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チートルーレット!~転生時に貰ったチートがとても酷いものだったので、田舎でのんびりスローライフを送ります~  作者: 宮本XP


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第669話 ポーターアレク爆誕


 ――今回の『協力プレイ』について。

 みんなが頑張っているのをひたすら見守るだけという作戦について、僕としてもいろいろと思うところはあるけれど――でもまぁ、ひとまずは作戦の成功を祈ろうではないか。


 選択肢が多いに越したことはない。そういう作戦もあると知っているだけでもプラスだと思う。

 作戦が成功したとして、実際に僕がこの作戦を利用するかはさておき…………いや、まぁたぶん使っちゃうんだろうけどね。なんの苦労もなくポイントが大量にぽこぽこ貯まっていく状況を経験してしまったら、その誘惑には抗えないと思われる……。


「どうかしたか?」


「あー、いえ、なんでもないです。とりあえずカードを更新して、結果を確認してみますね」


 何はともあれ、確認せねばならんだろう。ここまで付き合ってくれたクリスティーナさんもいることだし、これで確認しないわけにもいかない。


「あ、ちなみにクリスティーナさんは何ポイント入りましたか?」


「ん? えぇと、アタシは――34ポイントかな」


「ほうほう。なるほどなるほど」


 クリスティーナさんにも自分のギルドカードを更新してもらったところ、34ポイントの増加だったそうだ。


 ……ずいぶん稼いでいるな。

 ふと、『やっぱり僕は何もしない方がポイントを多く獲得できる……?』とかなんとか考えてしまったが――でもまぁ、それはそうだよね。クリスティーナさんは圧倒的に格上の冒険者なのだから、お荷物の僕は手を出さない方が獲得ポイントも増えて当然。残念だけどそれは当然。


「とりあえず僕の予想としては、パーティを組んで町の外に出発しただけでも、2ポイントは入ると踏んでいます。果たしてその2ポイントに、どれだけ上乗せできたかが注目です」


「アタシの働きが、どれだけアレクのポイントに影響したかってことだな」


「そういうことです。――ではでは、僕もカードを更新したいと思います」


「おう。どうなるかな」


 どうなりますかねぇ。ベースとなる2ポイントにどれだけ上乗せできたのか、どれだけクリスティーナさんのポイントをかすめ取ることができたのか。

 願わくばクリスティーナさんの3割程度――10ポイント程度上乗せできていたら熱い。


 なので、ひとまずプラス12ポイントを今回の目標としておこうか。

 さぁどうなる。そこまで届くか否か。なんならそれ以上の上乗せがあるのかどうか。注目のポイント結果は――



 冒険者ランク:Fランク パーティ:アルティメット・ヘズラトボンバーズ


 名前:アレクシス

 種族:エルフ 年齢:20 性別:男

 職業:木工師


 ギルドポイント:252(↑2)

 更新日:0日前



 ……そっすか。



 ◇



 僕とクリスティーナさんは納品所を後にして、ギルドの食堂へと移動した。

 これから反省会である。


「結果を見る限り、あんまり有効そうな作戦じゃねぇのかなぁ」


「そうですねぇ……」


 普通に2ポイントだった。クリスティーナさんには採取やら狩りやら、あんなに頑張ってもらったのに、その活躍が僕のポイントになることはなかった。


 ……まぁこう言うと、むしろ良かったことのようにも聞こえるけどね。

 クリスティーナさんの頑張りが、何もしていない僕に搾取されるようなことにならなくて、むしろそれは良いことにも感じる。


「んー、やっぱりもうちょっと僕も探索に参加した方がよかったですかねぇ」


「そうだなぁ……。でもあれだろ? アレクの話では、むしろ何もしないことでポイントが入るかどうかって実験だったんだろ?」


「そうなんですけど、あまりにも何もしなさすぎて、それじゃあさすがにポイントは与えられないと判断をされたのかもしれないです」


 例えるなら、『同じパーティの頑張っている人と頑張っていない人』みたいな(くく)りではなく、『頑張って冒険者活動している人と、たまたま近くにいた同じパーティの人』くらいの受け取り方をされてしまった可能性がある。


「せめて荷物くらいは持てばよかったです」


「荷物?」


「荷物持ちとしてパーティに参加――いわゆるポーターってやつです」


 飲み物とか軽食とかも携帯して、採取した素材や倒したモンスター素材なんかも僕が保管しておくのだ。

 ポーターという役割を担うことで、僕もパーティに参加しているという扱いに――


 ……いや、うん、わかっている。僕がポーターとか、思わず失笑してしまう発言なのだろう。その足の速さでポーターなのかと、むしろお荷物はどっちなのかと、みんなはそう考えたに違いない。

 でもほら、ポーターに求められるのって、足の速さよりも積載量とかだと思うからさ。その点、この世界にはマジックバッグがあるわけで、それなら僕でもポーターをやれるんじゃないかな?


