間話 後編 魔帝の足音
間話 後編 魔帝の足音
ミナイサ地区から民間人を救い出した翌日、早朝~
部下からの報告で百田は目を覚ます。
内容を確認したところ、魔王ノスグーラがミナイサ区域境界の城門から広場の間の大通りに単身で出現したとの報告を受ける。
顔は怒りに満ち溢れていたらしい。
報告を受けるやいなや、百田は部下に戦闘態勢を指令する。
「ウォォォォォォォォ」
ドドドドドドド・・・
馬の走り出す音と、騎士による気合の入った声が聞こえる。
トーパ王国騎士団の約200名が城門から討って出たようだった。
◆◆◆
魔王が単身で出現した。
これを魔王を倒す好機と捉えた北方貴族の騎士アボンは、配下200名を連れ、城門から出撃した。
相手はたったの1体、今なら数で押しつぶせる。
「我につづけぇぇぇぇぇぇ!!!」
馬は埃等を巻上げながら、大通りに単身で出現した伝説の勇者達ですら討ち取れなかった魔王ノスグーラに向かっていった。
魔王ノスグーラからは、何かどす黒い魔力が目視出来るほど濃く出ている。
「下種が!!!」
魔王はトーパ王国騎士団に対して手をかざす。
手の先からは、黒い炎が出現する。
「魔界の王の名において命ず。魔界の獄炎の王、鳳凰、我の命により我に逆らいし愚かな敵を焼き尽くせ。
魔王炎殺拳奥義、炎殺黒鳳波!!!」
黒い獄炎で作られた炎の鳥が騎士団に向かい飛んでいく。
「な!!!」
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
炎の黒鳥は大きくなり、拡散して騎士団に襲い掛かる。
騎士たちは、1人残らず、馬もろとも黒い炎に包まれ、消し炭となり、絶命した。
「な・・・」
城門の上で一部始終を見ていた者たちは、魔王の力に唖然とする。
魔王は更に魔法を使用する。
「大いなる大地の王よ、その絶大なる力を解放し、我が配下となりし古の魔人を呼び覚ませ。
エンシェントカイザーゴーレム!!!!」
グゴゴゴゴ・・・・
大地が盛り上がり、岩の塊が現れる。
岩は人の形をなし、動き始める。しかし・・・・大きい。
通常、亜人最強の魔力を有すると言われるエルフ中で、最高クラスの魔導士が使役するゴーレムは高さ2mくらいであるが、このゴーレムは17mくらいの高さがある。
岩の体積から言うと、いったい何倍あるのだろうか?
トーパ王国兵は、城が迫ってくるかのような圧倒的な大きさ、なす術が無いほどの質量に絶望する。
「通常のゴーレムでさえ、大軍での対応が必要というのに・・・。これが・・・魔王の力か!!エンシェントカイザーゴーレムだと!!!!」
だれもが絶望する。
その時だった。
「退いてくれっ!!!」
黒いローブを着用し、金環を頭にのせた集団が城壁の上に上がってくる。その数10名
「あ・・・あれは!!!」
兵が声をあげる。
「王宮戦闘魔導衆特戦隊!!!!!」
トーパ王国の誇る、古の勇者すらも凌駕すると言われた魔導の超エリート部隊、王宮戦闘魔導衆特戦隊が城壁に現れた。
「一撃必殺でいくぞ!!!全魔力を集中!!!!眼前のゴーレムと魔王をまとめて吹き飛ばすぞ!!!」
リーダー格の男が指示を飛ばす。
王宮戦闘魔導衆特戦隊の10名は魔法の詠唱を開始する。
「舞え!!風の精霊、荒れ狂え大気の王、我らが魔力を糧としてその大いなる力をもって、眼前の敵を滅せよ!!!!
ドラゴンサンダーストーム!!!!!」
雷を交えた強烈な竜巻がエンシェントカイザーゴーレムと魔王のいた位置に発生する。
「オォォォォォォ」
城門の上にいた兵たちは、感嘆の声をあげる。
これが、このすさまじい力が過去の勇者を超えたと言われし王宮魔導戦闘衆特戦隊のスーパーエリートの力か!!!と。
竜巻が収まる。
!!!!!!!!
