帝国激震3
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願い致します。
今年の目標は「飛躍」に向けて頑張りたいと思います(小説に限らずという意味です)
皆さまにとってもより良き年となりますように(=゜ω゜)ノ
日本国 大阪市 なんば
グラ・バルカス帝国の皇太子グラ・カバルは地方都市を体験するため、日本国の案内人と共に、大阪市のなんばを訪れていた。
縦横無尽に走る地下鉄、そして雑多ながらも人情を感じる街並み、見たことの無い楕円形の観覧車、そしてあまりの人の多さに多少の嫌気を感じながらも日本の国力に関心をしていた。
「ほう……日本もなかなかやるでは無いか」
特に、地下鉄については驚いた。
グラ・バルカス帝国の首都では主に路面電車が走っており、地下鉄は構想段階だった。
「気に入りましたか?」
「この下町のような雰囲気は嫌いでは無い。
ん?あれを食しても良いか?」
カバルは串カツ屋を指さす。
昭和4年に創業した由緒ある串カツ屋のようだった。
庶民に混じって列に並ぶ。
身長が高く、ガタイの良いカバルはどうしても目立つが、転移後エルフやドワーフが街を歩くことも多くなり、他種族を多く見るようになった日本国において、外国人のような顔である彼はそこまで珍しい存在ではなく、特に興味は引かない。
ビールと呼ばれるキンキンに冷えた酒と、串カツ。
カバルはビールを飲み干した。
「うまい!!日頃、このような庶民の味は食べられなかったからな。
やけどしてはならぬと、冷えた食べ物しか出なかった。
むろん、病院食は庶民の食べ物であろうが、味が薄く、お世辞にも美味いとは言えぬ」
カバルは満足そうにうなずいた。
確かに、日本国は他国に比べて大きく進んでいるようだ。
しかし、結局は軍事力での優劣が勝敗を決す。
このような美味い食べ物を失うのは少しもったいないようにも感じたが、致し方ない。
店を出た後、彼はたこ焼きと呼ばれる食べ物に手を伸ばす。
ソースの旨味、そしてマヨネーズの甘み、青のりのほのかな香り、どれもが絶妙にマッチし、とても美味しかった。
「このたこ焼きという食べ物は、無理に中身がタコである必要は無いな」
ソーセージや肉、もしくは麺でも美味いだろう。
率直な感想を述べる。
一時が経過し、大阪視察を終えた。
「これよりグラ・カバル殿には日本国の首都、東京を見て頂きます」
次のスケジュールは東京となっていた。
「首都か、ここからどれくらい離れている?」
「おおよそ500kmになります」
「そうか、では飛行機で行くのだな。日本の飛行機がどのようなものか、楽しみだ」
「いや、新幹線で東京に向かいます。鉄道です」
案内人の鉄道という言葉に、カバルは少しうんざりした。
時間がかかりすぎる。
「鉄道という事は、6時間以上はかかるではないか!!飛行場は近くに無いのか?