「ぽーたー?」


「あれ? 聞いたことないですか?」


「ねぇなぁ」


 ないのか。もしかしてこの世界にはポーターって職業がない?

 なるほど……。マジックバッグがあるから大丈夫かと思ったのだけど、そもそもマジックバッグがあるからポーターとか必要ないのね……。


 うーむ……。一応はみんなの代わりにマジックバッグを持つことで、ポーターとしての存在意義を示せなくもない……? マジックバッグを持つ煩わしさを緩和することはできるはずで……。

 でもちょっと気になることと言えば、結局のところ僕は移動にヘズラト君を頼ることになりそうなのよね。荷物を持つお荷物の僕を運ぶヘズラト君。最終的に本物のポーターとは、ヘズラト君のことになるのではなかろうか……。


「……とりあえず今回の『協力プレイ』には、まだまだ改善の余地がありそうです。荷物の他に、もうちょっと協力できそうなことを考えてみましょうか」


「つーかよー、それもあれだろ? 戦闘以外でってことなんだろ?」


「それはまぁ、『戦闘は厳しいけれど、それ以外を協力することでポイントをいただけないか』という作戦ですから」


「普通に戦闘すればよくねぇか?」


「む……」


 いやでも、それは……。僕が普通に狩りをしたんじゃ大したポイントにはならなくて……。

 だから強力な味方に戦ってもらって、強力な味方に守られつつ、そのおこぼれにあづかろうという作戦なわけで……。そんな協力プレイ。強力な味方との協力プレイ……。


「アレクが狩りをする場合、絶対に安全な範囲でしか行動しねぇけど、もうちょいポイントを獲得するために、もうちょいレベルの高い狩り場に挑戦するのも手だと思うんだよな」


「今よりレベルの高い狩り場ですか……」


「――それこそアタシが守ってやるからさ」


「トゥンク」


 いかん、何やらときめいてしまった。

 なんて格好良いセリフだろう。僕もこんなセリフを言ってみたい。というか、こっそり守られる前提で作戦を組んでいた自分が恥ずかしくなる。


「今回はアレクがどうしてもって言うし、わざわざ指名依頼まで出してきたから受けたけど、結局地道に真っ当にやるのが一番じゃねぇのかな」


「地道に真っ当にですか……。やっぱりそうなんですかねぇ……」


 ジスレアさんにもそれ言われたなぁ……。

 こうも繰り返し言われると、もしかして自分は真っ当な道を歩んでいないんじゃないかと不安になってくるね……。


 ちなみにだが、今回の作戦はさすがにクリスティーナさんに申し訳なくて、事前に僕の護衛という形で指名依頼を出させてもらった。

 今回僕は何もしないで見ているだけだし、しかも納品の報酬まで折半(せっぱん)という狩りなのだから、さすがにそれくらいの配慮は必要だと思う。


 ……でもどうなんだろう。ひょっとすると、この指名依頼が障害となった可能性もなくはないか?

 システム側の判断として、『頑張って冒険者活動している人と、たまたま近くにいた同じパーティの人』なんてことをさっきは考えた僕だけど、もしかしたら指名依頼があったことで――『頑張ってお荷物を守っている冒険者と、守られるお荷物』などという判断をされた可能性もある。……なんて辛辣(しんらつ)なシステムだろうか。物言いが辛辣。


「いや、だけど……指名依頼か」


「あん?」


「ギルドのシステムである指名依頼――この可能性を探ってみるのも面白いかもしれませんね。あるいはこれでポイントを稼ぐことができるかも」


 いろいろとやりようはあると思う。今度こそ抜け道を発見できるかも――


「……地道に真っ当にって話はどうなった?」


「あっ……。えぇと、そのアドバイスは大変ありがたくて、大変参考になったのですが……。でもちょっと思い付いたことがあるので、そちらを先に試させていただけると……」


「そうか……。まぁそうやってアイデアがぽんぽん浮かんでくるのは、ある意味すげぇことなのかもしれねぇけどな……」


「ありがとうございます」


「おう……」





 next chapter:ギルドポイント不正受給作戦――第五弾『指名依頼』

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