しかし・・・。
「な・・・ま・・・全く効いていないのか!!!!」
10人の魔導師は崩れ落ちる。肩で息をしており、完全に魔力は尽きた。
魔王は体から目視できるほどのすさまじい魔力を発している。その色はどす黒い。
「人間ども・・・小賢しいな。」
「行け!!!」
魔王の指示により、高さ17mもあるエンシェントカイザーゴーレムはミナイサ地区南側の城門に向け歩き出す。
城門が破られた場合、大量の魔王軍がなだれ込んでくる。
奴の大きさと質量なら、一蹴りで、城門は吹き飛ぶだろう。
もう止める者はいない。
誰もが絶望したその時だった。
ブゥゥゥゥン・・・・・
日本軍の使役している鋼鉄の魔獣が咆哮をあげた。
◆◆◆
日本国陸上自衛隊トーパ王国特別派遣部隊先遣小隊は、トーパ王国王宮魔導戦闘衆特戦隊が魔王と戦っている間に、出撃準備を整えていた。
「城門を開けてください」
城を守る兵に百田がお願いする。
ギイィィィィィ
重厚な扉が開かれ、百田の視界には5階建てのビルの高さほどもある岩の化け物が見える。
騎士モアは叫ぶ
「百田殿、一般的ゴーレムは、胸のあたりにコアがある!!コアを破壊できればゴーレムは崩れ落ちます!!!!」
ありがたい助言だ。
相手が大きすぎるため、今回は10式戦車を先頭にして出撃した。
◆◆◆
エンシェントカイザーゴーレムの作成に成功した。
これで、小賢しい人族やその他の種族も滅することが出来るだろう。
魔帝様の国の、汎用2足歩行型陸戦兵器を真似て造った、魔帝様の・・・莫大な魔力と全能の知恵を持った種族の兵器のレプリカだ。
いくら人間どもが組織だった攻撃をしてこようとも、ビクともしまい。
しかし、レッドオーガやブルーオーガがやられたのは想定外だった。
思った以上に人間どもの力は昔に比べ、増しているのだろう。
さきほどエルフどもの高威力魔法攻撃があったが、あの程度では我は倒せないし、エンシェントカイザーゴーレムにも傷一つ付いていない。
エルフどもはすでに魔力が付き、倒れこんでいるようだ。
エンシェントカイザーゴーレムならば、一蹴りで人間どもの城門をあっさりと破壊できるだろう。
城門が開かれる。
「ん?」
城門の中から現れた「それ」は、魔王には見覚えがあった。
「あ・・・あれは・・・ま・・・まさか!!!」
「た・・た・・た・・・太陽神の使いの鉄龍!!!!」
「おのれ・・・人間どもめ!!!どおりでレッドオーガ、ブルーオーガがやられた訳だ!!!まさか太陽神の使いを・・・そんな大それたものを召喚していたとは!!!」
しかし、眼前にいた鉄龍は、魔王の記憶の中にある太陽神の使いが使役していた鉄龍よりもはるかに大きく、洗練された形をしており、あの忌々しい爆裂魔法を放つ角も、魔王の知るそれよりも遥かに大きく、重厚だった。
「チッ!!!!エンシェントカイザーゴーレムよ!!!眼前の敵を踏み潰せ!!!」
ゴーレムが動き出す。
ダン!!!!!!!!!!!!!!!
敵の鉄龍が忌々しい爆裂魔法を使用した。
◆◆◆
陸上自衛隊の10式戦車は敵の巨大な岩の化け物に向かい、主砲を発射した。
日本製鋼所製の44口径120mm滑腔砲は、初速1600m/s以上の超高速で発射され、岩石で作られたゴーレムの中心部に直撃し、これを貫通した。
エンシェントカイザーゴーレムのムネに大きな穴が開く。
弾は前方から突入し、内部を破壊、岩石片と共に後方から飛び出すため、前方よりも後方の方が大きな穴が開く。
岩の化け物は一瞬でコアを破壊されたため、魔力を失い、崩れ落ちる。
トーパ王国がどうしようもなかった化け物を、陸上自衛隊の10式戦車はその主砲をもって、たったの一撃で葬り去った。
静粛があたりを支配する。
「あ・・あ・・・あ・・・」
城門の上からそれを見ていた兵士は、そのあまりの光景に声が出ない。
伝説の岩の巨人が音をたてながら崩れ落ちる光景・・・。
ボン!!!!!
崩れ落ちた岩の化け物の後方から、魔王ノスグーラと呼ばれた者は、上に向かって飛び出す。
とんでもないジャンプ力、50mは飛び上がっている。
「ん?」
魔王ノスグーラの手に黒い炎が宿る。
「騎士団を全滅させた、あの強力な火炎魔法か!!!まずい!!!」
魔王は魔法の詠唱を開始する。
「魔界の王の名の元に命ず。魔界の獄炎の鳳凰・・・」
まずい!!!!!!!
城壁の上で待機し、すでに準備を整えていた犬神は命令よりも早く行動した。
91式携帯地対空誘導弾を手馴れた手付きで、迅速的確に準備。
すぐにロックオン。
スティンガーに比べ、正面交戦性、瞬間要撃性の性能が向上した91式携帯地対空誘導弾は、魔法詠唱中の空中にある魔王ノスグーラに向けて発射された。
発射された超高速の誘導弾は魔王に向かい、真っ直ぐに飛んでいく。
魔王は超高速で飛翔してくる「それ」を見て、攻撃魔法を解除し、防御シールド魔法を発動した。
魔王の周囲は淡い金色の光を放つ壁のようなものが出現する。
ドン!!!