都市の造り方がなってないぞ」
「かかる時間は2時間30分弱です。途中止まる駅があるとはいえ、時速285kmで結んでおりますので」
聞き間違えかと思い、カバルは聞き返した。
「な……なんだと?鉄道が時速280km超え?」
「はい、そうです」
聞き間違えでは無かった。
しかし鉄道は高速になればなるほど、脱線の危険性が上がる。
「日本国では、高速鉄道による脱線による事故は、年間何回起きている?」
「開業以来54年経過していますが、新幹線が原因の事故による死者は1人もいません。
脱線という意味においては、営業運転中に過去に2度だけ地震の直撃を受けた時に脱線しています」
「バカを言うな……鉄道は、速度が上がれば上がるほどに何故か脱線の危険性が上がる。
そんなに高速で走らせて脱線せぬ訳が無い。それほどまでに、日本の鉄道の車輪と線路は滑らかだというのか!!」
「高速による脱線の主な原因は振動です。滑らかさを追求しても解決しませんが、振動問題を解決すれば脱線は起きにくくなります」
「え??」
グラ・バルカス帝国においても、鉄道の高速化は急務であった。
しかし、制御技術も無く、時折起きる脱線事故、高速化すれば脱線で多大な死者が出る事は間違いなく、頭を悩ませていた。
そもそも振動が原因であると突き止めた鉄道技術者はおらず、意味不明な脱線の原因解明の可能性に、カバルはなんとも言えない気持ちになった。
この案内人の言うことが本当ならば、グラ・バルカス帝国は日本国よりも鉄道技術で劣っている事になる。
プライドが軋む。
「まあよい、行くか」
グラ・カバルは案内人につれられ、日本国の首都東京を目指す。
◆◆◆
新大阪駅から乗ったのぞみ号と呼ばれる鉄道は、机に置いたコーヒーがこぼれないほどに揺れず、非常に快適であった。
初めて見る地上で見る時速285kmという速度に驚愕し、所々使われている素材、電光掲示板等、帝国の技術を明らかに上回る技術が認められ、カバルは多少の焦りを感じる。
思い出せば、大阪においても厚さを感じさせないほどのテレビ、傷みの少ないアスファルト舗装、薄い信号機など、所々帝国を上回っている。
一方、帝国が上回っているといえば、建物の高さのみ。
建築技術は帝国の方が上回っている。基幹技術は上という考え、それが、目の前の建物を見て吹き飛ぶ。
日本国 首都東京 墨田区 東京スカイツリー
「こ……これは……これは……」
東京スカイツリーを地上から見上げるグラ・カバル。
その光景に足が震える。
近くにある高層ビル、それでも十分に高い建物と言える。
しかし、それを遙かに上回り、天に向かって生える無機質な構造物。
あまりの大きさに、自分の遠近感が麻痺したとさえ思えてくる。
高さ634mにも及ぶ建物。
帝国において、634mの物といえば、もはや山しか無い。
「そんなバカな!!これが人工構造物だというのかっ!!!!」
多少建設工学をかじった事のあるカバルは、その建物の高さ、それをなす材料の質、そして作ってしまう経済力に恐怖を覚えた。
上の展望室へ向かう。
エレベーターの速度、そして液晶画面の演出、すべてが未来の出来事のように思え、空中回廊から見渡すコンクリートに埋め尽くされた都市、時折目立つ高層ビルに、国力の高さを感じざるを得なかった。
淡々と案内を続ける案内人、カバルは後ろを付いて回る。
(日本の都市は、自分たちの作り出した都市のレベルを遙かに超越している。)
そんな考えが、カバルを支配していた。
軍事技術でも遙か先を行っていた場合、帝国はとんでもないことになる。
グラ・カバルはもっと日本を知ろうと決意する。
◆◆◆
翌日ー
航空自衛隊 百里基地
グラ・カバルは百里基地の一室で、ムービーによる自衛隊兵器の概要説明を
受けていた。
食い入るようにディスプレイを見るグラ・カバル。
日本国の歴史が流される。
鎖国から砲による開国、欧米列強国によるアジア侵攻により、日本国とタイを除いて植民地化していくアジア。
そして日ロ戦争……人海戦術、そして日本海海戦。当時の列強ロシアに辛勝し、300年以上続いたアジア植民地が希望に沸く。
やがて、映像は第2次世界大戦を映し出す。
空を埋め尽くす曳光弾による対空砲火、そして近接信管。まるでグラ・バルカス帝国の空母機動部隊から取られた映像であるかのようだった。
