毎日は素晴らしいものとなる。そっか、シスタの笑顔か。

過去を見るな、未来だけを、シスタが笑顔でいる未来だけを見るんだ。未来を守るために、魔力を出せ。


「できた……」

「おめでとうございます! 流石はヴィリー様! 時間はかかりましたがよくぞ制御できましたね!」

「一言余計だよ」

「これは失礼」


思ってないな。


「それで、どうやって属性を見分けるの?」

「やり方はいくつかありますが、今回は一番簡単な方法でやります」


ソルシーはカバンの中から水晶を取り出した。


「これすっごく高いんですけど、一番手っ取り早いんですよね。公爵様が買ってくださったのですっごくラッキーです!」

「へーそうなんだー。それで、どうすればいいの?」

「ヴィリー様にはまだこの水晶の凄さが分からないのですね。まあ仕方ないですけど。いつか分かる日がきますよ」

「あーはいはい。で、どうすればいいの?」

「簡単です。この水晶に触れながら魔力を外に出せばいいのです」

「それだけ?」

「はい! ヴィリー様もこれだけで凄さが分かりますよね! って、もうやってる!」


水晶に触れると中が青白く光った。


「属性は氷ですね。ヴィリー様冷めてる部分がありますし、ピッタリですね!」


この人、相手にする人を間違えれば首飛んでそうだなって本気で思う。


「あーそうだねー。それじゃあ、属性も分かったことだし、ついに魔法の練習に入るよね!」

「その前に型を知りませんとね」

「型?」

「はい。魔法には操作型と生成型の二つがあります。操作型は周囲にある自身の属性に反応するものを操作します。逆に生成型は一から自分の魔力で形を作ります。そうですね、ヴィリー様の属性で例えますと、近くにある氷を自由に動かしたり、融合させて一つの大きな氷にする、逆に小さな氷に砕いたりする。これが操作型です。逆に生成型は氷自体を魔法で作ります」

「聞く限りは操作型の方が良さそうだけど」

「たしかに操作型の方が消費する魔力が少ないですが、注意点もあります。一つは、誰かが魔力で生成したものには効果がありません。当然ですが、それは他の人の魔法ですから自分のものにはできません。それともう一つ、自分の魔力が及ぶ範囲に対象のものがなければ魔法が使えないのと同じことです。ヴィリー様もご存知の通り、魔力単体では自己強化くらいしかできないので、魔力だけで相手に影響を与えることはできません」

「逆に生成型は魔力の消費が多いけど、環境に左右されることもないし、好きな魔法が打てるってこと?」

「その通りです! さっすがヴィリー様! では、違いが分かったところで早速型を調べましょう!」


ソルシーはいきなりドアを開けて、近くを歩いていた使用人を捕まえて何かを持って来させた。


「では! それぞれ手を入れてください! そして魔力を出してください!」


片方は氷が入った桶、もう片方は水が入った桶。

私は言われるがままにして何かが起こるのを待った。手全体がふやけるくらい。


「きました」


私の手を軸に、水が少し凍り始めてる。


「ということは、ヴィリー様は生成型ですね。良かったですね〜。氷は生成型の方が自由ですから。水や風、地なら割とその辺にあるので操作型の方が戦闘の時は有利だったりするのですが、氷に関してはある場所が限られているので」


私が操作型だったら何を言うつもりだったのやら……。


「ちなみにソルシーは?」

「私は水属性です。型は両方使えます!」

「え、両方?」

「私天才なので!」


それ自分で言っちゃうのか……。


「元は操作型だったんですけど、生成型も使ってみたい! って思って、魔法の原理とか一から勉強し直して、魔力の波長や形を微調整しながら十五年、ようやく生成型も使えるようになりました!」


変な人だけどティディが推薦するだけあって凄い人なんだな。変な人だけど。


「いずれは全属性使えるようになりたいですね〜。でもまずはヴィリー様が魔法を使えるようにするのが最優先です!」

「魔力も出せるようになったし、属性と型も分かったことだし、今日から魔法のとっく──」

「あ、魔法はまた必要なものがあるので今日はこれで終わりです! では、また来週〜!」


ほんと、嵐のような人だ。

伝え忘れていましたが、二章は魔法や剣術に関する話がメインになります。

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