地対空誘導弾が直撃する。
魔王の頭付近で爆発したミサイルは、魔王を下方に吹き飛ばし、重力加速度で加速したよりも速い速度で地面に叩きつけられる。
「追い討ちをかけるぞ。撃てぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
自衛隊員が、自動小銃を発砲する。
多人数から発射された多数の弾丸は曳航弾を交えて化け物に向かって飛んでいく。
キンキンキン・・・・
金属と硬い物がぶつかったかのような音とともに、弾は弾かれる。
魔王は何もないかのようにこちらに向かい、歩き始める。
ババババババババ・・・・・
96式装輪装甲車に設置された12.7mm機銃が射撃を開始する。
魔王の足が止まり、防御体制になる。
彼に傷はついていない。
「こ・・・これでも効かぬか!!!!化物め!!!!」
ダウンダウンダウンダウン!!!!
89式装甲戦闘車の35mm機関砲が連射される。
魔王は完全に防御体制をとっている。
金色の防壁は今までよりも強く光り、魔王の顔にも焦りが見られる。
少しづつであるが、体に傷がついているようであった。
足は10cmほど地面に埋まり、砲が着弾するたびに後ずさる。
10式戦車の砲が装填を終え、魔王に向く。
砲手はつぶやく。
「生物に撃つのは初めてだぜ。おまえのような強い生き物には初めて会ったよ」
聞こえる訳もないが、戦車内でつぶやく。
「さらばだ・・・・アディオス!!!!!」
ダン!!!!!!!!!
10式戦車の120mm滑空砲が発射された。
至近距離の停止目標に対し、こちらも停止状態から射撃する。
弾は、魔王に着弾し、彼の身体部分を爆散させながら後方の建物に着弾し、その建物をも貫通してさらに後方の建物で爆発した。
バーーーン・・・ゴウゥゥゥゥゥ・・・
静粛・・・
誰もが、トーパ王国軍でさえもその光景を唖然として眺めていた。
自分たちは、神話に刻まれし伝説の勇者たちの戦いよりも遥かに強く、強烈な戦いを目撃したのだ。
「おのれぇぇぇぇぇ」
頭だけとなった魔王から声が聞こえる。
遠くまで良く響く、猛烈に大きい声だ。
「な・・・奴は不死身か!!!」
小隊長百田は唖然とする。
「おのれぇぇぇぇぇ、太陽神の使いめぇぇぇぇ!!!1度ならず、2度までも我の野望を打ち砕きおってぇぇぇ!!!
良く聞け!!下種どもよ!!!
近いうちに魔帝様の国が復活なさる!!!おまえら下種の世界も間もなく終わるぞ!!!圧倒的な魔帝国軍によって、お前らは奴隷と化すだろう。はーっはっは・・・・」
声は弱くなっていき、魔王の頭は石化し、崩れ落ち、砂となった。
頭を失った魔王軍の魔物たちは、叫び声をあげ、雪崩のように北方の魔物の大陸、グラメウスへ逃げていった。
「た・・・倒しちまった・・・。」
ガイはその戦いを見て絶句する。
「な・・なんというすさまじい戦いでしょう」
トーパ王国軍も眼前の伝説を目に焼き付ける。
「う・・・・」
「ウオォォォォォォォーーー!!!!」
城壁の上から歓喜の声があがり、民衆を包み込む。
その声は伝播し、城塞都市トルメス全体を包み込んだ。
◆◆◆
モア視点
魔王ノスグーラは強烈な魔法で精鋭騎士団を壊滅に追いやった。
奴はさらに魔法を使い、神話に何度も現れた伝説の巨体兵エンシェントカイザーゴーレムを作り出す。
それに対し、王国軍の超エリート部隊、王宮魔導戦闘衆特戦隊は10名すべての魔力を惜しむ事無く注ぎ込み、古代魔法、ドラゴンサンダーストームを起動した。
魔王たちにダメージは無く、日本軍を知る者を除き、誰もが絶望した。
日本軍は鋼鉄の魔獣を使役し、猛烈な爆裂魔法をもってエンシェントカイザーゴーレムを吹き飛ばした。
そして予想どおり、魔王をも倒してしまった。
今が神話になった瞬間だった。
日本は、結果からすると、部隊の到着を前に、先遣小隊のみで、あの圧倒的な魔王軍を倒してしまったのだ。
そして、日本軍の損失はゼロ。
ああ・・・なんてことだ。
ロウリア王国の件も、パーパルディア皇国との戦いも、日本の戦績はおそらく本当の事だったのだ。
そして・・・私は今気がついた。
魔王の最後の言葉、太陽神の使いに対する言葉。
思い出した。
日本軍が自らの国旗を白地に赤丸としているが、神話の太陽神の使いたちが自らの国、太陽の国の国旗として掲げていたもの。それも、日本の国旗と同じ、白地に赤丸だった。
太陽神の使いたちは、自らを日出ずる国の住民と言っていたという。
何か、関連があるのかもしれない。
もしかすると、日本そのものが太陽神の使いの国なのかもしれない。
もしそうだとすると、いったい誰が何のために国ごと召喚などという、大それた事をしたのだろうか?