1機の飛行機が突っ込んでくる。
まるでアンタレス型戦闘機のような形をしたその機体、ドップラー効果により高音を発しながら近づいてくる航空機は機首を上げるそぶりを見せなかった。
「ああっ!!!」
突っ込んできた機体は空母にそのまま激突し、爆発と共に猛烈な炎をあげる。
突っ込んでいった兵は死を覚悟していたのだ。
途轍もない精神力、そして強すぎる意志。
猛烈な強い意志を感じる攻撃だった。
必ず死ぬ作戦……カバルにはとうてい受け入れる事が出来ない。
映像は次々と、空母に突っ込む航空機を映し出す。
やがて、爆弾の雨が街に降る。
下には「東京大空襲」と、グラ・バルカス帝国語で記載してあった。
第2次世界大戦までの記録が終わる。
「……日本も、血塗られた歴史を生きてきたようだな」
「そうですね、国土のほとんどを焼き付くされての敗戦、この時日本は何もかも失ったかのように見えました。
しかし、生き残った人々は、復興に全力を注ぎます。
戦後、急速な復興を日本は遂げました。
では、次に我が国の兵器について、概要をご説明します」
画面が切り替わり、現在の日本国の兵器について解説が始まった。
ミサイルと呼ばれる誘導弾、敵が動こうがついて行くという反則的な兵器。
特に対艦ミサイルは、超低空を飛行してレーダー網をかいくぐり、砲撃の範囲外から100発100中とも言える精度で命中、一撃で巡洋艦を中破以上に追い込む。
爆発の映像を見せられる。
大きな船体よりも遙かに爆発が大きかった。
想像を遙かに超える技術格差、グラ・カバルの額にはびっしりと水玉の汗が作られた。
「こ……これは本当なのか……」
「はい、もちろんです。」
「こ……こんな物を作られたら……」
(こんな物を作られたら、戦闘の様相が一気に変わってしまう)
カバルは言葉を飲み込んだ。
もしも、日本国がこのミサイルを大量に所有していたら、非常にまずいことになる。
「なお、グラ・バルカス帝国の日本国本土への攻撃意思が確認出来たため、日本国政府は各重工業に各種ミサイルの量産を指示しています。
日本国の生産設備については……」
製造規模の説明が始まる。
数値については良く理解できなかったが、帝国に比べても遜色のないほどの生産設備があり、ミサイルの弾切れは望めない事だけは理解できた。
「では、次に我が国の戦闘機がどういった物か、ご覧にいれます。建物の外へお願いします」
カバルは案内人につれられ、基地建物の屋上に上がり、滑走路を見渡した。
滑走路の先にはプロペラの無い機体が2機……。
「これより離陸を開始します」
甲高い音の後、轟音が響き渡る。
滑走路の戦闘機は後ろから2本の炎を出し、滑走路を走る。
その速さはやがてアンタレス型戦闘機を遙かに超え、急上昇を開始した。
ゴォォォォォォォ……
雷鳴の如き音が響き渡る。
信じられない速度で上昇したそれは、上に向かって視界から消えた。
「な……な………バカな……」
速さ、上昇力の次元そのものが違う。
アンタレス型戦闘機が戦ったら、全く敵を捕らえることは出来ぬだろう。
いつの間にか、グラ・カバルの体は冷や汗でびっしょりと濡れている。
あまりの軍事力の差に、僅かにカタカタと震え始めた。
(まずい……まずいぞ!!このままだと帝国は日本国に大規模な攻撃を仕掛ける。
しかし、艦隊が壊滅してしまえば、神聖ミリシアル帝国に付け入る隙を与えてしまう。
おそらくは、防御に徹していれば、日本軍の数は少ないため、乗り切れるはず……しかし、それを本国に伝える手段が無い)
何故今まで日本国の力に気づかなかったのか、疑問に感じる。
グラ・バルカス帝国皇太子グラ・カバルは祖国を救うために、日本国と交渉を決意するのだった。
◆◆◆
第3文明圏 文明国 リーム王国
第3文明圏のリーム王国では、王前会議が行われていた。
王下直轄軍の大将軍リバルの戦況発表が終了する。
「リバルよ、ではお主はグラ・バルカス帝国は神聖ミリシアル帝国を降し、やがては第3文明圏手を出して来ると……日本国よりも軍事力は上と申すのだな」
「ははっ!!帝国と日本国の艦船による砲撃力を比べた結果、グラ・バルカス帝国の戦艦の方が圧倒的に口径が上、砲撃の威力は口径の3乗に比例するとの事。
同事象から、威力はグラ・バルカス帝国が圧倒的に上にございます!!