謎は深まるばかりである。
◆◆◆
トーパ王国軍と魔王軍の戦いを見物に来ていた、誰もが認める世界最強の国、神聖ミリシアル帝国の情報官ライドルカは、驚きに震えていた。
古の魔法帝国の遺産の一つとされる魔王ノスグーラ、奴がどの程度の魔力を持ち、どういった魔法を使用するのかを、一般人に紛れ確認する。
それが彼の仕事だった。
伝説の魔獣といわれたレッドオーガとブルーオーガ、奴らのタフさはすごかった。
魔力総量の多い魔獣が微弱な回復魔法をかけ続けると、ああいった戦いが出来るのだ。
2体のオーガが倒された瞬間は確認できなかった。
そして・・・問題は魔王だった。
まずやはり、制御不能の魔物たちを制御する能力はすごいものだ。
そして、トーパ王国騎士団約200名を滅した技、超高温の黒い獄炎の炎、すさまじいの一言だった。
昔の勇者たちも、魔王の強さには絶望したことだろう。
そして、魔王は古の魔法帝国の2足歩行型陸戦兵器のレプリカであるエンシェントカイザーゴーレムを使用する。
通常のゴーレムよりも遥かに大きい。
魔王の有り余る魔力があるからこそ、制御できるものなのだろう。
そしてそのゴーレムに対し、日本という名の新興国は戦車と名のついた兵器を使用した。
神聖ミリシアル帝国の魔船であればゴーレムをたやすく消し去る事が出来るだろう。
しかし、陸を走る乗物に魔導回路を搭載するとなると、現時点の技術から言って
あれほどの大きさの鋼鉄を動かし、高威力の兵器を陸戦兵器として使用するのは出力不足で不可能だ。
神聖ミリシアル帝国の魔導技術をもってしても不可能なのだ。
日本の兵器から魔力反応が無い事から、あれは機械文明ムーに近い技術なのだろう。
日本はゴーレムを倒し、魔王は大ジャンプをした。
その時使用された日本の兵器、明らかに空中で向きを補正しながら魔王にぶつかっていった。
現在研究中の誘導魔光弾に近いものだろうが、我々が実用化したとしても、船に搭載するのが限界だ。
人が持ち運べる大きさの誘導兵器など、はるか未来の兵器だ。
そして日本は魔王を倒した。
魔王が死に際に言った台詞が、今回一番の衝撃だった。
「間もなく古の魔法帝国が復活する」
人族よりも、いや、あのエルフでさえも遥かに上回る魔力総量を持った人間の上位種たちが作り上げた歴史上最強の国家。
神聖ミリシアル帝国でさえ、かれらの遺産が高度すぎて解明できていない点が多い。
時々発掘される遺跡からも、とても高度な文明だったことが伺える。
その進みすぎた文明ゆえに、神々に弓を引いたとされる古の魔法帝国。
恐怖の国の復活が近いと魔王の口から出た。
「こ・・・これは、帝国に報告しなければ!!!」
ライドルカは早急に帰国準備にとりかかるのだった。
◆◆◆
太陽が降り注いでいた。
激しい戦いだった。
地面に座り込む兵が多数いる。
今回の魔王軍侵攻で、魔王軍は離散したが、トーパ王国軍も死者3千人と、多大な戦死者を出した。
しかし、守りきった。
トーパの民は、フィルアデス大陸に至る前に、魔王の侵攻を防ぎ、魔王軍を滅した。
恐怖からの開放と、やり遂げた達成感。
その日の出来事はトーパ王国の歴史書に大きく大きく掲載されるのであった。
夜―
戦勝の宴が催され、自衛隊の活躍はトーパ王国民に大きく報道された。
トーパ王国の民の対日感情はとてつもなく良いものになり、トーパ王国は、日本にとって極めて友好的な国となった。
今回の間話3つは、鬼退治とか、魔王軍へ向かう者たちみたいな話が描いてみたかったので、書きました。
あと、古の魔法帝国の影を少し出したかったのもありあます。
すこし気分転換がしたかったのもあります。
感想を読んでいると、強い日本が好みの方もぐだぐだな日本が好みの方もいらっしゃるようですが、両方の面を描いていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。