また、船の防御力、そして艦船を量産する力、保有艦艇数を比べたところ、グラ・バルカス帝国が日本国を圧倒しています。
また、船速に大差はありませぬ。
グラ・バルカス帝国は、空母を多数保有しておりますが、日本国に空母はございませぬ。
海での戦いにおいて、日本国はグラ・バルカス帝国に勝てませぬ。
また、陸での戦いも数がものをいいます。保有する歩兵用装備に大差は無く、戦車と呼ばれる車両も日本国、グラ・バルカス帝国双方が所有しています」
「リバルよ、その分析は正しいのだな?相手はあのパーパルディア皇国を赤子のようにひねり潰した日本国ぞ。
ムー沖合では、日本の護衛艦が帝国艦隊を倒したと聞く。
国家運営の大切な情報、戦力分析が間違っていましたでは冗談にならぬ」
「陛下、間違いございません。
ムーでの事象は、ムーの航空攻撃も必ず関与しています。そうに違いありません。
このままでは、グラ・バルカス帝国は神聖ミリシアル帝国をひねり潰し、現在国力の落ちたパーパルディア皇国もあっさりと滅するでしょう。
帝国と交渉が出来るのは、今しかございません。
この期を逃すと、第三文明圏と共に我が国も蹂躙されます。
今しか無いのです」
「うむむ……」
王は考え込んだ。
グラ・バルカス帝国の使節団がリーム王国を訪れたのは先週の事、内陸国家であるリームに、飛び地として存在していた貴重な海に面した土地。
その土地の使用権をよこすよう命令を受ける。
そして内陸部のムーが使用している飛行場をグラ・バルカス帝国へ明け渡すよう要求を受けた。
日本国から海洋輸送のため、タンカーを買い入れていたリームの飛び地は港湾施設として整備されていた。
グラ・バルカス帝国は同場所を補給基地とするつもりだった。
グラ・バルカス帝国の使節団ははっきりと言った。
「日本国を攻撃するためだ」と……。
仮にこれを受け入れると、列強第2位のムー国と国交を断絶するばかりではなく、パーパルディアをひねり潰した日本国と敵対する事になってしまう。
しかし、グラ・バルカス帝国の強さも本物だった。
周辺国家を瞬く間に制圧し、文明国パガンダ王国すらも短期間で落ち、列強レイフォルでさえ、単艦で滅した。
伝説は留まる事を知らず、ついには世界最強の国家、神聖ミリシアル帝国に手を出す。
怒りしミリシアル帝国は、世界連合艦隊を率いてグラ・バルカス帝国艦隊殲滅に乗りだし、古の魔法帝国の空中戦艦すらも投入した。
しかし、結果は痛み分けだったようだ。
古の魔法帝国製兵器は作れる物ではない。よって、実質的にグラ・バルカス帝国の勝利と言える。
迫り来る脅威、国の舵取りは非常に難しい。
「リバルよ、帝国は……港湾施設、そしてムーの国外退去と空港使用を認めたら、王族の統治……我が国の統治には口を出さないと約束した。
間違いないな」
「ははっ!!グラ・バルカス帝国は、特例としてリーム王国に限り、認めるとの事で間違いありませぬ」
王は目を瞑る。
断れば滅ぼされるかも知れぬ。
しかし、承諾すれば第2文明圏列強と、日本、もしかすると神聖ミリシアル帝国でさせも敵に回す。
王は目を開いた。
「グラ・バルカス帝国に、港湾施設の使用を認める。また、ムー国外交官には国外退去を命じ、日本、ムーの資産を凍結する。
空港はグラ・バルカス帝国に明け渡すこととする」
会議室はざわついた。
王は続ける。
「日本から、問い合わせが来ても明確な回答をするな。
日本に対する我が国自身の攻撃意思は無いと明確に示せ。
グラ・バルカス帝国からの攻撃が行われる時、日本が沈む時となろう」
第3文明圏リーム王国は、グラ・バルカス帝国の軍門に降る事を決意するのだった。
着々と……準備は進む。
◆◆◆
ロウリア王国 王都ジン・ハーク 酒場 竜の酒
クワ・トイネ王国侵攻が失敗に終わり、王が捕らえられるという前代未聞の屈辱を味わったロウリア王国。
軍事費が大幅に削減されて一時的には混乱したが、国の建物や民間には被害が極めて少なく、日本国と近かったこともあってかつての侵攻前を凌ぐ豊かさを国民は享受していた。
まだ王国を名乗って入るが、実質的に民間の合議による国家運営が始まっており、クワ・トイネ公国、クイラ王国とも不可侵条約を結び、国交は正常化、また、ロウリア王国は日本国と中央世界や第3文明圏を結ぶハブ港としても栄え始めていた。
港湾施設は各国共に以前とは比べものにならないほどに発展していたが、隣国にクワ・トイネ公国という食料庫があり、大陸という特性を生かし、圧倒的な土地を利用して大倉庫を整備、各種部品や家電製品、車等の在庫を受け入れる。
これらの国策がハブ港としての効果を押し上げていた。
そんな発展を取り戻しつつある文明圏外国家、ロウリア王国の王都ジン・ハークにある有名な酒場「竜の酒」では、酔っ払いどもが話をしていた。
「グラ・バルカス帝国が日本国に対して烈火の如き怒りを表明したそうだの」
少し小太りの第3文明圏の商人がはなし始めた。
やせ形の戦士が酒を一杯飲み干し、それに答えた。
「俺たちロウリアの民は、日本の恐ろしさを嫌というほどに味わった。
日本国が圧勝するだろう」
ダンッ!!!
机を叩く音がこだまする。
酒場の物達は音のする方向を見た。
ローブを着た男が1名、震えている。
時折透ける素顔は、痛々しいまでのやけどの跡があった。
彼は話し始める。
「グラ・バルカス帝国は強い……俺は世界連合艦隊のとある国家の保有する艦の艦長として、大海戦に参加した」
初めて聞く生きた海戦の話。
酒場の物達はこの男の言に注目した。
「国の名前は言えない。俺は逃げている……逃亡兵だからな。
世界連合艦隊、途轍もない大艦隊だった。
その艦艇は海を埋め尽くし、上空を飛ぶワイバーンロードやムー国空母機動部隊の戦闘機はそれはそれは雄々しかった。
この艦隊の前にはどんな相手でも鎧袖一触。そんな空気が流れていた」
男は急にガクガクと震え始めた。
「しかし……しかし、奴らは強かった。いや、強すぎるんだ!!!
解るか?ワイバーンロードを遙かに凌ぐムー国の戦闘機が、為す術も無く撃墜され、上空から落とされる爆弾は練度が高く、正確に友軍艦艇に着弾し、あっさりと数百人を消すんだ!!
数百人がどんどん……途轍もない速さで殺されていくんだ!!
艦艇による砲撃威力も、距離も、そして艦艇の速さも……途方もないものだ。
その強さ、ムー国でさえ、全く歯が立たなかった」
震える声は、本当にその者が恐怖に怯えていた事が理解できた。
「奴らの航空機から打ち下ろされる光弾、それだけで友軍艦艇は炎に包まれた。
無力……奴らの前ではすべての者が無力なんだ!!
日本が勝つだと?甘い!!蜂蜜に砂糖をまぶしてチョコレートをかけたよりも甘いわ!!
グラ・バルカス帝国は世界連合にも勝利した。保有艦艇数の面からしてグラ・バルカス帝国が圧勝するに違いない!!
砲撃力はグラ・バルカス帝国の方が上。防御力、艦艇速力は日本とグラ・バルカス帝国は拮抗しているそうじゃないか。
それだけでも日本国の強さは相当なのがうかがえる。
しかしな、重要な艦艇数は圧倒的に帝国が上だ!!」
逃亡兵の言葉に酒場は静まりかえった。
「グラ・バルカス帝国が日本を攻撃するなら、日本国の品物が大倉庫にたくさん置いてある必ず我が国も被害を受ける。
日本には勝ってもらわなければ困る」
ロウリア王国の商人が、不安から声を発す。
「帝国の砲は日本のよりも遙かに攻撃能力が上というのは本当らしいぞ」
誰かが話す。
ロウリア王国の民は、グラ・バルカス帝国の影に怯えるのだった。
外伝2巻(1月発売)、本編6巻(2月発売)、あと、ブログが数話先行しています。
ブログでの議論は物語の参考にさせていただいています。興味があれば覗いてみてください。




